ゴルフを始めてしばらくすると、フェアウェイウッドやユーティリティを揃え始めます。
しかし、似ているこのふたつのクラブは、どっちを優先して使うべきなのか悩むのではないでしょうか。
今回は、初心者向けにロングドライブしやすいクラブセッティングについてまとめます。
自分のクラブセッティングの目的はどっち?
まず、フェアウェイウッドとユーティリティについて考える前に、クラブセッティングについて考えてみましょう。
何事もそうですが、クラブセッティングもどのような目的を持って決めるのかが重要です。
単純にプロゴルファーのセッティングと揃えても意味はありません。
しっかりと目的を持って考えましょう。
クラブセッティングを考える際に、大きくふたつのパターンに分かれます。
自分のクラブセッティングの目的はどっちでしょうか。
●その都度コースセッティングに合わせて組み立てる
基本的に、こちらはプロゴルファーが実践しているクラブセッティングです。
大前提として、どのクラブでもスイングが一定のレベルでできることが必要です。
そして、試合、コースマネジメントの目的を持って、その都度クラブセッティングを考えます。
●スコアアップを目的に寛容性を重視する
一般的に、アマチュアゴルファーはこちらのタイプになることでしょう。
苦手なクラブやミスをカバーできるセッティングにして、できるだけスコアアップを目指します。
どっちが良い、悪いではなく、どのような目的でクラブセッティングをするかを決めることが大切です。
フェアウェイウッドとユーティリティの基本的な考え方
今回は、初心者向けのクラブセッティングを前提に話を進めます。
元々フェアウェイウッドとユーティリティもそうですが、ゴルフクラブのセッティングは距離を綺麗に揃えていくことが前提にあります。
ウェッジのロフト角を決めるときも、アイアンとの距離を考えながら組み立てます。
そのため、フェアウェイウッドとユーティリティはどっちもドライバーとアイアンの間を綺麗に埋めるクラブとして考えられます。
しかし、最近はアイアンでも飛び系アイアンが主流になり、ドライバーとの差も少しずつ縮まってきています。
そのため、プロゴルファーと同じようにフェアウェイウッドとユーティリティの本数を揃えても実際はあまり使わないことが多くなってしまうかもしれません。
また、長いクラブは扱いが難しく、もっとも長い3Wのミスショットが5Wの飛距離と変わらないなんてこともあるのではないでしょうか。
ミスが出やすいセカンドショット(残り170~200ヤードくらい)に向けて寛容性が高いクラブを増やすほうが効率的にスコアアップを目指せます。
したがって、フェアウェイウッドとユーティリティは距離を埋めるためでなく、寛容性を持たせるクラブセッティングのために本数を調整すると考えることが大切です。
どっちが有利?フェアウェイウッドとユーティリティ
では、ここでフェアウェイウッドとユーティリティの特徴についてお話します。
どっちが有利なのかは人によって違いがありますが、それぞれのメリットとデメリットをお話します。
●フェアウェイウッド●
フェアウェイウッドは、ドライバーと同じ性質を持つクラブです。
そのため、ドライバーが得意なゴルファーには向いているクラブと言えるでしょう。
シャフトも長く重心深度も深いため、ユーティリティに比べ弾道が高く、飛距離が出やすいです。
ただし、ボールが上がりやすいため、風の影響を受けやすいというデメリットがあります。
●ユーティリティ
ユーティリティは、ロングアイアンの代替クラブと考えてください。
そのため、アイアンが得意なゴルファーに向いているクラブです。
特徴は、フェアウェイウッドに比べ、シャフトが短いためミート率が維持しやすいです。
ボールはウッドより低めになりますが、アイアンよりは上がり風の抵抗を受けにくくなります。
また、接地面が少ないことからフェアウェイ以外のライでも使用できるため、万能クラブになります。
同じロフト角のフェアウェイウッドに比べ、飛距離は落ちてしまう可能性があります。
フェアウェイウッドとユーティリティはどっちを優先すべきか
では、それぞれの特徴を踏まえた上で、フェアウェイウッドとユーティリティはどっちを優先すべきなのでしょうか。
全体的なクラブセッティングを考慮すると使用頻度が高いクラブを増やし、かつミスがしにくいクラブを選択することが重要です。
初心者は5Wないしは7Wのいずれか1本、その他ユーティリティを2本で最低でも3本はこのふたつの種類のクラブで構成することをおすすめします。
では、なぜフェアウェイウッドを1本にするのかということです。
それはクラブの特性上、ミスが発生するリスクが高くなるからです。
フェアウェイウッドは実際のところ使用頻度があまり高くありません。
例えば得意だからといって3Wを入れていても、、2オンを狙うときもしくはティーショットで距離を抑える数回しか使いません。
2オンを狙えないのであれば、他のクラブでしっかり刻むことがマネジメントとしては正解です。
つまり、刻むのであれば、5Wや7Wのどっちでも問題はありません。
そして様々な場面に使えるユーティリティを入れて備えるべきではないでしょうか。
ユーティリティの選び方!ウッド型とアイアン型のどっち?
