ドライバーの短尺シャフトのものを短尺ドライバーと言います。
またミニドライバーというカテゴリもあります。
基本的に標準的なドライバーよりシャフトが短い分振りやすくなっており、操作性の高いクラブです。
今回はそんなスコアアップにつながる短尺ドライバーを紹介します。
ドライバーの短尺シャフトとは
通常ドライバーの長さは45から45.5インチで、45インチ以下が短尺シャフトと呼び、長さは3番ウッドより少し長い程度になっています。
44.5インチ前後が短尺ドライバーでもっとも多く占める長さです。
ひと昔前のドライバーは、これはぐらいの長さが当たり前でしたが、ゴルファーがドライバーに求めるものは飛距離です。
技術の発展で、軽い素材のヘッドとシャフトを製造することができるようになりました。
さらに、遠心力をつけるためにシャフトが長くなり、現在のスタンダードな長さになっています。
現在の短尺ドライバーは、通常のヘッドでシャフトだけが短いだけです。
また最近はミニドライバーというクラブもあります。
こちらはヘッドも小さめに設計してあり、ドライバーを一回り小ぶりにしたタイプです。
どちらもシャフトが通常より短いということは、しっかりと振り抜けるということです。
短尺ドライバーはスイングコントロールができるクラブですが、通常のドライバーよりは飛距離は伸びません。
これから短尺ドライバーについてのメリット、デメリットについて説明します。
ドライバーを短尺シャフトにするメリット
短尺ドライバーを使用するメリットは、ミート率が良くなることです。
シャフトが短い分振りやすくて振り抜きやすいため、正確にボールの芯が捉えやすくなるからです。
するとボールが左右にばらつくこともなくなり、フェアウェイキープ率も上がります。
フェアウェイキープ率が上がると、不思議なことにスイングリズムも安定してくるものです。
これはドライバーを短尺シャフトにすると、「振りやすい→ミート率が上がる→フェアウェイキープ率が上がる→スイングが安定する」といった流れが生まれるからです。
芯を捉えてボールをミートすれば、ボールが左右にブレることがなくなり、その心地良いリズムが体に染みつくためだと言えます。
飛距離よりもスコアに拘るのであれば、短尺ドライバーは間違いなく良いクラブです。
2打目を常にフェアウェイから打てれば、スコアアップにつながります。
それなら3番ウッドでティーショットすれば良いように思いますが、短尺ドライバーのほうが安定感があります。
このクラブの最大のメリットは、OBが減りスコアがアップすることかもしれません。
ドライバーを短尺シャフトにしたときのデメリット
現在のドライバーはヘッドの大型化と素材の軽量化により、シャフトを長くして遠心力を効かせるタイプが多くなっています。
そのため短尺ドライバーのデメリットは、通常のドライバーと比較すると距離が劣ることでしょう。
シャフトの長いクラブは、遠心力が増してヘッドスピードが上がり、飛距離が得られます。
理論上はシャフトを1インチ短くすると、ヘッドスピードは1m/s下がります。
そして1m/s下がると6ヤード飛ばなくなる計算です。
つまり短尺のシャフトは短くなればなるほど、同じスイングでもヘッドスピードはどんどん下がり飛距離を失うということです。
45インチのドライバーで250ヤードを飛ばせるゴルファーは、44インチの短尺ドライバーにした場合は244ヤード、43インチでは238ヤード程度の飛距離になります。
ドライバーのスペックの違いもありますので、実際にはもう少し飛距離は落ちることもあるでしょう。
これは理論的な計算からも明らかです。
そのため飛距離重視のゴルファーには物足りないかもしれません。
飛距離を選ぶか正確性を選ぶかは、自分自身のゴルフスタイルで決めましょう。
ドライバーを短尺シャフトにするには
短尺ドライバーは通常のドライバーと比べると商品数が少なく、種類もそれほど多く販売されていません。
そのため自分に合うものを探しても見つからないことのほうが多いでしょう。
そんな場合は、自分で短尺ドライバーを作ることも検討すべきです。
最近はスリーブ式のシャフトが多くなっていますので、同じメーカーで同じスリーブ規格ならドライバーと3番ウッドのシャフトを付け替えるだけで短尺シャフトになります。
しかしながらシャフトを交換しただけでは良くなりません。
クラブはヘッドとシャフトのバランスが必要です。
短くなった分、ヘッドを重くする必要があるのです。
バランスが悪いと思うようなスイングができませんので、鉛を貼って調整してください。
練習場で微調整しながら、自分に合った短尺ドライバーに仕上げていくのが良いでしょう。
スリーブ式のタイプならヘッドもウェイト調整機能が付いていることが多いため、交換するだけでバランス変更ができるので便利です。
またシャフトをカットして短尺ドライバーにする場合は、クラフトマンがいるゴルフショップでやってもらったほうが安全です。
ただ単にグリップ側を切って短くすると、バランスの悪いクラブにしかなりません。
それに一度切ってしまうと、取り返しがつきません。
しっかりと相談してスペック予測の上、切るか切らないか決めましょう。
ドライバーを短尺シャフトにしたらどうなる?
