グリップ交換のときの両面テープの巻き方は、意外にも多くあるのをご存知ですか。
簡単方法から技術を必要とする巻き方、さらにはゴルフが上手くなる巻き方などがあるようです。
今回はグリップとシャフトを接着させる両面テープの巻き方を紹介します。
ゴルフクラブのグリップの両面テープの正しい巻き方
グリップ交換の経験があるなしに関わらず、グリップ交換をするときのシャフトとグリップを接着する両面テープの巻き方について、知っているようで実は良く知らないということがあるようです。
ネットを開いてグリップ交換している動画を観ると、素人は悪戦苦闘しながらも何とか完成のような展開になっていますが、玄人は手際良くあっという間に仕上げてしまいます。
その手際でもっともスムーズなのが、両面テープを巻くときです。
まさに魔法のようにクルクルと巻いて、「早送りしていないか?」と思うくらい、あっという間に仕上げているのが確認できます。
これは毎日のようにやっている職人だからできることで、ほぼ初心者にとっては神にしか見えません。
ただいくつかの動画を見比べると、人によって違うことに気が付くはずです。
両面テープの巻き方をゴルフクラブの先端側から始める人と、グリップエンドから始める人がいます。
仕上がりはどちらも一緒ですが、実際に貼ってみると大きな違いがあるようです。
どっちの貼り方が正しいのか、また他の貼り方についても確認していきます。
ゴルフ職人の腕がなくてもできるグリップ用のテープの巻き方
新しいグリップを装着する前に両面テープを貼るのは必須作業ですが、巻き方のスタートは先端側から始めると上手く巻けるようです。
古いグリップを剥がす前に、その先端にマスキングテープのようなものをシャフトにクルっと巻いておきましょう。
そこがグリップのほぼ先端になるため、挿入するときの目印になるのですが、両面テープの巻き始めもそこからスタートすると、挿入後にグリップラバーの先端がめくれるようなことはなくなります。
先端側から巻き始めると、綺麗な螺旋で貼ることができます。
シャフトは先端が細く(テーパー形状)なっているため、先端から巻くと重なることはほとんどありません。
グリップエンドまで巻いたら、そのまま少し余分にカットして、クルクル丸めてシャフトの穴をふさぎます。
または綺麗に折って蓋をします。
こうしておくと、グリップを装着してからエア抜きの穴から水が入ってくることを防ぐことができます。
この方法だと、ゴルフ職人のような腕前がなくても、とりあえず丁寧に巻けば仕上がりは完璧なはずです。
神業に見えるグリップ交換時のエンドからスタートする両面テープの巻き方
グリップ交換の両面テープの巻き方を探してみると、グリップエンドから始めている動画が散見されます。
神業並みでゴルフクラブ1本当たり10秒程度でクルクル巻いています。
手順は先端側からの巻き方を逆回ししたようなもので、最初にグリップエンド側のシャフトの穴を塞ぎ、それからクルクルとシャフトを回すと、両面テープは巻きつくように貼られていきます。
見た目は簡単ですが、実際同じように貼ろうとしても貼り出しの角度が分からないはずです。
少しでも間隔が狭いと巻いているうちに間隔が狭くなって、最終的に巻いた上に重なってしまいます。
そうして両面テープをかぶせて巻くと、表面に貼ってあるツルツルの紙が取れないことに気が付き、貼り直しになることでしょう。
反対に重なりを心配して間隔を開けすぎると、肝心の粘着性が落ちてしまうため、2回目の重ね貼りが必要になるかもしれません。
その重ね貼りはもっとも難しい作業です。
1回目に貼った螺旋巻きの両面テープの上紙を剥がして、2回目の両面テープを貼るため、少しでも曲がって修正しようとしてもヨレたり、また剥がすことも叶わず、とても素人では対処できません。
初心者がゴルフクラブをセットでグリップ交換する際に便利な両面テープの巻き方
グリップ交換で螺旋巻きをする場合は、ネットで玄人が巻いているグリップエンドからよりもゴルフクラブの先端側からの巻き方のほうが重なりにくく安全です。
ただ自分好みに仕上げたい場合は、縦貼りのほうが良いかもしれません。
グリップの先端側から貼り始めて、グリップエンドで切らずに折り返し、そのまま裏側も貼る方法です。
これなら初心者でも1分かからずに完璧に貼ることができますし、裏側だけを重ね貼りするとグリップにバックラインのような形状ができます。
基本はシャフトの上下に貼るだけですから、難しいことはありません。
厚さに不安があれば、重ね貼りも簡単にできますので、初心者でも失敗することはないはずです。
例えば右手部分だけグリップを太くしたい場合には、その部分だけ螺旋巻きにして、あとは縦貼りにすると、グリップを装着するときに両面テープがヨレる心配もないでしょう。
縦貼りは時間的にも技術的にも作業が楽ですから、アイアンセットのように本数が多いときには便利な巻き方です。
特殊な両面テープの巻き方
グリップ交換の両面テープの巻き方で、普段あまり見かけない巻き方があります。
業者巻きと呼ぶようですが、グリップ交換したあとに残ったテープのサイズを見ても特殊な巻き方だと言えます
ただ失敗する可能性はかなり少ないのではないでしょうか。
両面テープは幅広タイプを使用しますが、あまり見たことのないサイズであり、まさに業者用なのかもしれません。
両面テープの幅がシャフト外周サイズとほとんど一致するため、前述の縦貼りを考えると、横貼りと言っても良いのでしょうか。
グリップを装着する分の長さ(グリップエンドからマスキングテープを貼った長さ)に、プラス穴をふさぐ分の長さでカットします。
シャフトを太巻きの芯のようにして、両面テープが太巻きの表面の海苔のように、クルっと1周するだけの作業です。
両面テープをカットさえしていれば、5秒もかからずに巻き終えますし、なによりも両面テープの端が1箇所しかないので、グリップ装着時にヨレる心配がありません。
グリップ用の両面テープの巻き方を変えて好みのゴルフクラブに!
グリップ交換が慣れてくると、バックラインのような膨らみをつけたり、右手部分だけにボリュームをつけたり、巻き方を工夫することで、アドレスやゴルフスイングを助けることができます。
バックラインのような縦長で指側に膨らみを感じることができれば、アドレスでフェースをセットしやすくなります。
また右手部分だけボリュームをつけると、ノーテーパーになるため、右手の力が弱まり、左手主導の方向性の良いインパクトが期待できます。
さらに2重巻きや部分巻きでグリップを太くすると、引っ掛けにくくなり安心して振り切ることができるようになるでしょう。
またショートアイアンやウェッジのグリップを太くすると、フェースの向きが安定し打ちミスが少なくなると言われています。
グリップの下に隠れる両面テープの貼り方ですが、研究次第では自分好みのゴルフクラブに仕上げることができる唯一の手段かもしれません。
なお2重巻きにする場合は、両面テープの幅が違うタイプを用意しておくと楽になるでしょう。
巻き方アレンジでゴルフスタイルを変える
グリップ交換のときの両面テープの巻き方を調べてみると、意外にもいろいろな貼り方があることが分かります。
ゴルフクラブの特性であるテーパーが邪魔をして、職人のようにクルクルと巻くことは難しいかもしれません。
一方で業者が行う横貼り方式であれば、専用の両面テープがあれば簡単に仕上げることができそうです。
そのテープが手に入るようなら、おすすめしたい巻き方だと言えます。