ユーティリティとアイアンのシャフト選定でベストスコア

アイアンは当然として、最近のゴルフではユーティリティは、なくてはならないクラブの一つとなっています。

そのユーティリティとアイアンは、形状が異なるクラブですが、状況に応じて使い分けてコースを戦略していきます。

しかし使い分けてコースを進む中で、どうしても別のクラブでショットする考え方をしてしまった結果のミスショットが増えてしまいます。

それは、ヘッドの形状やシャフトの違いから起きてしまうミスショットなのです。

今回はそのミスを減らして、更にベストスコアを目指せるクラブ調整を紹介します。

ユーティティシャフトの種類と特徴

アイアンと違い、ユーティリティのシャフトはカーボンシャフトとスチールシャフトに分けることができます。

この二種類のシャフトを選択する必要があるのですが、まずはその特徴を説明します。

●カーボンシャフト

しなり易さを利用してボールを遠くに飛ばすシャフトです。

ドライバーのような飛距離を求めるウッド系は基本的にこのカーボンです。

スチールシャフトに比べて軽量ですが、しなりがあるためヘッドスピードのあるゴルファーにはコントロールが難しいシャフトです。

●スチールシャフト

カーボンに比べるとしなり難く硬いため、コントロールしやすいシャフトです。

また、このシャフトはカーボンに比べて重く安定感が高いことが特徴です。

しなり難いため、飛距離を出すにはヘッドスピードが必要です。

このようにシャフトにはそれぞれ特性があり、自分のタイプに合ったものを選ばないとスコアは伸びません。

せっかくスイングプレーンに乗ったスイングをしても、自分に合わないシャフトを選択しているために、ミスショットとなっては意味がありません。

しかもそれがスイングのせいだと疑心暗鬼に陥って、合わないシャフトに合わせたスイングとなると、全てが破綻してしまいます。

そうならないためにも、まずは自分に合ったシャフトを探しましょう。

ユーティリティシャフトとアイアンシャフトの関係性

ユーティリティシャフトの選択はまずシャフトの素材選択から始まります。

しかし、自分に合ったシャフトの素材を選択するのは、なかなか困難なことです。

そのためここで簡単なシャフト選びの方法を紹介します。

まずは今使用しているアイアンシャフトの素材を確認します。

素材がスチールであれば、ユーティリティシャフトもスチールを選択することが最もお手軽です。

つまりユーティリティのシャフトはアイアンのシャフトと同じ素材を選ぶことが良いのです。

ユーティリティのシャフトとアイアンのシャフトの素材を合わせることで、スイングでの感覚を統一させましょう。

そうすることにより、違和感から来るミスショットを減らすことができるのです。

ゴルファーには、パワーでなく体の捻転でスイングするタイプと、パワーによってヘッドスピードを上げる人がいます。

誰にでもフィットするシャフトは存在しません。

ゴルフは案外、自分に合うシャフトを探すことから始まるかもしれません。

ロングアイアンから知るユーティリティシャフトの選択

先ほどは簡単なユーティリティシャフトの選択方法を紹介しましたが、今回は更に詳しく選択の方法を紹介します。

最近では、アイアンを6番や7番以降からセットしているゴルファーも多いのですが、シャフト選択にはこのアイアンが鍵を握ります。

それはどんな理由かというと、アイアンの1番から4番の番手をうまく使用できるかどうかが目安です。

その番手のアイアンはロングアイアンに分類され、苦手とするゴルファーが多いのも事実です。

このロングアイアンを得意とするゴルファーはスチールシャフト、苦手とするゴルファーはカーボンシャフトが良いかもしれません。

ロングアイアンを得意とするゴルファーはすべからずスコアが良いと思われるため、裏を返せば平均的なアマチュアゴルファーはカーボンを選択したほうが良策かもしれません。

ユーティリティを購入する前に、自分を見返しスコアは良いのか、ロングアイアンは得意かと自答自問しましょう。