最近はヘッドが大きくシャフトの長いドライバーが主流になっていますが、シャフトが長いとスタンスとボールの間に距離ができて打ちにくく感じるゴルファーも多いようです。
また、長いシャフトは振り遅れたり、左に引っ張り過ぎる傾向にあります。
この手のミスの多いゴルファーは、一度短尺シャフトにしてみることをオススメします。
ゴルフはスコアを競うスポーツなので、ミスを少なくしなければなりません。
短尺ドライバーは、操作性が高くスイートスポットでつかまえやすいので、ミート率も上がります。
短尺ドライバーでミート率を上げる練習をすると、通常のドライバーに戻してもミート率は上がることが多いようです。
これは通常のドライバーをいつもより短めに持つだけで、スイング感覚は変わらないからでしょう。
短尺ドライバーで、ミート率と方向性を向上させる練習をすれば、ドライバーの苦手を払しょくできる可能性があるということ。
アマチュアゴルファーが持つドライバーの悩みは、「上手く当たらない」、「まっすぐ飛ばない」でしょうから、短尺ドライバーでその悩みは解決します。
その結果、スコアアップにつながるはずです。
オススメ短尺ドライバーの紹介
現在ドライバーで短尺シャフトにして売られている商品を紹介します。
●ダンロップ XXIO X ゼクシオテンドライバー カスタム短尺44.75インチ
ロフト角:8.5・9.5・10・10.5・11・11.5
シャフト:R・SR・S
●プロギアPRGR RS E ドライバー カスタム短尺44.75インチ
ロフト角:9.5・10.5
シャフト:R・SR・S
ゼクシオもプロギアもカスタム商品ですから、納期は約2~3週間かかるようです。
●テーラーメード ミニドライバー 43.75インチ
ロフト角:11.5・13.5
シャフト:X・S・R
ヘッド体積:273CC
M5、M6ドライバーと同じ「ツイストフェース」とアジャスタブル機能で、飛距離性能と幅広い調整性を両立したドライバーです。
他にもいろいろありますので、調べてみてください。
最近の傾向として、ゼクシオやプロギアなどの人気ブランドもカスタム仕様で短尺を販売しています。
その背景に飛距離よりも正確にフェアウェイキープして、2打目以降を打ちやすくしたいゴルファーが多くなってきたことがあるのかもしれません。
商品数が増えることは、短尺ドライバーを選ぶ上では大変良い傾向です。
スコアアップには使いやすいクラブがベスト
日本でも活躍した男子プロゴルファー、ジーブ・ミルカ・シン選手は、ドライバーとは別に2番ウッドをセッティングしてラウンドしていました。
それは短尺ドライバーに近いクラブで、方向性を重視するホールで使用していたのです。
ドライバーのフェアウェイキープ率が低いと悩むゴルファーは、短尺ドライバーでラウンドしてみてください。
きっとスコアがまとまってゴルフが楽しくなるでしょう。