ユーティリティとフェアウェイウッドの特徴や役割の違いとは

ユーティリティとフェアウェイウッド、どちらか一方、またどちらも使っているゴルファーは多いでしょう。

両方ともゴルフクラブの中では長尺のため慣れるまでは難しいですが、飛距離を出すにはうってつけのクラブです。

この2種のクラブは似ているようですが、明確な違いがあります。

状況に応じて的確に使い分けることでスコアアップにも大きく貢献してくれます。

今回はユーティリティとフェアウェイウッドの特徴や役割の違いを紹介します。

ユーティリティとフェアウェイウッドの基本的な概要

ユーティリティとフェアウェイウッドは明確な違いがあるクラブです。

プロアマ問わず、両方のクラブを組み合わせてセッティングをしているゴルファーが多いです。

それぞれのクラブを複数本セッティングしているゴルファーが大半です。

このようにユーティリティを使用するゴルファーは多いですが、実はユーティリティは比較的新しいクラブです。

位置づけとしては、フェアウェイウッドとアイアンの中間くらいのクラブです。

アイアンのような感覚で打てるので扱いやすく、飛距離も出るのでとても人気がありますね。

対してフェアウェイウッドは、ドライバーの次に飛距離を出すことができるクラブです。

ユーティリティよりも更に長尺で、ドライバーの感覚に近くなります。

他のクラブと打ち方が少し違うように感じ、ユーティリティに比べて苦手にしているゴルファーも少なくありません。

ユーティリティとフェアウェイウッドは状況に応じて使い分けることが必要です。

どちらのクラブも飛距離を出したいときに使われることが多いクラブですが、適切な場面で使うことができれば、ピンまでの距離を一気に縮めることができます。

しかしその飛距離の大きさのため、失敗したときのリカバリーは大変です。

打つ場所や打ちたい弾道、目標までの飛距離など、様々な要素を考慮してクラブを選択しましょう。

ユーティリティの特徴や飛距離

それでは、それぞれのクラブの特徴や飛距離を見ていきましょう。

まずはユーティリティです。

このクラブはフェアウェイウッドとアイアンの良いとこ取りをしたクラブと言われています。

きちんとミートすればフェアウェイウッドに近い飛距離を出すことが可能です。

それでいて、フェアウェイウッドよりもシャフトが短いので振りやすいという利点があります。

この振りやすさがユーティリティとフェアウェイウッドの大きな違いです。

扱いやすいユーティリティですが、どれくらいの飛距離を飛ばせるのでしょうか。

以下、ユーティリティの飛距離の目安です。

3番ユーティリティ:男性で190-210ヤード/女性で120-150ヤード

4番ユーティリティ:男性で170-190ヤード/女性で110-140ヤード

5番ユーティリティ:男性で160-180ヤード/女性で100-130ヤード

6番ユーティリティ:男性で150-170ヤード/女性で90-120ヤード

3番ユーティリティは、飛距離が出るゴルファーなら200ヤード以上の飛距離が出ます。

ちなみにこれは一般ゴルファーの数値で、プロゴルファーはもっと遠くまで飛ばすことができます。

この飛距離を安定して打てると、スコアメイクがかなり有利になります。

大事なところでミスが出ないようにしっかり練習しておきたいところです。

フェアウェイウッドの特徴や飛距離

続いてフェアウェイウッドの特徴を見てみましょう。

フェアウェイウッドは長尺で飛距離の出るクラブです。

3番ウッド、5番ウッドというように略して呼ばれることもあります。

ちなみに1番ウッドはドライバーです。

距離の短いホールでは、ドライバーではなくフェアウェイウッドでティーショットを打つこともあります。

またユーティリティとの違いとしてヘッドの大きさがあります。

フェアウェイウッドのヘッドは前後に大きく作られています。

大きさは様々ですが、ユーティリティの倍くらいの大きさのモデルもあります。

このヘッドの大きさは打点ブレの影響を小さくする効果を得るためです。

ブレが小さければ小さいほど、スイングの力は効率良く球に伝わります。

その結果、飛距離を伸ばすことが可能になるのです。

それではフェアウェイウッドの飛距離も見てみましょう。

3番ウッド:男性で180-235ヤード/女性で125-180ヤード

5番ウッド:男性で170-210ヤード/女性で105-170ヤード