すると7割程度のゴルファーはカーボンシャフト選択になるのではないでしょうか。

ユーティリティシャフトの選択はアイアンとドライバーの総重量から

ここまで紹介したシャフト素材の選択方法でも、カーボンシャフトかスチールシャフトか決めかねるゴルファーのために、もう一つの方法を紹介します。

基本的にアイアンやユーティリティの番手が高くなるとシャフトは長くなります。

そうしてシャフトが長くなると遠心力が大きくなります。

そのため遠心力をなるべく揃えるためにも、アイアンより長い分若干軽いくらいのセッティングにしましょう。

ここで注意が必要なのが、どれほど軽くするかということです。

ユーティリティはウッドとアイアンの中間的存在のため、総重量も丁度その中間となるものが良いです。

つまり、総重量はアイアンよりも軽く、ウッドより軽い設定が良いと言われます。

よって、ウッドのシャフト重量よりプラス10~20グラム、アイアンよりマイナス10~20グラムといった範囲で、上手く重量バランスが取ることをおすすめします。

ユーティリティのスペック変更

ユーティリティもアイアンもシャフトの選択が重要項目なのは確かです。

カーボンシャフトにするかスチールシャフトにするか、しかしそれで全てが丸く収まるというわけではありません。

自分に適した素材を選んだとしても、その素材にもトルクや硬さ、そして先ほど説明した重さが異なるからです。

それらにより、微妙な違和感が生じ、スコアを圧迫する原因となる場合もあります。

例えば、今までユーティリティシャフトはスチールを使用していたけれど、ヘッドスピードが遅くロングアイアンも苦手なため、カーボンシャフトモデルに変更したとします。

しかし、以前まではそれなりに打てていたユーティリティがカーボンに変更したことで、しっくりこない、ミスショットが増えたという現象も実際に起きるようです。

このような場合には、素材変更ではなく、スペック変更だけを視野に入れましょう。

今のと同じ素材のシャフトでも重さや硬さを変更することは可能です。

10グラム程度軽いスチールに変更する、フレックスを一つ落としてみるといった選択肢です。

シャフト素材の先に

ユーティリティもアイアンもシャフトにより飛球が変わります。

ここでは、シャフトと飛球の関係性について説明します。

まずはシャフトのフレックスですが、シャフトは軟らかいと飛球が上がりやすく、硬いと低くなります。

よってシャフトのフレックスを調整することで飛球の高低を調整することが可能です。

ちなみにフレックスは軟らかいほうからL、A、R、S、SR、S、Xで設定され、ヘッドスピードの速いゴルファーは硬めが良いです。

次にスイングの際のしなりやすいキックポイントの位置です。

種類としては先調子、中調子、元調子があります。

飛球を高くするためにはヘッドが走る先調子、低くするには先がしならない元調子です。

最後に飛球の方向性に悩みがあるゴルファーはトルクのミスマッチの可能性があります。

トルクは一般的に大きいと遊びが大きいため、インパクトでフェースが閉じる力が強くなり、飛距離につながる可能性がありますが、閉じ過ぎてフックする可能性が高まります。

逆にトルクが小さいと遊びも少ないため、スイングの質が方向性にそのまま左右するためスイングの完成度が求められます。

ユーティリティとアイアンのシャフト選定概念

ユーティリティ、アイアン共にシャフトにより大きくその性能を変化させます。

素材、長さ、硬さ、重さ、トルクと選択肢が無限に思えるほど存在します。

その中から自分に合ったシャフトを選択することは至難の業であり、さらに体調や年齢そしてスイング改造によりまた変わってきます。

しかしそう悲観することはありません。

以前と比べ近年は計測器のクオリティも高まり、フィッティングも当たり前になってきました。

自分のスイングがどうなっているのか客観視するのがとても容易になったのです。

そういったことから、シャフト選びで頭を悩ますようなら、専門家に助けを求めるのが賢明です。