打ち分けに大切なアイアンのロフト角の変化と飛距離性能

初心者にとって、アイアンでもしっかりと飛距離を出すことは憧れではないでしょうか。

コントロールショットが求められると分かっていても、プロゴルファーに少しでも近づけたら良いなと考えてしまうものです。

ここのところ、アイアンの設計ロフト角に変化が見られ、昔より飛距離が出るようになってきました。

今回は、飛距離を求めるアイアンについて話をします。

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飛距離性能に特化した飛び系アイアン

アイアンは、コントロールに重きを置いて練習する必要があるのは、誰もが知っていることでしょう。

しかしながら、アイアンはあくまでも飛距離よりコントロールが前提です。

それでも飛距離性能を追求した飛び系アイアンと呼ばれるものが、アマチュアの間では特に人気があります。

ではなぜ、飛び系アイアンの人気が高まっているのでしょうか。

答えは簡単で、アマチュアは不要と分かっていながらもアイアンに飛距離を求めてしまうからです。

実際、飛距離が出るほうがコースマネジメントもしやすく有利であることは確かです。

そのため、各メーカーでは飛び系アイアンの開発に力を入れているのです。

飛び系アイアンの飛距離の秘訣は、ロフト角とフェースの反発性能の差と言って良いでしょう。

技術の進化とともに、ヘッドの構造や素材を組み合わせ、反発性能を高めています。

反発性能に加え、衝撃吸収を考慮したものも出てきています。

そのロフト角設計は、ストロングロフトと言われ、同じ番手で比べるとかなり立ってきています。

実際、今世紀初頭は7番アイアンで33~34度前後が主流でしたが、飛び系アイアンは30度を切るものも出ているくらいです。

ロフト角が変わると飛距離と弾道の高さはどう変わる?

飛距離が出る理由に、アイアンのロフト角が立ってきていると話をしました。

ストロングロフトタイプは、通常より1~2番手ほどのロフト角の差があります。

それでは、ロフト角が立つと飛距離はどのように変わるのでしょうか。

同じヘッドスピードの場合、ロフト角が大きいほど飛距離は出にくく、小さいほど飛距離は出やすくなります。

それでは、ロフト角を小さくすれば良いと思うかもしれませんがそうではありません。

ヘッドスピードに適したロフト角があり、その範囲内であることが必要だからです。

ロフトが小さくなればなるほど、バックスピンを生むためのヘッドスピードが必要になるということです。

では、弾道の高さはどうでしょうか?

ロフトが大きいほど高く上がり、小さいほど低いと考えてしまうゴルファーもいるでしょう。

しかしながら実際のところ、同じアイアンセットの場合、ロフト角に応じて打ち出し角度は変わりますが最高到達点は変わらないのです。

何が違うかというと、最高到達点に行くまでの距離が違うだけです。

それでは、弾道の高さはどのようにして変わるのでしょうか。

これは重心深度が低く深いほうが高く上がりやすいと言われています。

アイアンヘッド形状によって、低弾道、中弾道、高弾道と別れますので、ご自身の好みで選んでください。

飛び系アイアンはシャフトを短くしただけ?

