「他のゴルファーと違うパターを持ちたい。」
そう思うゴルファーも多いと思います。
自分で塗装したパターを使うことで一緒にラウンドしたゴルファーにも一目置かれ、道具に愛着がわき、パターの練習にもさらに身が入ります。
そういう良い循環が生まれるので、是非興味のあるゴルファーは自分で塗装し自作してみてほしいです。
今回はそんなパターを塗装する方法を解説します。
パターを塗装し自作するメリットとは?
自分のお気に入りのパターを塗装することは、見た目もそうですがゴルファーのパッティングにとって良い循環が生まれます。
なぜなら自分が本当に気に入ったクラブで練習することはやる気アップにも繋がり、結果として練習効率の向上に繋がり上達が早くなるからです。
しかし、業者にお願いするとなると手間ですしお金もかかって面倒くさいと思うゴルファーも多くいることでしょう。
そこで自作することで簡単に自分好みのパターにしてみてはどうでしょうか。
費用も抑えることができ非常に経済的です。
自分で塗装などをすべてやるのは少々手間かもしれませんが、世界にひとつだけのパターができ愛着もわきます。
ゴルフコースに行った際に同伴ゴルファーにも一目置かれるパターを自作してみましょう!
パターの塗装に必要なものとかかる金額
「パターを塗装するなんてお金がかかりそう」と思っていませんか?
結論から言うと自作すればかなり安くすることができます。
ワンポイントで溝に色を入れたい場合は、まず「ラッカー塗料」が必要となります。
塗装したい色、それを覆う「クリア」または「つや消し」を購入してください。
1本当たり約160円です。
それに、色を入れるための「筆」、はみ出した部分を拭き取ったり筆を洗ったりする「ラッカー塗料専用のうすめ液」、または更に強力な「ラッカー専用シンナー」を購入します。
筆はすぐにダメになるので100円均一ショップなどで購入し、うすめ液は400ミリリットルで約600円です。
更に塗料を拭き取る綿棒が必要でこれも100円で十分な本数です。
これらをすべて購入したとすると、初期費用は1000円と少し掛かるはずです。
それでも業者に頼むより破格に安いと思いますし、剥がれてきても再度塗装し直すことができます。
しかし、「ラッカー塗料」は匂いがきつく、かなり揮発性があるので塗装中に吸い込んでしまうこともあり、あまり体に良いものではありません。
その解決策として、同じ値段で「アクリル塗料」という選択肢もあります。
この塗料は水性で、絵の具に似ているため体への害はほとんどなく、失敗してもうすめ液で拭き取りやすいというメリットがあります。
しかし、ラッカー塗料に比べると色の付きが弱く、すぐ剥がれてしまう可能性があるのがデメリットです。
またパター全体を塗装したい場合は、筆塗りですとうまくいきませんので「スプレー缶」での作業をおすすめします。
こちらは約600円です。
いずれにしても1000~2000円でパターを塗装することができます。
まずは簡単なワンポイント塗装でパターを自作してみよう
では実際にワンポイント塗装をしてパターを自作してみましょう。
塗装を行う場合は必ず換気の良い場所や外で行いましょう。
まず、塗装したい箇所をきれいにします。
水で洗い流し良く乾燥させてください。
乾燥させずに塗装すると色ムラができ、しっかりと塗料がつかない場合があるからです。
そして、実際に塗料を溝に塗っていきます。
このとき、はみ出しても良いので溝に全て塗料が行き渡るよう塗ってください。
次にはみ出した部分をうすめ液で濡らした綿棒で拭いていくのですが、注意点がいくつかあるので良く読んでください。
この拭取り作業できれいに仕上がるかどうかが決まっていきます。
まず、綿棒はあまりベチョベチョに浸さずしっとりするくらいにうすめ液をつけてください。
そして拭き取りたい部分に綿棒を持っていき、綿棒をゆっくり回転させながら少しづつ拭き取っていきます。
1~2回転させると次第に綿棒に塗料がついてきますが、塗料の着いた箇所ではもう拭かないでください。
塗料がうまく拭き取れず、伸びてしまい汚くなってしまいます。
そのため綿棒はあまりケチらずどんどん変えていくことをおすすめします。
拭き取りが完了したら、2~3時間ほど置いてから重ね塗りをし、同じように拭き取りを繰り返します。
