チッパーはゴルフルールに適合しているものを使うことが大事

グリーン周りからのアプローチで、お助けクラブのチッパーを使えばミスショットがなくなるかもしれません。

少し前までは時代遅れの道具と言われていましたが、最近は確実性と信頼性の高さで見直されてきています。

ただしゴルフルールに適用しているものを選ぶことが大切です。

ルールに適合するチッパーを紹介します。

ゴルフルールに適合するチッパーでミスショットの心配はない

「ダフリやトップの心配がない」として注目が集まっている、チッパーというゴルフクラブをご存知でしょうか。

パターと同じような形状ですが、パターよりもロフト角が大きく設定されてるため、パッティングするとボールが浮いて「転がすアプローチ」ができます。

打ち方は、まさにパッティングと同じなので、インパクトのときのダフリやトップの心配はありません。

ただしパターと同じようにストロークしますから、狙う距離には限界があります。

安定したパッティングのフォームを変えてしまうと、チッパーでもウェッジと同様にダフリやトップになる可能性はあります。

パターと同じように打てるチッパーですが、厳密にはパターではないのでゴルフクラブとしてのルールの適用を受けることになります。

実はパターにのみ特別なルールが設定されているのをご存知でしょうか。

それをパター以外のゴルフクラブで使うとルール違反になってしまいます。

知ってる人にとっては当たり前のことかもしれませんが、実際に販売されているチッパーの中には、この違反クラブが多数あるので、チッパーを使う場合にはルールを再確認しておく必要があります。

チッパーはパターのゴルフルールが通用しない!

チッパーはグリーン周りからのショートアプローチで使われることを想定した、アプローチ用のゴルフクラブです。

パターと同じようにストロークするだけでランニングアプローチができるので、寄せるだけではなくカップインを狙える優れもののクラブです。

昔は飛球が少なく転がすジガーと、ある程度飛球してから転がるチッパーがありましたが、コース形状の変化によって、ジガーはほぼ消えてしまいチッパーは逆に見直されてきています。

一般的にパターのロフト角は2度から4度くらいですが、チッパーは20度以上あるのでドライバーやフェアウェイウッドのロフト角と同程度と考えて良いでしょう。

ただスタイリングはパターですから、正しいストロークができれば誰でもピンそばに寄せることができます。

ただパターと違って、グリップはゴルフクラブのものしか使えません。

パターだけ特別なルールが設定されていますが、本来グリップは円形でなければなりません

パターと同じ打ち方をしようとしても、グリップが違うとパターの打ち方に違和感を持つ場合もあるようです。

そんなときに違反グリップが装着してるチッパーを見ると、ルールを知らなければ選んでしまう可能性はあるかもしれません。

チッパーに関するゴルフのルールを確認しよう

チッパーはルール上でパターの分類ではありません。

そのためそれ以外のゴルフクラブのルールが適用になります。

ルール違反の代表格は、パターのグリップを装着したチッパーです。

円形のシャフトの形をそのままに、グリップ部分にラバーをかぶせているのが、ゴルフクラブのグリップです。

ゴルフ創成期のころのパターは、これと同じだったのですが、やがて最頂部を平らにすると方向性が良くなることに気がつきます。

何度かのルール改正を経て、現在では四角のビッグサイズのウレタングリップが使えるようになっています。

市販されているチッパーの中には、このビッグサイズのグリップや最頂部が平らなグリップも見うけられますが、すべて「グリップの断面は円形でなければならない」という付属規則Ⅱの3(i)のルールに違反しています。

