人気シャフトメーカーの三菱ケミカル。
今回はその中でもドライバーのシャフトに特化したクロカゲシリーズの特徴について調べます。
はじめてクロカゲシリーズを使おうと考えているゴルファーは一読してください。
三菱ケミカルのドライバーシャフトラインナップ
世界でトップの供給量を誇るシャフトメーカーの三菱ケミカルですが、特にドライバー向けのカスタムシャフトは特徴に応じた幅広いブランドラインナップを取り揃えています。
三菱ケミカルの代表は、なんといってもディアマナシリーズです。
昔から人気のディアマナシリーズは池田勇太プロ（現在はディアマナDF）も長きにわたり愛用しています。
なんといってもドライバーからパターまでシャフト展開があること、またジュニア向けにもシャフト展開をしているメーカーです。
次にバサラシリーズ、フブキシリーズが有名ですね。
この2種類については、どちらかというとウッドだけでなくアイアンの標準カーボンシャフトとしての認知が広いかもしれません。
各クラブメーカーとタイアップして、新しいクラブ用に両モデルを用いて独自シャフトの開発をするケースが多いからです。
そして、最新のテンセイシリーズです。
海外のトッププロが利用したことで一気に人気が高まりました。
タングステンプリプレグシートを用いたシャフトはストレスなく振り抜け、かつインパクト時の挙動の安定感も人気の理由です。
そして今回紹介するクロカゲシリーズです。
クロカゲシリーズは、ドライバーシャフト専用のブランド展開です。
2019年の福島オープンで優勝した星野陸也プロなどが愛用しています。
ドライバーのカスタムシャフトの重要性
なぜ、ひとつのシャフトメーカーでこれほどのラインナップがあるのか不思議に思いませんか。
クロカゲシリーズの各ラインナップを紹介をする前に、まずはこの点についてお話します。
飛距離を出すことを目的に作られているのがドライバーです。
そのため、飛距離に関わる様々な特徴を持たせています。
まず、ヘッドスピードを上げるためにシャフトが長いということです。
シャフトが1インチ上がるとヘッドスピードは、1m/s上がると言われています。
また、ロフト角は8°～12°と他のクラブに比べ極端に立っています。
これも飛距離を出すために、適正な打ち出し角度とバックスピン量を実現するためです。
しかし、これらの特徴がゴルファーを苦しめています。
シャフトが長いということは、ゴルファーのスイングによってクラブヘッドの挙動が大きく変わるということです。
また、ロフト角が立っていると横回転が入りやすく、クラブヘッドの挙動が安定しないと曲がる原因になります。
そのため、アイアンやウェッジなどと比べ、シャフトが果たす役割がシビアになるのです。
結果として、シャフトメーカーは多くのシャフトを開発する必要があるのです。
ヘッドスピードが速いゴルファーにおすすめクロカゲXDシリーズの特徴とスペック
まず紹介するクロカゲシリーズは、ヘッドスピードが速いゴルファーにおすすめしたいXDシリーズです。
ヘッドスピードが速い人の特徴は、バックスピン量が多くなる傾向にあります。
さらに初心者～中級者は、フェースが開いてインパクトを迎えやすいため、ロフトが寝てバックスピンがさらに多くなる傾向もあります。
吹け上がりの原因になったり、また開いて右を向いたフェースがスライスを誘発してしまいます。
そんなスピン量に悩むゴルファーには、「チタンニッケルデュアルコア」を搭載した、XDシリーズです。
チタンニッケルデュアルコアを搭載することで、インパクト時の挙動をコントロールし、低スピンを実現してくれます。
これによってしっかりと捕まえにいくスイングを習得するには最適なシャフトだと言えます。
そんなXDシリーズは全部で4種類のラインナップがあります。
・KURO KAGE XD50（フレックス：R／SR／S／X キックポイント：HIGH）
50g台のシャフト設計になっており、アマチュアでも扱いやすいモデルです。
・KURO KAGE XD60（フレックス：SR／S／X／TX キックポイント：HIGH）
中上級者向けのモデルです。
プロゴルファーでも利用しています。
・KURO KAGE XD70（フレックス：S／X／TX キックポイント：HIGH）