7番ウッド:男性で160-195ヤード/女性で95-160ヤード

飛距離の出るクラブのため、同じ番手でも飛ぶ人と飛ばない人の間でも大きな差があります。

うまく打つことができればユーティリティを上回る飛距離でコントロールができるクラブです。

ユーティリティに比べると苦手なゴルファーが多いクラブですが、こちらもしっかり練習しましょう。

ユーティリティとフェアウェイウッドの打ち方の違い

ユーティリティとフェアウェイウッドはどちらも飛距離が出るクラブです。

思いっきり振って遠くへ飛ばしたいものです。

しかしそれぞれのクラブの打ち方には少し違いがあります。

まずはユーティリティです。

ユーティリティはアイアンより長尺のため、ドライバーのようにアッパー気味で打とうとするゴルファーが多いです。

しかしユーティリティは設計自体が打ち上がるようにできています。

したがって基本的にアイアンと同じように打つことができれば、自然と球は上がって飛んでいきます。

もちろん必要以上に力を入れて大きく振る必要はありません。

アイアンのコンパクトさを意識して、ミートすることを心がけましょう。

続いてフェアウェイウッドですが、こちらも同じように不必要な力やアッパー気味の打ち方は不要です。

フェアウェイウッドのポイントは払い打ちです。

クラブを振り下ろしたときの最下点でミートするように球を打ちましょう。

この感覚は難しいですが、クラブの底を着陸させ滑らせるように意識して当てにいくイメージで振ってみましょう。

ミートさせるには最初のアドレスが重要になってきます。

クラブの最下点に球が来るように立ち位置を細かく調整してみてください。

ユーティリティとフェアウェイウッドの弾道の違い

ユーティリティとフェアウェイウッドは弾道に違いがあります。

ユーティリティは比較的、直線的な放物線を描きます。

高く上がりすぎることもないので、風に強い球を打つことができます。

ランも出るため地面に落ちてからも飛距離が伸びていきます。

対してフェアウェイウッドはユーティリティに比べると打ち出しから球が高く上がります。

ユーティリティほど直進的な弾道ではありませんが、強い球を打つことが可能です。

高く飛んでいく分ランはあまり出ませんが、ユーティリティに比べるとキャリーの飛距離が大きくなります。

この弾道の違いは、それぞれのクラブのヘッドの形状の違いによるものです。

同じ長さのクラブであれば、ソールが広いほうが球が高く上がりやすくなっています。

ソールというのはクラブのヘッドの裏底にあたる部分です。

ソールが広いと必然的に重心が深くなるからです。

重心が深くなるとインパクト時に重心が下がろうとした結果、フェースが上向きになるため球が高く上がるのです。

フェアウェイウッドはユーティリティよりもソールが明らかに広いです。

そのために球が高く上がるということです。

それぞれを使う場面の違い

ユーティリティとフェアウェイウッドはどのように使い分けるのが良いでしょうか。

基本的にこの2本のクラブは、そもそもの性能自体に違いがあるためどちらが上ということはありません。

フェアウェイウッドは苦手だからユーティリティだけしか使わないとしても、それはまったく問題ありません。

しかしそれぞれに違う強みがあるため、両方使えるのであればそれが有利に働く場面は出てきます。

例えば、ピンまで180ヤードの距離がある場所からグリーンオンを狙うとします。

ここで180ヤードを飛ばせるユーティリティを選択すれば、当然グリーンに乗せることができます。

しかしユーティリティは強い弾道となってランも出ます。

もしかしたらグリーンをオーバーしてしまうかもしれません。

一方、180ヤードを飛ばせるフェアウェイウッドを選択すればどうでしょうか。

フェアウェイウッドはランはそれほど出ません。

落ちてから止まりやすいのでグリーンの上に乗せやすくなります。

これはフェアウェイウッドが有利になる場面です。

もちろんグリーン形状にもよります。

縦に長ければユーティリティが有利になるとも考えられます。

フェアウェイウッドとユーティリティは強みに違いがある

ユーティリティとフェアウェイウッドは同じような飛距離を出せるクラブです。

しかしそれぞれのクラブが持つ強みに違いがあります。

両方のクラブを使うことができれば、場面に応じてそれぞれの強みを生かす使い分けが可能です。

打ち方や特徴を知り、さらなるスコアアップにつなげていきましょう。