今回、初心者にはユーティリティをおすすめしています。
では、どのようにして選ぶかお伝えします。
まずロフト角の選び方ですが、単純にフェアウェイウッドやアイアンのロフト角を基準にして選んではいけません。
ここは、最初の考え方である飛距離を目安に選びましょう。
特にフェアウェイウッドとユーティリティはロフト角が同じでもシャフトの長さが違います。
そのため、シャフトの短いユーティリティのほうが飛距離が落ちるため実際に打ってみる必要があります。
また、フェアウェイウッドとユーティリティどちらの延長線上でもシリーズが出ています。
そのため、得意なクラブのシリーズに合わせて選ぶと扱いやすくなるでしょう。
次に、ユーティリティには大きくウッド型とアイアン型があります。
ウッドが得意なゴルファーはウッド型、アイアンが得意なゴルファーはアイアン型を選ぶ方法でも良いのですが、今回は目的である「寛容性」を軸に考えてみましょう。
アイアン型は、ロングアイアンに比べれば、重心が深くスイートエリアが広いです。
しかし、ウッド型と比較すると重心が浅いためボールが上がりにくい特徴があります。
そのため寛容性を求めるのであれば、どっちにするか迷う必要もなく、ウッド型を選択したほうが賢明かもしれません。
ウッド型のユーティリティの正しい打ち方
最後に、おすすめしたユーティリティの打ち方についてまとめます。
ウッド型ということもあり、フェアウェイウッドと同じように構えて打つ初心者が多くいます。
それでもそれなりの放物線を描いて飛ばせるのがユーティリティの良いところですが、バックスピンが足りずに狙った場所以上に転がってしまう可能性があります。
そのため、ユーティリティの良さを出し切れていない可能性があるのです。
ユーティリティは、前述した通りアイアンの延長線上で生まれたクラブです。
ウッド型であっても、アイアンと似た特性を持ち合わせます。
その前提で考えると、レベルブローとダウンブローのどっちで打つのがより良いのでしょうか。
狙った距離にしっかりと止めるのであれば、アイアンと同じようにダウンブロー気味に打つほうがスピンがしっかり入ってくれます。
そのため、アドレスでは少しハンドファースト気味に構え、ボールの位置もアイアンと同様にして打てるように練習しましょう。
始めのうちは違和感があるかもしれませんが、正しく打てるようになることで、より万能なクラブになってくれます。
目的に合わせたクラブセッティングが大切
お伝えした通り、今回はフェアウェイウッドとユーティリティを選ぶ際に寛容性を目的にお話を進めました。
もし、スキルアップを目的に考えるのであれば、打てないクラブをなくすことが一番の近道でしょう。
そういった場合は、スコアメイクが優先ではなく、コースで使う可能性があるクラブを選択してあらかじめクラブセッティングに入れておきましょう。