ドライバーだけどうして?スライス防止とクラブの特徴

アイアンはまっすぐ飛ぶのに、ドライバーだけ曲がってしまう。

しかも、スライスばっかりというゴルファーは多いのではないでしょうか。

そこでスイングをいじってみたり、クラブを変えてみたりしてスライス防止策を取っていることでしょう。

これからはもっとシンプルにスライスと向き合ってみてはどうでしょうか。

クラブごとの利用目的

クラブには、それぞれ利用目的があります。

正しく、各々のクラブの目的を理解することで、それぞれをどのように扱えば良いか分かってきます。

そうすることで、スライス防止をどのようにしていけば良いのか、心構えを含め考えられるようになると良いです。

・ドライバー

ドライバーは、飛ばすことを最も重要視したクラブです。

飛距離が出る分、弾道が曲がるリスクが高くなります。

・フェアウェイウッド

フェアウェイウッドは、ドライバー同様に飛距離を求めるクラブです。

ドライバー程の飛距離は出ませんが、コース状況に応じて使い分けます。

・ユーティリティー

ユーティリティーは、ウッドとアイアンの両方の要素を持ったクラブです。

ロングアイアンが扱いにくいため作られたクラブといって良いでしょう。

・アイアン

アイアンは、ドライバーと異なりコントロールショットを前提としています。

5I~PWまでの6本をクラブセッティングに組み込むことが多いです。

・ウェッジ

ウェッジは、PW、AW、SWと大きく3種類ありますが、ここでは主にAWとSWを指します。

100ヤード以内のショートゲームでグリーンを狙ったり、バンカーショットに用いられます。

・パター

グリーン上で利用するクラブです。

スライス防止達成のためなぜスライスするのか正しく理解する

スライスに悩まされるアマチュアゴルファーは多くいます。

特にドライバーが大きくスライスするのではないでしょうか。

なぜ、スライスに悩まされる人が多いかというと、どうしてスライスするのかを正しく理解できていないからです。

スライス防止のために、スイングを見直したり、クラブを見直したりすることでしょう。

スライスの理由は簡単で、ボールに時計回りの横回転がかかってしまっているために起こります。

これは、インパクトがスクエアにできておらず、開いてしまっているからです。

理由はただそれだけです。

ここで考えるべきことは、「どうしたらスライスしないか」ではなく、どうしたら「スクエアにインパクトできるか」を考える必要があります。

同じことに思えるかもしれませんが、意味合いは全然変わります。

スイングの形やクラブの見直しばかりを考えている人は前者のケースが多いです。

そうではなく、あくまでもスクエアでインパクトするにはどうするべきなのか、アドレス、グリップなど近いところから考える必要があります。

スライスが起こるクラブと起こりにくいクラブ

アマチュアの多くは、ドライバーでのスライスに悩まされています。

しかし、スライスという現象が顕在化しやすいのがドライバーやウッド系であり、実はアイアンやウェッジでも同様のことは起きています。

それは、クラブの性質を理解すれば分かるはずです。

理解することで、スライス防止のためにどのような練習をすれば良いのか見えてきます。

スライスが起こる原因は、先ほども述べたように単純に横回転(時計回り)が強くかかっているからです。

その横回転がかかりやすいかどうかは、ロフト角に影響されていると考えてください。

ロフト角が寝るほど、バックスピン量(縦回転)が多くなります。

縦回転と横回転のバランスのうち横回転が強くなるとスライスが目に見えて起こるということです。

つまりロフト角が立っているクラブ程スライスが起こりやすいということを理解してください。

アイアンやウェッジなどでもスライスが顕在化していないだけで、横回転は多少なりとも入っています。

つまり、必要によってはアイアンなどの基本的なところから見直しが必要になることがあるのです。

ドライバーのスライス防止のために直すべきこと

続いてはより具体的にドライバーのスライス防止に向けてみていきます。

考えるべきことは、フェースをスクエアの状態でインパクトするためにはどうするかです。

・アウトサイドインの軌道はNG

ドライバーは、もっとも長いクラブです。

ボールからターゲット方向と自分の目線とのズレがアドレス時に多く発生します。

まずは、アドレスから見直しましょう。

アドレス時にそもそもスクエアに構えておらず、右を向いた状態で構えているゴルファーがいます。

そのため、実際のターゲットに向かってまっすぐスイングしているつもりでもクラブが外から入ってきてしまいます。

結果、カット軌道になったり手元が詰まってフェースが開いた状態でインパクトを迎えてしまうのです。

・振り遅れてクラブヘッドが返り切らない

スライスするのは当然です。

振り遅れる原因は、左肩が先に開いてしまっていること、もしくはシャフトとヘッドスピードの関係が合っていないのどちらかです。

まずは、スイングの際に左肩が開かないようにインパクトまでは、目線をボールの右側に残しておきましょう。

そうすることで体の開きを抑え、またヘッドスピードを上げやすくなるので振り遅れは無くなります。

それでもフェースが開いてしまう人は、フェースターンを意識的に行いましょう。

スクエアと聞くと面でインパクトするイメージがあるかもしれませんが、実際はしっかりフェースターンが入ったほうがボールがつかまりスライスしにくくなります。

ドライバーはクラブヘッドの返しやすさが重要

アドレス、スイングのポイントを注意してもスクエアにインパクトできない場合は、シャフトを変えることを検討しましょう。

ドライバーの場合、シャフトが合っているかどうかは重要です。

クラブヘッドが適切に返ってこないシャフトセッティングの場合、どんなにアドレスやスイングを直して、スライス防止に努めてもフェースが開いてしまうことがあります。

合わないシャフトを使い続けるとスイングそのものを合わせようとして、逆にフォームを崩す恐れがあるのです。

シャフトを選ぶ際に、ヘッドスピードやスイングテンポを考慮してフレックスを選んでください。

シャフトのトルクやキックポイントによってクラブヘッドの返りやすさが変わります。

しっかりとスイングとクラブヘッドの返りがあっているか、そして振り抜きやすさなどをしっかりと見ましょう。

ドライバーのスライス防止は必要なのか

これまで、ドライバーでのスライス防止のための話をしてきました。

最後に考えたいのが、スライスに悩まされているのはなぜかということです。

本来、ドローやフェードも横回転が加わり曲がっていくボールという点ではスライスと変わりません。

ではなぜ、スライスを直そうとするのでしょうか。

それは、ドローやフェードに比べ曲がり方が予測できないことが多いからです。

元々スライスは良くないという先入観があります。

そのため、「スライスした」ということのみを見てしまい、どの程度横回転が入ったらどれくらい曲がるかなどは分析しません。

結果、曲がる程度が把握できないため、常に良くない球筋と考えるのでしょう。

極端なスライスは、飛距離もロスしドライバーとしての役割を果たせないので確かに良くありません。

しかし、多少のスライスであれば持ち球として、クラブヘッドのコントロールをより磨くことで、自分にとって素晴らしい武器になる可能性があります。

一概にスライスが良くないと決めつけず、上手く活用することも考えてみてはどうでしょうか。

スライスとうまく付き合うことも上達への道

お話ししたように、スライスは必ずしも悪いわけではありません。

全てのクラブにおいて、スライス要素はスイングの中にあり、それを完全に取り除くことはできません。

どこまでスライスの防止に取り組むか、または受け入れるかなど、バランス良く考えて、自分のゴルフスタイルを形作っていくことをオススメします。