ゴルフにおいて、スコアアップを目指すならば、アプローチが重要であることはいうまでもありません。
ただ実際の練習場での練習は、ドライバーやフェアウェイウッドといった長距離の練習のほうがメインという方も少なくないでしょう。
確かに開放的で、遠くに飛ばせれば気持ちのよいものですが、あまりスコアアップにはつながりにくいのが現実です。
今回は場面別のアプローチの練習法を確認して、練習場で実践できるようにしていきましょう。
ゴルフにおけるアプローチの重要性
ゴルフは、ホールに用意されているグリーン上にあるカップにボールを入れることが目的です。
従って、ゴルフボールを目標に向かって打つということが大事です。
もちろん飛距離を稼ぐということも同じぐらい大事ですが、特にグリーン周りではカップまでの方向と距離に合わせてショットすることが重要になってきます。
よく100ヤード以内のアプローチが勝負であるといわれますが、確かにそのとおりでしょう。
せっかくティーショットやセカンドショットがベストショットであったとしても、アプローチでグリーンを大きくオーバーして、OBなどということがあれば精神的にもかなりがっくりきますよね。
今回は、次のような状況別のアプローチに必要な技術を確認し、その練習方法を見ていきます。
・ゴルフ場の50ヤードから100ヤード以内のフェアウェイからのアプローチ練習法
・ゴルフ場の50ヤード以内のフェアウェイからのアプローチ練習法
・ラフからのアプローチ練習法
・バンカーからのアプローチ練習法
ゴルフ場の50ヤードから100ヤード以内のフェアウェイからのアプローチ練習法
ゴルフにおけるアプローチの内、100ヤードからのアプローチは、スコアアップのために重要なショットのひとつです。
100ヤード以内となると、距離的にはどの方もショットで十分に届く距離です。
ただ、距離感と方向性が非常に大事になってくるのは違いありません。
そのためフルスイングとは違って、距離感と方向性を確保するための打ち方が重要となってきます。
そこで次のような事項を意識してスイングを行うように練習するとよいでしょう。
・スイングの大きさを変える
50ヤードから100ヤード以内においては、スイング幅を調節し、10ヤード刻みでどれだけのスイングをすればボールが飛ぶのかということを把握しておくことが必要です。
・体重を最初から左足にかけておきスイングする
ダフリやトップを防止し、またボールを飛ばす方向性を安定させるためには、アドレスの最初の時点で、左足に体重をかけておき、左足体重のままスイングを行うとよいでしょう。
・アドレス時のスタンスを狭めておく
スタンスを狭めることにより、下半身の安定感が増し、またフルスイングに比べて距離感が合わせやすくなります。
上記の練習方法としては、自宅でフルスイングだけではなく、距離に応じた振り幅でのスイングで素振りを行うとよいでしょう。
ゴルフ場の50ヤード以内のフェアウェイからのアプローチ練習法
ゴルフにおけるアプローチの重要性は、前述までのとおりなのですが、ピンまで50ヤード以内となってくると、50ヤードから100ヤードの場合のアプローチショットと状況が変わってきます。
なぜならボールからピンへの距離が近い状況になるほど、ボールを転がしたほうが確実にピンに寄せることができるという点の違いです。
確かにプロの試合を見ていると、ピンへの距離が近い状況で、ロブショットなどの高等技術を使って、打ち上げるショットでピンに寄せていく場面をよく見ます。
ただアマチュアゴルファーにとっては、近距離の打ち上げるショットを打つのは非常に難しいところでしょう。
従って近い距離の場合には、転がすアプローチを行うことが有効な手段となりうるのです。
練習においても、転がすアプローチの体得は有効です。
ただグリーンの前にバンカー等ハザードがあり、カップがグリーン手前に切ってある場合や、下りのグリーンでカップが奥に切ってあり、グリーンの後ろに池やバンカーがあるような場合はどうでしょう。
どうしても打ち上げるショットが必要になるので、ロブショットなどの練習も可能ならば練習対象に入れておきましょう。
但し、プロを目標としているゴルファー以外では、高等技術を要する練習の頻度はさほど高くなくてもよいといえます。
ラフからのアプローチ練習法
ゴルフにおけるアプローチには、フェアウェイからのショットのみではなく、ラフからアプローチしなければならない場合もあります。
ラフの場合、芝が絡むという状況のため、フェアウェイからのアプローチと比べてクラブへの抵抗力が加わってしまい、ボールが飛びすぎたり逆に距離が出なかったりします。
