ウェッジはバランスを軽くすると、操作性が高くなります。
ヘッドのコントロールが高くなるのですが、他のクラブとの兼ね合いが気になるところです。
ウェッジの場合は軽くする方法も色々あるため、他のクラブとの関連性も含めてまとめます。
ウェッジのバランスを軽くすると操作性が上がる
ウェッジのバランスを軽くすると操作性が良くなると言われています。
ウェッジを使う場面は、グリーンを狙うアプローチのときです。
平均的なアマチュアゴルファーであった場合、ピッチングウェッジであればおよそ100ヤード、アプローチウェッジであればおよそ80ヤード、サンドウェッジであれば60ヤードの飛距離を出すことができます。
確かにウェッジでフルショットする場面はあるかもしれませんが、ピッチングウェッジならグリーン周りからピッチ(空中)とラン(転がり)が同じ配分になるようなアプローチ、すなわちピッチエンドランの距離からのショットの確実性が重要になってきます。
それと同じことはアプローチウェッジにも言えます。
80ヤードからのショットをすることもあるかもしれませんが、ロフト角を無視してフェースを開いてスピンをかけたアプローチショットをしたり、フェースを立ててランを主体としたアプローチをすることもあります。
そのためには、ヘッドの操作性の高さが求められるのです。
球離れが良くするためにウェッジのバランスを軽くする
ウェッジはバランスを調整して、ヘッド側を軽くするようにすると操作性が良くなるのですが、「球離れが良い」とも言われる操作性とは、自分の意思でボールをコントロールしやすい状態になっていることを指します。
フェースをわずかに開けばフェードボールが打てて、わずかに閉じるとドローボールを打ち出すことができることは、アイアンを操作する上で重要なことです。
バックスピンに限らずサイドスピンを自在に操ることができれば、多彩なショットが可能になりますし、色々な攻めを想定できるようになります。
その状態こそが操作性が高いことであり、普通の条件化とは違う場合が多いグリーン周りからのアプローチのためにウェッジを自在に使いこなせることがスコアに直結します。
この操作性を良くするためには、ヘッドを軽くしなければなりません。
ただしヘッドはロングアイアンが軽く、ウェッジが最も重く作られている意味を理解する必要があります。
その重量差のお陰でシャフトが短いウェッジでも、ロングアイアンと同じバランスになって、同じリズムでスイングすることができるわけです。
ウェッジを単品購入してバランスを軽くすると違和感がある
単体で購入することが多いウェッジは、1本だけバランスを軽くすると違和感が生じると言われています。
なぜならすべてのゴルフクラブが同じ調子でスイングできることがスイング軌道の安定に繋がり、ミスショットを防ぐ効果的な方法だからです。
単品でヘッドが軽いウェッジを購入してもスイングのリズムが変わってはマイナスに作用するというのが、この提唱の根源なのですが、実際にはマイナスになることはほとんどないはずです。
なぜならグリーン周りからのアプローチでウェッジを使用する場合、その距離は40ヤード以内が多いと言われているからです。
ウェッジの想定飛距離はピッチングウェッジでおよそ100ヤードからサンドウェッジのおよそ60ヤードですから、多用する40ヤード以内のアプローチショットはどのウェッジを選ぶにせよスイング幅を制限しなければなりません。
つまりウェッジを使うときには、フルショットではなく、自らスイングリズムを変えているため、アイアンと同じリズムでスイングをすることはないということになります。
単体のウェッジのバランスを軽くすることに問題はない
前項でお話ししたようにアイアンとウェッジのバランスを統一する必要がないのであれば、操作性を高めるためにヘッドを軽くするのに何も問題はないはずです。
ウェッジにはそれぞれに役割があり、一律に距離を刻んでボールを運ぶアイアンとは違います。
アイアンの場合は、番手間の距離のピッチが一定でなければ、その中間距離に当たったときに迷いが生じる恐れがあります。
対してウェッジの場合はフルショットの距離を必要としているのではなく、芝が深いからバンス角の大きなタイプで打ち出すとか、短く刈り込んだカラーからフェースを開いて5ヤードの地点で止めるといった使い方をします。
当然その打ち方に見合ったウェッジを選ぶのですが、そこには他のクラブとの統一感は必要ないと考えられます。
つまりロブウェッジの前の番手がどんなタイプであっても、ロブショットでやることに違いは生じないということなのです。
ウェッジのバランスを軽くするにはシャフトに重りを仕込む
ここからは実際にウェッジのバランスを軽くする方法について確認しましょう。
ウェッジが重たい状態だから軽くするわけですが、そのためにはヘッドの重さを軽くしなければなりません。
重くするのであればヘッドに鉛を貼れば済む話ですが、反対に軽くするときはシャフトに鉛テープを貼って、グリップ側を重くしなければなりません。
バランス的にグリップ側が重くなると、ヘッド側が軽く感じるものです。
一応これが基礎中の基礎となるバランス調整の方法ですが、ウェッジのヘッドは他のクラブと比べて重たく作られています。
そのため薄い鉛テープだけだと効果はあまり感じられないかもいしれません。
その場合は、一旦グリップを外して、シャフトの中にウェイトを挿し込みます。
グリップエンドを塞ぐ栓のようになっていて、そこにオモリとなる棒が伸びているものです。
これであれば外形的にも綺麗ですし、操作性の良さはすぐに実感できるだけの重さを振り分けることができます。
ただしグリップ交換が自分でできることが条件であり、もしもできなければ新しいグリップ代と交換工賃、それ以外にウェイト代金を乗せて専門工房に依頼しなければなりません。
ウェッジのヘッドに穴をあける方法もある
ウェッジのバランスを軽くする方法としてシャフトにウェイトを仕込むのがスタンダードな方法ですが、どう考えてもヘッド自体っが重過ぎる場合には荒療治で軽くすることがあります。
テレビ中継や雑誌、または練習場やコースで1度は見たことがあるかもしれませんが、ウェッジにドリルで穴をあけて軽くする方法です。
「そんな酷いこと」と思うかもしれませんが、実は特別珍しい調整方法というわけではありません。
スイングやインパクトに影響がない箇所に、ドリルで穴を開けて重量を落とすのです。
バックフェース側から穴を掘り、フェース側に貫通しないよう途中で止めて次々に開けていくのがそのやり方です。
また合わせてスライスショットを防ぐのであればバックフェースのトゥ側をあけ、高弾道を望むのであればバックフェースの上部を穴で一列を作るようにあけて低重心のウェッジにします。
必要がなくなったらその穴を鉛で埋めると、元のバランス近くまでは戻せます。
どちらにしてもウェッジは操作性が大事であり、ヘッドを軽くすることで性能はアップされることになるはずです。
ウェッジのバランスを軽くする段階的な方法
バランスを軽くするには鉛テープをシャフトに巻くのが簡単な方法ですが、見た目もスマートに、かつ効果を最大限引き出したいのであれば、シャフトの中にウェイトを仕込みます。
ただウェッジ自体の重さが気になるようであれば、ドリルでヘッドに穴を開けて軽くする方法も選択肢に含まれてくることを知っておきましょう。