重ね塗りをすることで色がよりクリアにきれいに見えます。
そしてまた2~3時間置いたあと、同じようにクリアを塗っていきます。
このクリアというのは見た目を良くするというよりも塗料剥がれを防ぐのが目的で、いわゆるコーティング剤のようなものです。
従って塗料ほど気を使う必要はありません。
クリアを塗ったあと、丸一日置いて完成です。
パターをスプレー塗装してみよう
これを自作することでかなり見た目にもインパクトが出ます。
ピン型のパターですとバックフェイスやソール部分、ネオマレット型のパターですと形状の一部分に塗装できます。
フェース面も一応は塗装も可能ですが、慣れないうちはやめておいたほうが無難です。
打感も変わりますし、最悪距離感や方向性も変わってしまうからです。
では今回はバックフェイスの塗装のやり方を紹介します。
まず、塗装したい箇所をきれいにします。
そうしたら、フェース面など塗装したくない箇所をマスキングテープでマスキングします。
このマスキングは丁寧に行ってください。
次に好きな色のスプレー缶で塗装していくのですが、ここで注意点があります。
30~50センチほど離し、スプレーの吹き始めと吹き終わりがパターにかからないよう塗装することです。
そして1回吹き終わったあと、手直ししたい箇所がある場合、塗料が完全に乾いてから再度吹いてください。
良くあるミスが、1回目でうまくいかず乾かさずすぐに上から吹いてしまうことです。
最初のうちは時間をかけ焦らず少しずつ吹きましょう。
最後にマスキングテープを取って完成です。
パターの塗装を上手に自作するコツ
溝に塗料を入れる場合ならばそれほど気にする必要はありませんが、パターの表面に塗装する場合うまく塗料がつかない可能性があります。
その場合「サーフェイサー」というものを最初に吹くと良いでしょう。
この上に吹くとしっかり塗料がつきます。
さらに、吹きたい塗料が明るい色の場合サーフェイサーの色は白にし、暗い色の場合はグレーを選ぶと塗料の発色が良くなります。
ゴールドやシルバーなどラメの入った塗料を使用する場合は、このサーフェイサーは必要不可欠でしょう。
また、溝を着色する分には良いのですが、この場合必ずラッカー塗料を使用してください。
アクリル塗料を使用するとラメが取れ、パター全体がラメだらけになってしまうので注意が必要です。
さて、パターの全体を自作で塗装したい場合、上記ではスプレー缶を例に上げました。
しかし、よりきれいに凝った塗装をしたい場合は、「エアーブラシ」を使うと良いでしょう。
このエアーブラシのメリットは、自分で配合した塗料の色を使うことができる、細かい塗装も可能、ムラができにくいというのがあります。
そのためレインボーやオーロラのような多数の色が重なる表現もできます。
しかしもちろんデメリットもあります。
ある程度塗装経験が必要、室内で塗装できる環境が必要、値段が高いというのが挙げられます。
プラモデルにも興味があるゴルファーはこれを機に検討してみても良いかもしれません。
塗装のやりすぎには注意
本来パターを始めゴルフクラブというものは、塗装されることを考えて設計されていません。
つまり塗装するということは塗料がつくので、重量が微小ながら増加します。
それによりクラブのバランスを損なうことがあるかもしれません。
また打感、振り感、見た目の印象が大きく変わってしまい違和感を感じる場合もあります。
そのため塗装したクラブは基本的には価値が下がってしまい、売却額が大きく下がってしまいます。
これからそのパターを長い間使っていく自信がなければ、塗装しないほうが良いかもしれません。
ラッカー塗料で塗装した場合、塗装を剥がすのは素人ではほとんど不可能です。
後悔しないよう良く考え、安易な気持ちで塗装し自作しないことをおすすめします。
パターの塗装は面白い!
今回パターを塗装するメリット、デメリット、また自分で塗装する方法、注意点などを紹介しました。
塗装というものはコツさえ掴んでしまえば比較的簡単で楽しい作業です。
しかし、クラブを塗装するということは改造に近いので自己責任となります。
そのため塗装のデメリットもしっかり頭に入れた上で、自分だけのパターを自作してみてください。