ゴルフ練習場の距離表示と本当の距離との誤差と必要な意識!

ゴルフ練習場で練習を行うとき、自分の感覚と飛距離に誤差を感じることはありませんか?

その原因として、実はゴルフ練習場の距離表示は正確ではないことが考えられます。

ここではゴルフ場との違いと練習方法について解説します。

ゴルフ練習場の距離表示の誤差

ゴルフ練習場の距離表示には実際の距離との間に誤差があるのをご存知でしょうか。

以前ゴルフ雑誌で行った調査では、7割以上の練習場で距離表示は正確ではないということが分かっています。

なぜかというと、ゴルフ練習場ではレンジボールという比較的飛距離が出ないボールを使用していることに理由があります。

100ヤード以内の距離表示についてはレンジボールでも飛距離の差が出にくいことから実測距離通りに距離表示が行われていますが、100ヤード以上になると飛距離が伸びるごとに差が大きくなるので、実際打った感覚と距離表示を近づけるために故意に誤差を作っているということです。

ただし、この推定飛距離の計算方法に特段決められたものはなく練習場によって様々なようです。

150ヤード以上になると看板の設置場所は練習場により大きな差があります。

どれくらい差があるかというと、距離にもよりますが250ヤード地点で大体30ヤードくらいの誤差です。

距離感が正確なゴルファーほど、ゴルフコースと練習場の誤差に違和感を感じたり調子の良し悪しを感じたりしますが、練習場に行くときは予め距離表示に誤差があることを頭に入れておくことが大切です。

ゴルフ練習場で使用されるレンジボールとは?

練習場ではレンジボールという飛距離が出にくいボールが使用されています。

コースで使用するボールは飛距離やスピン、打感を重視するのに対し、レンジボールではそれらを完全に無視して耐久性の高さとコストの低さを重視されています。

練習場では何度も同じボールを使用するので当然と言えば当然ですね。

そのためコースで使用するボールとは構造そのものが違います。

レンジボールは耐久性重視のため、コースで使用するボールより硬いカバーを使用した2ピース構造である場合が多く、コストを抑えるためにゴムの単一コアとなっています。

対してコースで使用するボールは飛距離とコントロール性、ソフトな打感を併せ持つウレタンカバーを使用した2ピース~4ピース構造になっています。

多層化することによって飛距離やスピンなどが相乗してアップするという特徴があります。

比較するとレンジボールの方が約10%程度飛距離が落ちるといわれています。

個人差はありますが、特に飛距離が出る人は50ヤード以上も差が出ることもあるようです。

練習場で全然飛距離が出ないと感じてもそれはボールが原因である場合がほとんどです。

そのため練習場の距離表示の誤差とボールの性能の違いを理解していないと、無理なスイングをしてしまいスイングを崩してしまう恐れがあります。

また練習場とゴルフコースは他にも意識しなければならない違いが2つあります。

それは使用するクラブと足場です。

ゴルフコースで使用するクラブに対する認識違い

ゴルフコースではピンまでの残りの距離によって、一打一打違うクラブを使用するはずです。

対して練習場では同じクラブを納得いくまで続けて練習することが多いですよね。

そんなことは当たり前ですが、ここで意識しないといけないのは練習場でクラブを持ち換えた時の1打目です。

練習場では1打目2打目と持っているクラブの感覚を確かめながら徐々に力を入れてスイングしている人を見かけます。

それがゴルフ場では全てのクラブが一発勝負です。

初心者のころ友達同士でラウンドした時、ミスショットをノーカウントにした経験がある人もいるかもしれませんが、基本的にはそれはマナー違反です。

空振りは1打と同じ、OBは+2、池ポチャは+1です。

ゴルフコースでのこの失敗を極力抑えるために有効的な練習方法は、練習場でも各クラブの1打目を集中してしっかりと打つということです。

1打目が本番、2打目以降は1打目の反省を踏まえて反復練習するという意識で練習すると、ゴルフコースをラウンドした時との感覚の違いは少なくなります。

またこれは考え方にもよりますが、練習場ではサンドウェッジからアプローチ、アイアン、ユーティリティ、ウッド、ドライバーと短いクラブから徐々に長いクラブに変えていく人もいるでしょう。

