ゴルフをラウンドするとき、アプローチでグリーンオンしない一番の理由は、ウェッジショットのコントロールです。
方向性は当然ですが、スピンが効いていなければグリーンからこぼれてしまうこともあります。
今回は、ショットやウェッジの違いによるスピンの比較を紹介します。
なぜなら100ヤード以内をワンオンさせると更にゴルフは楽しくなるからです。
ウェッジの経験を積み比較しよう
パー5のロングホールでティーショットのドライバーをナイスショットして、セカンドショットで花道近くまで運びピンまで残り50ヤードのアプローチが残ったと仮定します。
そこから少しでもピンに近づけようとチャレンジした結果、力んだウェッジでのアプローチはザックリとダフりチョロが出てもう一打。
もしくはトップしてしまいスピンが効かずにグリーンを越して奥のバンカーへ。
このような経験ありませんか?
アプローチは本当にデリゲートな作業と的確なウェッジ選択が必要となる作業です。
自分に合ったスイングを練習して、自分に合ったウェッジを選択し、経験を積むことが求められます。
状況に応じてそれらを比較しながら一歩ずつアプローチ名人に近づいていきましょう。
アプローチが上達すればスコアもついてくるので焦らずに練習してください。
ウェッジのロフト角度とスピン
ゴルフクラブのウェッジは120ヤード以内のグリーンを狙うクラブで、主にピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジ、ロブウェッジがあります。
ウェッジはロフトの角度が大きいほどフェイスは寝ていて、スピンも効かせやすくなりますが飛距離は落ちてしまいます。
そのロフト角度はピッチングで46度程度、アプローチウェッジで52度程度、サンドウェッジで56度程度、ロブウェッジで60度程度となります。
アベレージゴルファーはロフトの角度が、1度変わる毎に飛距離が3~4ヤード変わってきます。
ロフト角度が大きくなれば飛距離は落ちますが、打ち出し角度が高くなりスピンも効くようになることから、上空から急降下してグリーンで止まるアプローチショットを打ちやすくなります。
しかし、ウェッジのみでスピンの効いたショットが常に打てるわけではありません。
正しいスイングプレーンと崩れないダウンスイングで打ち出すショット、そして経験からその場に適したウェッジを選び出し、スピンの効いたボールが打ち出されるのです。
ウェッジでスピンが効くスイングの比較
ウェッジによるアプローチショットでボールをグリーンでキュキュッと止めるには、スピン量が多くないと止まりません。
そのスピン量は6,000回転と9,000回転を比較すると、9,000回転のほうがグリーンでスピンが効いて止まるショットとなります。
では、そのスピン量は何で決まるかというと、一番は先程も説明したロフト角度で決まり、次の要素はウェッジのへッドスピードが速いほどスピンが効くようになるのです。
ウェッジショットの場合、へッドスピードが速いとボールは高く上がり、飛距離は落ちてしまいますがその分スピンの効きは良くなります。
その次に影響を与えるのがシャフトのしなりです。
シャフトが逆しなりの状態になることで、インパクトゾーンを通過する際ヘッドスピードが上がりスピンが効くようになります。
そうした逆しなりの状態でショットすると、フェイスとボールの接触時間が長くなり、よりスピンが効いたショットとなるのです。
以上を踏まえて、スピンを効かせるアプローチの打ち方はロフト角度が大きいウェッジで、ヘッドスピードを速くした逆しなりでショットすると、グリーンにキュキュッと止まる憧れのボールを打つことができるはずです。
ウェッジの溝でスピン量の比較
ウェッジの構造でスピン量を決める部位としてフェイスの溝が挙げられます。
実際にアプローチショットでいつも通りのショットができたにも関わらず、スピンがいつもより効いておらずグリーンオーバーした経験はありませんか?
いつも通りのスイングをしているのにその状況になるのには必ず原因があるはずです。
ひとつはフェイスの溝に水滴や芝、もしくは泥が詰まっていて思い通りのスピンが出ないケースです。
これは、ラフやバンカー及びぬかるんだライからショットした後のチェック不足で、フェイスの溝にこれらの異物が詰まってしまうとスピンは激減してしまうので注意が必要です。
もうひとつの原因は、ウェッジ自体の溝が消耗してスピンが効かなくなるケースです。
ウェッジは使えば使うほど溝が消耗して、特にバンカーでは砂により溝の消耗を早めてしまいます。
ウェッジの溝は消耗品だということを念頭に入れて、常にメンテナンスをして比較し、ラウンド中は溝の異物を取り除いてスピンを効かせるアプローチショットをしましょう。
フェイスのインパクト位置を比較
ウェッジでスピンを効かせるためのポイントとして、インパクト位置も大切な要素となります。
これはかなり上級者向けですが、ボールがフェイスのどこに当たっているかで、スピンの効きが変わってくるのです。
それでは、スピンが良く効くフェイスのインパクト位置はどこかというと、フェイスに刻まれている下から3番目の溝から、6番目の溝でボールをインパクトすると鋭いスピンが効いたショットとなると言われます。
その理由として、ウェッジでのアプローチショットのスピンは、ヘッドの重心高より下で当たることで縦のギア効果が働き、バックスピンが強く掛かることにあります。
このように、スピンを効かせるにはボールをインパクトさせるフェイスの位置も重要となるため、インパクト位置の確認は大切です。
練習ではフェイスに貼ってボールを打つとインパクトした位置が分かるシールもあるので、インパクト位置とスピンの関係を比較しながらラウンドする日に向けて練習しましょう。
ウェッジを加工してスピンを効かせる方法
消耗品であるフェイスの溝はラウンドや練習の度にすり減っていくものですが、自分やショップで加工することで溝を復活させることができます。
自分で加工するためには、溝を削る専用器具でスコアラインを削り、溝を復活させるセルフメンテナンスが主流となり、長くお気に入りのウェッジを使っていくことができます。
ただしその加工によって違反クラブに該当してしまうこともあるため、注意が必要です。
ショップで溝を加工するときには、既存の溝を深くする方法と、溝自体の形状をVカットからスクエアカットにする方法があります。
既存の溝を深くするだけでもウェッジのスピンはかなり効くようになりますが、溝をスクエアカットに加工すると、Vカットとは比較にならないほどの摩擦を生み出し、スピン量が大幅に上がると言われます。
そのため良くコンペや競技に参加するゴルファーは、溝加工に対するルール規定もあるか確認し、加工を依頼するショップと協議をして改良してください。
色々なコースでのピンチを救ってくれた愛着のあるウェッジを買い替えるのは忍びないものです。
溝加工をしてスピン量を復活させて、これからも一緒にコースを回ってピンチを救ってもらうのも、楽しいゴルフライフのひとつです。
ウェッジの比較目安はスピン量
ウェッジはアプローチショットしたボールをグリーンにピタリと止めるためのクラブと言っても過言ではありません。
スピンを効かせてグリーンで止めてワンパットで沈める。
この快感は他に比較しようがないほどの達成感であり、ゴルフを楽しくプレイする醍醐味となります。
スピンを効かせる構造を理解し、愛着のあるウェッジといつまでも付き合えるようにメンテナンスして、アプローチの名人になりましょう。