ここでは、もう少し飛び系アイアンについて掘り下げていきます。

飛び系アイアンの特徴としてロフト角が小さいとお話をしました。

この事実を少し違う視点で考えてみましょう。

説明したように、一般的な7番アイアンのロフト角は33~34度です。

これに比べて、飛び系アイアンは27~30度前後になります。

この違いにより飛距離が伸びているわけですが、他に大きな違いがあります。

それはロフト角とシャフトの長さの関係が違うということです。

一般的な7番アイアンだと、37インチです。

それが飛び系アイアンの場合、37~37.5インチと少し長くなっています。

番手ごとに約0.5インチ程度変わっているものが多いのです。

つまりロフト角が約2番手、シャフト長さが1番手変わっていると考えられます。

7番アイアンと言っても、標準モデルの6番アイアンの長さで5番アイアンのロフト角のクラブを打っているようなものです。

つまり、ロフト角に対してシャフトを短くすることでミート率の向上を図り、飛距離を出しやすくしたと言っても良いでしょう。

この特徴を理解して飛び系アイアンを使っているプロゴルファーもいます。

3番アイアンの代わりに、飛び系アイアンの4番アイアンを入れているのです。

4番が2本になっても、性能差によって使い分けています。

飛距離は出したいが、ミート率を高めたい人にはおすすめのセッティングではないでしょうか。

アイアンのロフト角が立つことのメリット

では、ロフト角が立つことによってどのようなメリットがあるのか再確認します。

ロフト角が立つことによるメリットは、ここまで説明してきた通り、飛距離が出やすいことにあります。

では、どんなゴルファーに向いているのでしょうか。

●ヘッドスピードが遅くて飛距離が出ないゴルファー

正しく、番手通りにロフト角が使えているのになかなか距離が伸びない人に向いています。

同じ番手でもロフト角が小さい分、飛距離は出やすくなるでしょう。

●ハンドレイトのインパクトで飛距離が出ないゴルファー

インパクトでフリップしてしまい、ハンドレイトでインパクトしている人にも効果はあります。

ロフト角が小さいため、ハンドレイトでインパクトしても、標準的なアイアンと変わらないロフト角でインパクトできるからです。

●ミート率が悪いゴルファー

ロフト角に対し、シャフトが短くなりますので、ヘッドスピードは足りているけれどミート率が悪い人にもおすすめできます。

ただし注意しなくてはいけないのは、番手通りの飛距離で認識するのではなく、ロフト角で飛距離を認識するようにしましょう。

標準と比べ、1~1.5番手変わる認識でいてください。

アイアンのロフト角が立つことのデメリット

飛距離が簡単に伸ばせるのは嬉しい限りですが、ロフト角が立つことによってのデメリットはあるのでしょうか。

デメリットはないと思うかもしれませんが、意外にデメリットがあります。

●ボールが止まりづらい

ロフトが立つ分スピン量が減ります。

例えば、標準的な46度のPWで100ヤード狙える人と、飛び系アイアンの40度のPWで100ヤードの人だとスピン量が違います。

また打ち出し角度が異なるため、ランディングアングル(地面に落ちる入射角度)も変わります。

スピン量が少なく、ランディングアングルも浅くなるため、グリーンでボールを止めにくくなることが考えられます。

●番手以上に飛びすぎてしまう

贅沢な悩みかもしれませんが、飛び系アイアンは標準的なクラブでしっかりと飛距離を出せる人からすると、飛びすぎて使いづらいところがあります。

プロゴルファーは、ドライバーの飛距離は気にしますが、アイアンで飛び系アイアンを使用している人はほとんどいません。

アイアンはあくまでも、コントロールショットのため距離感が重要だからです。

また、飛びすぎてしまうとコースマネジメントにも影響します。

ドライバーからウェッジまで、バランス良く飛距離分布を埋められるようにするのです。

つまり、普通に飛距離が出る人からすると、『飛ぶ!』と感じますが、メリットはほとんどないのです。

アイアンの飛距離を伸ばす!本当にその選択は正しい?

今アイアンの飛距離を伸ばしたいと悩んでいますか。

悩んでいる理由の多くは、周りの人と比べ、アイアンの飛距離が足りないからではないでしょうか。

それならロフト角の立った飛び系アイアンを使えば、現状よりも飛距離が出るかもしれません。

『アイアンだけ』飛ばないのであれば、その選択は間違いではないはずです。

しかし、アイアンだけ飛距離が伸びてしまったらどうでしょうか。

アイアンはゴルフクラブの中でも中心に位置するクラブです。

クラブ構成全体の飛距離バランスが崩れてしまうリスクについて考えてみてください。

具体的には、次のようなことが起きます。

●ドライバーが飛ばないのに、アイアンだけ飛んでしまう

●アイアンが飛ぶのにウェッジが飛ばず、飛距離差が生じて狙いにくい距離が生まれる

ゴルフは、アイアンだけが飛べば良いわけではなく、全体のバランスが重要です。

全体のバランスが取れているからこそ、コースマネジメントがしやすくなるのです。

確かに飛距離は大切ですが、全体バランスを必ず考慮した上で追い求めましょう。

使っているアイアンのモデルを理解し飛距離を正しく把握しよう

今のアイアンは、一目では分かりませんが、モデルによってロフト角が大きく異なります。

そのため番手だけで判断せずに、ロフト角で飛距離が妥当か判断をしましょう。

その上で全体的なバランスを見て、飛び系アイアンを選ぶべきなのか考慮していくことをおすすめします。