アイアンがトップしたときは鉛を使う簡単で安価な対処方法を

アイアンショットがトップ気味になっている場合は、スイング改造したりアイアン新しく買い換えたりしなくても、鉛を貼っただけで対処できる場合があります。

それで解決できたら、うれしいですよね。

今回は、アイアンがトップするいくつかの原因と鉛を使った対処方法を紹介します。

アイアンがトップするときはヘッドに鉛を貼ってみよう

シャフトカットやリシャフトと違って、鉛を使うメンテナンス方法は、経済的な面でもまた作業時間の面でも簡単にアイアンの調整ができるので、アイアンショットの調子が悪ければまずは試してみて、気に入らないときは剥がせば良いだけです。

アイアンショットでトップが出るのには、2つの原因があります。

まず1つ目の原因から見ていくと、ボールの下にヘッドが入ることなく、リーディングエッジでボールを打っている場合が考えられます。

このリーディングエッジがボールに当たる理由は、さらに2つあります。

その1つに、スイングの最下点がボールの接地点に合っていない場合です。

スイングの最下点よりもボールが右側にあるために、ヘッドが最下点に到達する前に当たってしまうケースと、逆にボールが左側にあって最下点を過ぎてヘッドが浮いたところでボールに当たるケースです。

一般的にはショートアプローチで、ピンに向かって「感じを出したとき」にスイングが緩み起こります。

アイアンのトップを防ぐわずか3グラムの鉛の効果

ショートアプローチで「感じを出したとき」にトップする場合は、鉛を使ってアイアンのヘッドを重くします。

いわゆる「ヘッドを利かせる」ことができれば、ヘッドの重みでスイング軌道が安定するからです。

ちなみにアイアンのヘッドにつける鉛板は、通常2グラムから2.5グラムくらいが1個の重さで、ハサミで切って使うのであればもっと大きなタイプでも問題はありません。

アイアンへッドに鉛をつけたとき、2グラムでバランスが1ポイント程度変わるので、2グラム貼ると「D0」が「D1」に変化します。

その程度でもアイアンを握ってヘッドを揺らすと、「ヘッドが利いている」と感じるはずです。

通常、修正するときの鉛の目安は3グラム前後なので、わずか3グラムでまったく違うアイアンを握った感覚になるはずです。

軽く振ってもヘッドが利いているのでスイング軌道が安定します。

あとはスイングの最下点を意識してスイングをすればトップは防げるはずです。

アイアンの重さを軽減するために鉛をつけてトップを防ぐ

アイアンがトップするとき、リーディングエッジがボールに当たるもう1つの理由は、スイング軌道が高くなって、インパクトのときにソールが芝面から離れてしまうことです。

いわゆるホームランと呼ばれる想定外の距離によって、トラブルを抱えることが予想される重大なミスショットです。

この場合もヘッドに鉛をつけることで、ヘッドを利かせるアイアンに仕上げるのが1つの解決方法ですが、アイアンが重たいと感じたときにも、体は起き上がることがあります。

重たいものを上から下に振り下ろすと、反動で前屈みの姿勢を跳ね上げるように起き上がり、バランスをとろうとします。

アイアンの重さは一般的にスチールシャフトなら400グラム~450グラムくらいですから、それ自体が重たいのではなく、グリップを握っている両手がヘッドの重さを支えるのが困難になっていると感じた結果です。

もちろんこれは感覚的なものですが、ヘッドを軽くしてあげれば問題は解決できます。

そのためにはアイアンのある場所に鉛をつけることで、重さを軽減していきます。

トップを防ぐためにアイアンのシャフトに鉛テープを巻く

ヘッドを軽くするためには、グリップ側のシャフトに鉛テープを巻いてみてください。

ヘッドが重たい、またはヘッドが利くというのは、バランスがヘッド側に寄っていると感じるからです。

バランスを変えるために、シャフトのグリップ側に鉛をつければ、今度はグリップ側が重くなるのでヘッドは軽く感じるということになります。

実際にはグリップ側に鉛をつけても、グリップが重くなった気はしません。

鉛を貼るといってもグローブ1つ分ぐらいの重さですから、アイアンの重量が変わっていることに気がつくことはないはずです。

それでもグリップ側に鉛を貼ったことでヘッドは軽くなり、ダウンスイングで上半身を起こすような反動する動作は必要なくなり、トップを防ぐことができます。

ただシャフトに鉛を貼るときには、ルール上注意しなければならない点があります。

まずヘッドにつける場合は、四角い鉛板でも鉛テープでもOKですが、シャフトにつける場合は、鉛テープしか使うことができません。

さらに、つなぎ目に隙間がないようにピッタリ合わせて1周しなければルール違反です。

少しでも隙間が開いている、もしくはつなぎ目が重なっている場合はアウトなので注意が必要です。

ソールを打ちつけたダフリのトップも鉛で修正

鉛を貼ってバランスを調節するとアイアンのトップを防ぐことができます。

ただし同じ症状でも、鉛をヘッドにつけると効果がある場合と、シャフトにつけると効果がある場合があると説明しました。

もちろん反対に貼ってしまうと、逆効果になってさらに症状は悪化してしまうのでその点は注意が必要です。

もしもどちらに原因があるのかが分からないときは、とりあえずどちらかに貼ってみましょう。

症状が改善できればそこで適量を探り、悪化した場合はすぐに剥がして反対側に鉛を貼れば良いだけです。

アイアンショットでトップが出る大きな原因には2つあって、1つ目の原因はリーディングエッジで直接打ってしまうことでその詳細理由を2つ紹介しましたが、2つ目の大きな原因はダフリによってヘッドの勢いがなくなり、一旦ストップしてから体の移動によってフェースの刃が当たる場合です。

このケースで多いのは深いラフでのショートアプローチで、ラフの芝にヘッドが絡まりコントロールを失って突っかかってしまうミスショットです。

特にバンスの大きなウェッジではボールの手前でスイングの最下点を迎えて、バンスに弾かれてトップすることがあります。

これらのトップも鉛を貼ることで防げます。

ダフリ気味のアイアンショットでのトップは鉛を2箇所つける

バックスピンをかけるアイアンショットは、微細なヘッドコントロールが必要になります。

いわゆる球離れの良いアイアンを使うと、ロブ系のショットやドロー、フェードと打ち分けることもできます。

球離れが良いというのは操作性が良いということですが、意図しない方向に飛び出していくデメリットも抱えています。

要するに中・上級者に好まれるタイプは、自分の意思でコントロールできる手元バランスのアイアンということになります。

操作性の高いヘッドは軽い、つまりはグリップ側が重たいアイアンが必要です。

鉛テープは前述の通り1周するように巻きますが、同時にヘッドのバックフェース(裏側)の下部に少しだけ鉛板を貼ってみてください。

バランスは手元のままですが、バックフェースの下部に鉛をつけると、クリーンなショットをしてもスピンがかかり、ボールは上がりやすくなります。

元々トップしたのは、ボールのスピン量と打ち出し角が起因しているので、それを解決できれば無理なショットを狙うことはないはずです。

トップを修正する鉛の貼る箇所は自分で探そう

アイアンショットがトップ気味になる原因を紹介しました。

まずはトップした原因を分析して、修正するためにヘッドやシャフトに鉛を貼って対処しましょう。

貼る箇所や量は分からなくても大丈夫です。

それが鉛のメリットです。

貼っては剥がしせば大丈夫です。

自分にとってプラスになる箇所を見つけましょう。