そこで、ラフに関しては芝の抵抗に負けない打ち方をする必要が出てきます。
ラフからのショットで気をつける点としては、フェアウェイからのショットの強さでボールを打つと、芝の抵抗で想定した飛距離が出なくなってしまいます。
そのためインパクト時点でのヘッドスピードが失速しないように、ある程度ヘッドの加速度を上げておく必要があります。
なおこの際に、クラブを上から下に振るようなアップライトのスイングになり過ぎないように注意しましょう。
アップライトになりすぎると、ボールの弾道がライナーになってしまう可能性が大きくなってしまうからです。
またラフが深いような場合には、アドレス時にフェースを少し開いて、ボールが上がるような形になるようにしてみてください。
バウンスもできるだけボールの下をくぐらせるようなイメージも大事になります。
これらの動作は、フェアウェイからのショットとは違ってきます。
この練習方法としては、普段の素振りの中に上記の動きを取り入れイメージを固め、動作の再現性を高めるような練習をするとよいでしょう。
バンカーからのアプローチ練習法
ゴルフにおけるアプローチには、バンカーからのショットも出てきます。
特に多くのコースにおいては、難易度を上げるためにグリーン近辺に多くのバンカーが設定されているので、100ヤード程度のアプローチが失敗した場合にはバンカーにつかまる確率が高くなります。
バンカーからのショットも、ラフからのショットと同様、砂の抵抗があるためフェアウェイからのショットと違ってきます。
イメージとしては、砂と一緒にボールを運んでいくような感覚でのショットが要求されます。
アドレスに関しては、スタンスをとり、両足の中心の位置にボールが来るように構えるのが基本です。
アドレス時にはフェースを少し開き気味にします。
スイング軌道は、アウトサイドインになるようにしましょう。
そして、両足の中心にあるボールの少し手前から砂を取りながらソールをくぐらせるようにインパクトすれば、砂と一緒にボールを飛ばすことができるでしょう。
距離感に関しては、それぞれ個人差はあるかと思いますが、おおよそフェアウェイからのショットでの距離の半分ぐらいのヤードになります。
ラフ同様、これらの動きは、フェアウェイからのショットと違う動きになりますので、練習方法としては、ラフと同様に普段の素振りの中に上記の動きを取り入れ、イメージを固め、動作の再現性を高めるような練習をするとよいでしょう。
ゴルフ練習場での具体的なアプローチ練習方法
前項までは、それぞれのアプローチにおけるショットの特性と、自宅における反復練習方法を中心に説明しました。
ただゴルフでは実際にボールを打ってみないと感覚はつかめません。
一方、ゴルフ場によっては、アプローチやバンカー練習場もありますが、頻繁にゴルフ場へ足を運ぶことは難しいでしょう。
そこで、ここではゴルフ練習場でのアプローチ、ラフ、バンカーのそれぞれのショットの練習方法を紹介します。
・アプローチ練習
ゴルフ練習場では、必ずヤード表示がされてあります。
打席の位置にもよりますが、100ヤード、90ヤード、80ヤードというように10ヤードごとに目標地点を決め、前述の素振練習で体得したスイングによって目標地点にボールを打つようにしてください。
また、50ヤード以内になってくると、転がすアプローチにより自分がどこまでキャリーすればどの程度転がっていくかということも確認しましょう。
また練習場では人工芝が多いのですが、前述のロブショットなどもマットの上でもよいので練習しましょう。
ただロブショットは難しいショットなので、1回の練習のうち数球程度にとどめておくべきです。
上記練習効率を考えると1階打席を選ぶことをおすすめします。
・ラフ、バンカー練習
こちらも前述までのラフ、バンカーの打ち方に習って、練習場でのショット練習をするとよいでしょう。
特にラフに関しては練習場では実際の芝はないのですが、人工芝マットの上でもイメージを持つべきです。
また、距離に関しても実際の飛んだ距離の半分程度であるというように計算すればよいでしょう。
練習場によっては、バンカー練習場を併設しているケースもあるので、可能であればバンカー練習場もたくさん利用し、実際の砂のあるところからのショットの感覚を確認してみてください。
各種のアプローチ技術の練習を十分に行いゴルフのスコアアップを目指そう
ゴルフにおけるアプローチの重要性は十分理解できましたか。
アプローチ技術を向上させるためには、自宅での反復練習とゴルフ練習場での実際の距離、方向性の確認を行っていくことが上達の近道です。
アプローチ技術を向上させ、スコアアップを実現していきましょう。