ドライバーが苦手という女性ゴルファーは、「打っても飛ばない」と感じていることが多いようです。
そんなときは少し打ち方と考え方を変えるだけで、飛距離を伸ばせるのでやってみましょう。
飛距離の3大要素を考慮したドライバーの飛距離アップ方法を紹介します。
女性も男性並みの打ち方でドライバーを振ろう!
女性だからという理由でドライバーが飛ばないということはありませんが、総合的に見ると男性に比べて飛んでいないことが多いようです。
ゴルフ界ではレディースティを設けてその飛距離をカバーしていますが、中には男性と変わらない打ち方をしている女性ゴルファーもいるようです。
飛距離には3大要素があって、それらを満たせば性別に関係なく飛ばすことができるのをご存知でしょうか。
インパクトしたボールが飛び出すときの速さ(初速)、打ち出すときの適正な角度、バックスピン量が適正値、この3つが揃えば性別に関係なく飛距離は伸びていきます。
小柄な女子プロゴルファーが試合中に250ヤードの飛距離をコンスタントに打っていますが、その大半は80パーセントのパワーでスイングしているそうです。
それでも一般の男性ゴルファーよりも飛んでいるのは、この3つの要素を満たしているからです。
もしも現在のドライバーショットよりも飛距離を伸ばそうとするのであれば、この3要素をすべてクリアしていくことが最短の方法と言えます。
女性のドライバーの打ち方では男性よりスタンス幅が狭い?
最初にドライバー特有のスイングについて確認しましょう。
ドライバーをティーショットするときは、ティーアップしたボールを下からアッパーブローに打つのが基本です。
決してボールを横から払うような打ち方をしてはいけません。
なぜならレベルブローでインパクトすると、ドライバーのロフト角(フェース面の斜度)では適正な打ち出し角にならないからです。
ティーアップしたボールの手前に、仮のボールが置かれていると思ってスイングし、ヘッドが浮き上がるときにインパクトをすれば、下から打ち上げることはできます。
さらにティーアップする位置は、左足内側のくるぶしの延長線上です。
スイングはいつも通りスタンスの中心にめがけて振り下ろしますが、ボールが左に寄っていることで、アッパーブローのインパクトができるようになるのです。
ここで大事なのはスタンスの幅です。
女性はスタンスを広げることを嫌がる傾向が強いようですが、しっかり足幅を広げることでインパクトゾーンが長くなるので、飛距離を伸ばせることに繋がっていきます。
「女性だから…」というドライバーの打ち方はない
ドライバーの飛距離について、冒頭で「女性と男性の区別はない」とお伝えしていますが、体の構造が違うので、やはり打ち方には違いはあります。
飛距離の3大要素の1つである初速は、ヘッドスピードの速さとミート率の掛け合わせで伸びていきます。
つまり速いスイングとスイートスポットへの命中率が大事ということです。
ところがヘッドスピードとスイングの速さとは似て非なるものなので、筋肉モリモリの男性よりも小柄な女子プロのほうが飛ぶのは、スイングの仕方や打ち方が違うからです。
テークバックで右腰を引くと、両腰はバランスを崩すことなく回転します。
この腰から回転軸となる背骨が立ち上がっているわけですから、両腰のバランスはとても重要なことです。
男性に比べて女性の骨盤は横に開いているため、右腰を引こうとすると左膝が前に出て沈みます。
そうして左膝が沈むと合わせて左肩が下がり、背骨が左側に湾曲してトップの位置を迎えることになってしまいます。
つまり女性だからこそ、骨盤を回したことが裏目に出たということです。
飛距離に悩める女性ゴルファーはインパクトゾーンを使う打ち方を覚えよう
女性が骨盤を回すテークバックをする場合は、まず「膝が前に出ないこと」を意識しましょう。
その上で左膝を内側に入れると、右腰を後ろに引くことができます。
内側に入れるためには、右腰の回転と同時に左足のかかとを上げるヒールアップをします。
腰を落としてパンツの右ポケットにシワが寄るくらい回転させるのですが、このときスタンスの幅を広げていないと重心移動ができず、つま先に体重がかかってしまいます。
つま先体重になると腰が回転していても、トップの位置で左肩が下がり、背骨は左側に湾曲してしまうため注意が必要です。
そこでヒールアップすることによって左膝が前に出ることなく右足側に寄るので、右足の上に体重が乗ります。
この右足に体重を移動させることが、トップからインパクトまでの体重移動で飛距離を生むことになります。
この打ち方は単に「体重を乗せる」のではなく、ドライバーのインパクトゾーンを長く使うことを目的にしているのがポイントです。
女性にとって難しいドライバーヘッドを直進させる打ち方を習得
インパクトゾーンを長く使うと飛距離が伸びると言われています。
このインパクトゾーンとはスタンスの内側にあり、体重を移動することができる限界幅でもあります。
一般的には「右の壁」「左の壁」として、壁よりも外側に重心が逸れると回転軸がゆがんでスイング軌道が安定しなくなります。
女性の場合は腰が回転しにくいので、トップで右足の上に重心を移動せずに上半身だけが右に傾き、ダウンスイングではその傾きを修正しようと左に傾くため、右肩が出た状態でインパクトを迎えてしまいます。
そこで両足の内側と両肩の外側が垂直になるようなスタンスにして、つま先を開いて腰の回転しやすくしてみてください。
この打ち方であればダウンスイングで、右足から左足に向かって体重移動ができ、その間ドライバーのヘッドは直進します。
両足を揃えてスイングをするよりも、両足を開いてスイングしたほうがヘッドスピードが速くなるのは、この体重移動があるからです。
ただしスタンスを広げすぎると腰の回転ができなくなるので、個人差はありますが肩の外側を基準にスタンスをとると、飛距離を伸ばせる可能性を高められます。
パワーアップした打ち方で女性でももっとドライバーの飛距離を狙う
アッパーブローのドライバーショットができれば、適正な打ち出し角でスピン量を抑えたボールを打ち出すことができます。
これに先ほど説明した体重移動のスイングができれば、インパクトでの衝撃力が増し初速も速くなるので、飛距離の3大要素を満たすことができます。
このほかにもまだまだ飛距離をアップする打ち方はありますが、まずはこの体を使った「大きなスイング」を習得して、確実な飛距離アップを狙いましょう。
さらに飛距離アップを望むのであれば、苦手かもしれませんが繰り返し素振りをしてください。
ずっと昔は「女性は筋トレが苦手」という風潮はありますが、いまや肉体改造は女性のほうが進んでいます。
ダイエットや体質改善、ジョギングやジム通いなど、多くの方が肉体を鍛えていますので、ヤル気さえあれば素振りくらいは大丈夫なはずです。
ドライバーのような長いクラブでなくても、自宅にスイングできるスベースがあれば、1日200回の素振りをしましょう。
風切り音が鳴るほど強く振ることで、あっという間にスイングスピードが上がってきます。
もしもスペースがなければ、50センチくらいの鉄製の棒にグリップと先にウエイトがついた練習器具が市販されていますので、それを購入すれば少しの出費でスイング強化ができるようになります。
練習での打ち方のコツは、小さなテークバック、大きなフォロースルーです。
飛距離の3要素、どれが最も足りていない?
女性ゴルファーがドライバーの飛距離を伸ばしたいと考えているのであれば、飛距離の3大要素を満たす打ち方を習得することが早道です。
打ち出し角とスピン量が適正でなければ、アッパーブローのスイングを習得してください。
初速が足りないのであれば、腰の回転の仕方を覚えましょう。
3大要素を満たせるようになれば、もう飛距離アップはすぐ目の前です。