最近ドライバーを振っていて、一番軽いクラブのはずなのに、なぜか重く感じることはありませんか?
懸命に振れば振るほど方向性も飛距離も落ちていく、といったようなことに心当たりがあるのでしたら、試してもらいたいことがあります。
それはドライバーのグリップのすぐ下に鉛を貼って、カウンターバランスにすることです。
ドライバーのシャフトに鉛を貼ってカウンターバランスを試してみる
この頃のドライバーはヘッドが大型化されたにもかかわらず、どんどん軽量になってきています。
またシャフトも60グラム台、50グラム台とどんどん軽量化されています。
そうにもかかわらず、しっかりと剛性は確保されています。
確かにクラブシャフトの真ん中を持ったときは軽くなったのを実感しますが、実際振ったときはどうでしょうか?
クラブが軽くなっているのですから、振り抜き易くなっているはずですよね。
しかしながら、あまりその恩恵にあずかっている感覚は得られないのではないでしょうか。
なぜなら重いクラブであろうが軽いクラブであろうが、スイングバランスが同じだからです。
だからと言ってD2バランスを選んでいた方が、いきなりC8バランスを選んでうまくいくとも思えません。
そこでドライバーのグリップのすぐ下のシャフト部分に鉛を貼って、簡易的にカウンターバランスを試してみることをおすすめします。
なぜシャフトに鉛を貼ってドライバーをカウンターバランスにするのか
まずなぜドライバーからなのかということですが、14本使えるゴルフクラブの中で最も長く、最も軽いからです。
ドライバーが一番軽くなっていない方は、セッティングが間違っていますので要注意です。
手に持って振るものは、その長さが長くなればなるほど、先端のコントロールが難しくなります。
したがって、一番コントロールしにくいのがドライバーだと言えます。
また最も軽いということは、少ない重さの変化で影響が大きく現れるということでもあります。
そのためお試しでシャフトに鉛を貼ってカウンターバランスを体験するのには、打ってつけだと言えるでしょう。
最近ではシャフトに貼る専用の鉛もありますので、簡単にカウンターバランスができるようになりました。
実際にドライバーのシャフトに鉛を貼ってみる
ドライバーのシャフトにカウンターバランスの目的で鉛を貼るときは、グリップのすぐ下に1周ぐるっと隙間なく貼りましょう。
隙間があるとバランスが悪くなります。
余ればはさみで切り、足りなければ金属の棒などで軽く叩いて、伸ばしてください。
5グラム程度から10グラム程度くらいは徐々に重くして、素振りしてみることをおすすめします。
できれば20グラム程度まで挑戦してみてください。
5グラム程度でもその違いがはっきり分かると思いますが、手元がずっしりと感じられるのではないでしょうか。
かと言って、振りにくくなったわけではないですよね。
むしろ今まで重いと感じるヘッドを懸命に振っていた方にとっては、クラブに任せるという感覚が理解できたのではないでしょうか。
手元が重くなった分自分で振りに行くことができなくなって、グリップに任せれば勝手に正しい位置に落ちてくる感覚、といったほうが良いかもしれません。
このおかげで手元が浮いて、いわゆるあおり打ちになっていた方は、手元の浮きを抑えることができるようになります。
ドライバーに鉛を貼ると重くなるのにスイングが安定する
ドライバーのシャフトに鉛を貼ってカウンターバランスにすると、当然ですがクラブの総重量は鉛を貼った分重くなります。
例えば60グラム台のシャフトを使っていて振り切れないから、50グラム台のシャフトにしたのに、その分以上に重くしたら余計振れないと思いますよね。
ですが良く考えてもらいたいのですが、軽いシャフトにしたのにヘッドの効きがあまり変わらないと感じたことはありませんか?
あるいは、却って重くなっているのではないかと思ったことはありませんか?
軽いシャフトにしたときは、シャフトに付いているグリップも今までと変わらないか、全体を軽くするためにさらに軽いものになっている可能性もあります。
つまりヘッドが変わらないのに手元側だけが軽くなったら、ヘッドは相対的に重くなるということです。
さらに、一概には言えませんがシャフトを軽くすると、シャフトトルクは大きくなることが多いです。
トルクが大きくなると、ヘッドの反応が鈍くなるため、インテンショナルな曲げ方には向いていません。
そのため「シャフトが軽くなったのだから思い通りに振れるはずだ」と意気込んで振ると、却って痛い目に会うことになるかもしれません。
シャフトを変える前に、ちょっと今のシャフトのグリップのすぐ下に鉛を貼って、カウンターバランスを試してみてください。
きっとスイングが安定します。
ドライバーに鉛を貼ってカウンターバランスにしたら自信を持って
ドライバーのシャフトに鉛を貼ってカウンターバランスにしてみると、今まで経験したことのない感覚を得るかもしれません。
例えば10グラムの鉛を貼ると考えると、頭の中ではかなり違和感があるのではないでしょうか。
あるいは、不安感と言っても良いかもしれません。
「こんなに重くして振れるのだろうか?」といったようなです。
まずこの頭の中の先入観を取り除いてください。
最も取り除いてもらいたいのは「手で打ちに行く」という感覚です。
総重量は重くしていますが、ヘッドの効きは軽くしています。
バランスダウンをしていますので、ヘッドは軽くなっているのです。
そして手元側が重いぶん手で打ちにはいけなくなっていますので、身体を使って打ちにいかざるを得ないのです。
バランスダウンに関して具体的に言いますと、手元側では5グラムで1ポイントのバランスダウンと言われています。
つまり10グラムで2ポイントです。
意外と少ないと思いませんか?
10グラム貼ったとして、もともとがD2であればD0になっただけなのです。
軽くなったヘッドを振りに行くのではなく、重くなった手元が落ちてくるのを待ちましょう。
今までより球の曲がりが抑えられ、安定してフェアウェイを狙っていけるようになります。
ティーイングエリアで自信を持って打ってください。
ドライバーのカウンターバランス効果が分かったら
ドライバーのシャフトに鉛を貼ってカウンターバランスの効果が分かったら、もっと本格的にカウンターバランス仕様にしたい、と考えるようになっても不思議ではありません。
そうなった場合、グリップエンドをくり抜き、そこにバランサーのようなものを仕込んだり、グリップの中に錘を仕込むようなものもあります。
またグリップ交換のとき、グリップを入れる前に鉛を貼っておいてグリップを装着する人もいるようです。
プログルファーでもグリップエンドの下に鉛を貼っている人はいますし、ドラコン選手は手元側に何かしら錘が仕込んであります。
鉛は貼ったり剥がしたりが簡単にできますし、数百円と安価にできます。
それでもその効果は驚くほど大きいのです。
何より自分のクラブを自分仕様にするというのは、非常に楽しみではないでしょうか。
この世に一本の自分に合ったクラブを自分で作るということ。
しかも安くて簡単なのに効果が大きいのであれば、試してみない方がもったいないともいえます。
今まで考えたこともないという方は、是非一度試してみることをおすすめします。
ドライバーのカウンターバランスは自分でカスタマイズする第一歩
ドライバーのカウンターバランスは、最も安価で簡単なクラブのカスタマイズだと思います。
メーカーの提唱した仕様のまま振ってみて、合わないとお悩みでしたら、数百円の鉛でいろいろ試してみましょう。
まずは、メーカーの提唱するスイングバランスを疑ってみてください。