・KURO KAGE XD80（フレックス：S／X／TX キックポイント：HIGH）
XD70とXD80は、トッププロやかなりのパワーヒッター向けのシャフトです。
スムーズなしなりが特徴のクロカゲXMシリーズ
クロカゲシリーズの中で、最も幅広いゴルファーにおすすめできるのが、XMシリーズです。
XMシリーズは、特定のスイングタイプに偏った設計ではなく、誰でもスムーズにスイングできるように、シャフト全体のしなりのバランスを取り、振り抜き感を大切にしているのが特徴です。
そのため、アマチュアでもしっかりと振り抜くことができ、気持ち良くドライバーを打つことができます。
また、しなりを大切にしているため、シャフトの性能によるしなやかなヘッドターンにより、打ち出し角度を高くし、またしっかりとボールを捕まえて打てるようになっています。
ハードヒッターというより、しっかりとクラブの遠心力を活かしてスイングするゴルファーに向いています。
シャフト重量の設定は50g／60g／70g／80gの4種類のラインナップがあります。
アマチュアであれば、50g／60gの重量がおすすめです。
・KURO KAGE XM50（フレックス：R／SR／S／X キックポイント：MID）
・KURO KAGE XM60（フレックス：SR／S／X キックポイント：MID）
・KURO KAGE XM70（フレックス：S／X／TX キックポイント：MID）
・KURO KAGE XM80（フレックス：S／X キックポイント：MID）
プロゴルファー人気No．1！クロカゲXTシリーズの特徴
最後に紹介するのが、XTシリーズです。
クロカゲシリーズの中でもプロゴルファーに最も人気なのが、このXTシリーズです。
実際クロカゲシリーズは、2014年までの11年間で約150の優勝に貢献してきました。
そんな実績を元にプロの要望を取り入れているのが、XTシリーズです。
XDシリーズ、XMシリーズとスペックを比較すると、トルクが低く設定されていることが特徴です。
プロゴルファーの場合、ヘッドスピードが50～55m／sとかなり速くなります。
トルクが多すぎると遊びが大きすぎて球筋のコントロールが効かない、またヘッドが返りすぎてフックが怖くなるなどがあるからです。
XTシリーズは、上級者、プロゴルファー向けに重量設定も60gからの3種類のラインナップがあります。
・KURO KAGE XT60（フレックス：SR／S／X キックポイント：HIGH）
・KURO KAGE XT70（フレックス：S／X／XT キックポイント：HIGH）
・KURO KAGE XT80（フレックス：S／X キックポイント：HIGH）
新たな人気シャフト！クロカゲシリーズの次はテンセイシリーズ
クロカゲシリーズの特徴をお話してきました。
最後に、三菱ケミカルが現在最も力を入れているテンセイシリーズについて、簡単に情報をまとめておきます。
海外のトップゴルファーが利用して一気に人気に火が付いたテンセイシリーズ。
飛ばし屋で有名なローリー・マキロイをはじめ、レジェンドのタイガー・ウッズやジャスティン・ローズ、セルヒオ・ガルシアなど有名選手が使用していました。
そんなテンセイシリーズが、ついに日本へ上陸し、実際に人気が爆発しています。
テンセイシリーズのキックポイントはHIGH、つまり元調子のシャフトです。
元調子のシャフトの特徴は、ヒッター向けで日本人に多いスインガータイプには扱いが難しいとされていました。
しかし、タングステンプリプレグシートを用いた振り抜き感の向上、また炭素繊維と高強度のケブラー繊維の複合によりインパクト時の安定感を実現しています。
そのため、実際に利用したプロゴルファーからも、「非常に扱いやすい。インパクト時にヘッドが走るような感覚がある」と、元調子ながらも扱いにくさがない意見があったようです。
今後、三菱ケミカルの代表的なドライバー用シャフトに成長していくことが期待できます。
ドライバーに特化したクロカゲシャフト
三菱ケミカルのクロカゲシャフトに興味は湧きましたか？
ドライバー専門のクロカゲシリーズですが、全3種類のラインナップでそれぞれ特徴があります。
自分のスイングタイプやヘッドスピードに合うと、想像以上の放物線を描けるようになります。
是非一度ショップで試打し、その違いを体感してみてください。