また中古クラブの場合には、プライベート用としてパター用のグリップに交換してるものもあるため注意が必要です。

このように市販されているチッパーの中には、ゴルフルールに反しているものがあるので、適合しているかを見分けるための知識が必要です

難しいルールは分からなくても、「これはルール違反」とすぐ分かるのが、グリップが2つ付いているものです。

長尺パターには、通常のグリップのほかに、シャフトの中間に別途グリップラバーが巻かれています。

パターの場合はルールで認められていますが、パター以外のゴルフクラブにつけると、付属規則Ⅱの3(v)でルール違反になります。

出荷時には2重のグリップは装着されていないかもしれませんが、長尺パターのシャフトにリシャフトすると、ありえない話ではなくなります。

ただグリップが2つなら、見た瞬間にルール違反が分かるので、知識さえあれば問題はないはずです。

同じように見た目だけでルール違反が分かるのものに、シャフトの挿している位置です。

パターの場合には、ヘッドの中央部からシャフトが立ち上がっているセンターシャフトと呼ばれるタイプがあります。

しかしパター以外のゴルフクラブは、付属規則Ⅱの2cによって、センターシャフトを認めていないため使うことができません。

見た目でゴルフルールに違反しているチッパーは止めよう

見た目でゴルフルールに違反しているチッパーであっても、2重グリップは改造によるものが考えられますが、センターシャフトのチッパーは出荷時からのものと考えられます。

つまり製造段階で違反と分かっていますから、ネットなどでは「ルール違反になる」、「プライベートゴルフ限定」と表示されているかもしれません。

ただチッパーを使うと、その確実性と精度の良さで、ほかのウェッジを使うのにためらいが生じるかもしれません。

チッパーへの信頼度が深くなってから、違反クラブで使えないとなるとダメージは大きくなります。

そうならないためにも違反クラブに慣れる前に、ルール適用内のチッパーを使うようにしましょう。

出荷時に付属規則Ⅱの4dに違反しているのを承知の上で販売されているのがあります。

裏側にもフェースがあるタイプで、右打ちと左打ちのどちらも使うことができるので、商品としては1アイテムで出荷できるメーカー側のメリットから作られています。

また中には両面のロフト角を変えて、チッパーとジガーにしているものもあるようです。

チッパーに適用されるゴルフルールの注意すべき点

チッパーに適用されるゴルフルールで注意すべき点は、グリップの形状とシャフトがヒール側から立ち上がっていないと違反クラブになることです。

パターではルールに適合しているのに、チッパーであるから違反クラブになるわけです。

このような外的な確認ができるものは、購入する前に知識を入れておくだけで、ルールに適合したチッパーを見分けることができます。

ただ見分けられずに違反となるのが「角溝」です。

2010年までは適合クラブでしたが、ルール改正によってスピンの効く角溝は違反クラブになりました。

しかし需要度が低いチッパーは、ルール改正前のものが散見されます。

「ルールを気にせず楽しもう」とか「非公認」と銘打っている場合もありますが、注意する必要はあるでしょう。

チッパーは元々転がして寄せる道具なのですが、ロフト角が40度くらいのチップショット用もあります。

ロフト角の大きなタイプは、止まるバックスピン量が必要になるので、付属規則Ⅱの5によるルール違反を受ける場合があります。

パターをチッパーとして使えばゴルフルールは大丈夫?

パター打ちをするチッパーであっても、パターのグリップが使えず、センターシャフトも使えないわけですが、パターの規格であればパターグリップやセッターシャフトのチッパーは使用することができます。

チッパーとしての効果のほどは個人差があるため評価は分かれるところだと思いますが、パターとしてゴルフのルールに適用していればグリーン外で使っても問題はありません。

付属規則IIの1aで、パターはロフト角10度以下のクラブでなければならないと定義されています。

つまりロフト角10度のパターであれば、チッパーのように使うことができると考えられます。

振り子タイプのストロークをすれば打ち出しでボールは浮くので、グリーン周りからのアプローチは可能になるかもしれません。

ちなみに「パター」は、スコットランド語の「putt(パット・置く)」から付いた名称で、「チッパー(chipper)」はチップショットプレーヤーからできたという説はありますが、いつから使われていたものなのかは明確ではないようです。

チッパーとパターのゴルフルールの違いを知ることが大切

チッパーはゴルフルールに適用しているものを使うようにしましょう。

そのためには、チッパーとパターのルールの違いを知ることが大切です。

その上でルールに適合したチッパーか、最大限チッパーに近いパターにするか、選べるようになります。