しかしながら良く考えるとゴルフコースで1打目からサンドウェッジを使用する人はいないのではないでしょうか。

いきなりドライバーでフルスイングするよりも、短いクラブでスイングの感覚を確かめながら、徐々に身体も慣らしていくという意味でやっているのは分かります。

ただ、ゴルフコースの感覚に近づけるためには最初からドライバーを握るという練習も取り入れてみてください。

そのために重要なことは、練習場に行ってもゴルフコースの時と同様にしっかりストレッチと軽い体操、素振りをクセづけるということです。

練習場でも短いクラブで身体を慣らすのではなく、本番さながらにストレッチと軽い体操と素振りで身体をほぐしてからショットするようにしてみましょう。

距離表示に対しての自分の飛距離チェックも気になるところではありますが、各クラブの1打目にも意識を向けるようにしてみてください。

ゴルフコースとゴルフ練習場の足場の違い

足場の違いは皆さん感じるところだと思います。

特に飛距離が出る人は、練習場でショットしたときの地面を蹴る感覚がゴルフコースではできないという人も多いです。

単純に練習場の足場はコンクリートなど固いことがほとんどですが、ゴルフコースの地面は土や芝生など比較的柔らかいです。

そのためコンクリートの上では地面を蹴るようなイメージでボールに力を伝える感覚がありますが、地面が柔らかいと力が分散されてしまうような感覚になるはずです。

どちらを重要視すれば良いかといえば、もちろんゴルフコースの柔らかい地面を想定して練習しなければ意味がありません。

しかしゴルフ練習場でそこだけ足場を変えることは不可能ですよね。

その対策としては常に八割の力でスイングするということです。

八割の力で飛距離を出すために意識すべきことはミート率です。

ミート率が上がると飛距離は伸びますので、距離表示に惑わされてフルスイングで飛距離を伸ばそうとするのではなく、八割の力でミート率を上げると意識してみてください。

練習場によってはミート率を測る機械が設置されているところもありますので、ぜひ探して行ってみてください。

練習場の1階席、2階席の距離表示の違い

大きなゴルフ練習場に行くと1階席と2階席どちらから打とうか迷ったことはありませんか?

1階席からの方が距離表示は正確だと思っている人は多いと思いますが、実はどちらも正確ではありません。

先述したように、ゴルフ練習場の飛距離は推定距離によって表示されていることにより、実際の距離とは誤差があるからです。

仮にレンジボールの飛距離と推定飛距離の関係が一致したとしても、1階席2階席ともに距離表示には誤差があります。

それは練習場は1階席からも2階席からも落下点が見やすいように傾斜があるからです。

緩やかな上り坂になっています。

そのため1階席からは緩やかな打ち上げ、2階席からは打ち下ろしということになります。

では1階席と2階席どちらを選ぶのが良いのでしょうか。

1階席のメリットはサンドウェッジやアプローチなどの短い距離の感覚が掴みやすいところです。

デメリットは緩やかな打ち上げになっているので無意識にボールをすくい上げるようなスイングになってしまうところでしょうか。

2階席のメリットはボールが落ちたところが見やすいことです。

デメリットは短い距離の感覚が掴みにくいところです。

こうしたそれぞれのメリットデメリットを理解して、練習の目的に合った打席を選ぶようにしましょう。

距離表示に惑わされないよう意識して練習する

違いを理解するのは非常に大切です。

違いを理解していないと、調子が悪いのかなとか、こんなはずではないと力んでフォームを崩してしまう恐れがあるからです。

ゴルフ練習場ではどちらかというとフルスイングするのではなく、八分くらいの力でフォーム、スイング軌道のチェックに集中することをオススメします。

距離表示を意識しすぎると力みが生まれてフォームが崩れます。

足場の違いによって、フルスイングすればするほどゴルフコースとの違いを大きく感じることになります。

また強くインパクトすればするほど、ボールの違いにより打った時の感触の違いで戸惑う原因にもなるはずです。

それに実際にゴルフコースでフルスイングした時と八分の力でスイングした時の飛距離はそれほど変わりません。

常に八分の力でスイングすることに慣れるとショットも安定してきます。

ゴルフでスコアを伸ばそうと思った時に大切なのは、飛距離よりも球筋を安定させることです。

ただ友達同士でゴルフ練習場に行くと、どちらが飛距離を出せるかお互い気になりますし、遊びで飛距離の勝負をするなんてこともあるかもしれません。

それはそれで楽しむ方法のひとつです。

フォームが崩れるからそんな勝負をしてはダメだとかいうつもりはありません。

そんな時はフォーム関係なく思い切りマン振りで勝負に勝ってください。

自分の中で、スコアを伸ばすための練習と違うことをしているとしっかり理解して、それぞれ楽しむようにしましょう。

練習場とコースの違いを理解して目的を持って練習しよう

以上のようにゴルフの練習場とゴルフコースでは違うところが非常に多いです。

違いを理解せず練習してしまうと、コースに出た時に戸惑うことが多くなってしまいます。

練習場に行くときは距離表示を基準にショットするのではなく、しっかりと違いを理解して、目的を持って練習するようにしてください。