ドライバーのフェースに引っかき傷がついた場合は、自宅にあるもので傷消しをすることができます。
それで仕上がり具合が気になるようであれば、専門の工具や研磨剤を使えばさらに新品同様にもできます。
そこで今回はドライバーの傷消しの仕方を紹介します。
フェースの傷消しが必要なドライバーの傷痕とは?
ドライバーのフェース面についた傷は、アドレスのときにはほとんど見えないはずなのですが、意外と気になるものです。
決して神経質だから気になるということではなく、キャディバッグから抜き取るときや、ヘッドカバーを外したときに、フェースの傷が脳内にインプットされてしまい、アドレスではその残像が浮かんでくるのです。
自分では意識をしていなくても、傷の部分にダメージを与えないようにと体が勝手に反応して、傷を避けてボールをとらえるためミスショットに繋がる場合もあります。
できることなら完璧に元通りになるよう傷消しをしたいところですが、とりあえずヘッドカバーを外したときに傷が脳内にインプットされない程度にはしたいものです。
まずは傷を作らないために、常にヘッドカバーを装着していて、アドレスに入る前に外すようにしましょう。
移動中のカートは揺れるので、他のクラブと接触する可能性がありますし、ティーイングエリアに上がるときにフェース面をカートや階段にぶつけてしまう可能性もあるからです。
ドライバーのフェースの傷消しはキッチン用品を使う
ドライバーのフェースに傷がつかないように、日ごろからヘッドカバーで守っていても、傷がつく場合があります。
意外にも多いのが、フェース面を綺麗にしようとした結果、引っかき傷を作ってしまうことです。
アイアンの溝に土や芝草が詰まったとき、ウッドティーの先で溝の中を彫ることありませんか。
溝の中を綺麗にすれば、それだけスピンが効いたショットが可能になると期待してのことです。
溝に異物が詰まっていなくても、習慣化してフェースの溝彫りをしてしまう人もいます。
それが自分の打つ番が来るまでのルーティンとなっていて、無意識にヘッドの溝彫りをしてしまうようになると、深い溝のないドライバーでも同じ動作をとってしまうことがあります。
アイアンの溝彫りの勢いでドライバーのフェースを擦ると、擦るはずだったラインから外れて、斜めに擦ってしまい「気になる傷」になるわけです。
この傷消しは、キッチン用のメラミン製スポンジで擦ると目立たなくすることができます。
ドライバーのフェースに電動工具を使うと完璧に傷消しできる
メラミン製スポンジで傷消しをしても、完璧には消えないかもしれません。
木製のウッドティーとはいえ、ティーイングエリアの土の中に打ち込めるほど先端に強度があるので、傷消しをしても薄っすらと痕は残る可能性があります。
元々アドレスのときにフェース面の傷は見えませんから、気になるとしたらドライバーのヘッドカバーを外すときに見えるだけのはずです。
このチラ見でも、脳内にインプットされるほど傷が残っているようであれば、ステンレスキッチン用のクリーム系研磨剤で擦れば、傷痕を消すことができる可能性があります。
もしも自宅にドリルやサンダーがあれば、塗装仕上げ用のパフを使ってクリーム系研磨剤で磨き上げるとかなり傷を消すことができます。
そもそもドライバーは硬い材質のチタン製ヘッドが主流になっていますので、傷がつきにくくはなっていますが、それでも傷がついたときには機械を使わないと完璧な傷消しはできません。
どうしても傷が気になる場合には、安価なドリルとパフだけでも購入すると、スムーズに作業することができます。
フェースの傷消しついでに鏡面仕上げに挑戦!
ドライバーのフェースの傷消しのために電動工具を購入するのであれば、新品同様に仕上げられます。
キッチン用のクリーム系研磨剤だけでも綺麗に傷を消すことはできますが、研磨によって光沢がなくなる可能性があります。
磨いた部分はぼんやりと曇った状態になるので、傷消しはできても別な意味で気になるかもしれません。
そこで電動工具に鏡面仕上げ用のパフをつけると、鏡のような光沢を出すことができます。
パフは600番で磨くと準光沢仕上げになるので光沢を出すことはできますが、800番なら完璧に鏡面仕上げの状態にすることができます。
このとき大事なことは、電動工具の回転数を5000回転程度に落とすことです。
そのためには、回転数の調節機能のついているものが必要になります。
可変式の電動工具が価格的な問題で躊躇するようであれば、細工作業に使うリューターにすると安価に揃えることができます。
1回限りの傷消しにしか電動工具を使う見込みがないようであれば、鏡面仕上げ用の研磨剤を使うという手もあります。
傷消しのためだけに電動工具は買えない
ドライバーのフェースの傷消しのために電動工具を購入しても、その後に使う予定がないとしたら高い修理代になってしまうはずです。
このような場合は少し時間はかかりますが、専用の研磨剤を使えば鏡面仕上げをすることができます。
「ダイヤモンドペースト」と呼ばれる研磨剤を使うと、0.5ミクロン単位で表面を削ることができるため、仕上がりは鏡のようになるわけです。
本来はパフを使って磨きますが、1000番から10000番まで揃っている7本セットを使えば、綿棒等で擦っても鏡面仕上げにはなります。
ただフェース全域を鏡面仕上げするとしたら、相当な時間が必要になるので、傷消しした部分だけダイヤモンドペーストで磨いたほうが良いかもしれません。
あくまでもボールを打つ道具ですから、過剰なメンテナンスをしてしまうと、プレーよりも道具の傷みのほうが気になってマイナスに作用することもあるため、ほどほどで割り切ることも必要かもしれません。
なおダイヤモンドペーストは7本セットで1000円未満のものがネットショップにあるため、経済的な負担は軽減されるかもしれません。
傷消しができない場合もあるドライバーのフェース
ドライバーのフェースの傷が表面を擦ったようなものであれば、キッチン用のスポンジで擦ったり、電動工具で磨いたりすることで傷消しはできると説明してきました。
しかしながらティーショットのダフリやセカンドショットでドライバーを使う直ドラだと、小砂利による傷がつくかもしれません。
硬いチタンであってもフェース面に砂利が当たって、へこむことがあります。
単純に考えると、グラインダーのようなもので削れば傷は目立たなくなりますが、残念ながらこの傷消しの方法はやってはいけません。
その修理をしてはいけない理由は2つあります。
1つ目は、チタンは丈夫な金属なことから、ヘッド肉厚は2~3ミリという薄さで作られています。
チタンがいくら丈夫とはいえ1ミリも削ってしまうと、割れる危険性が高まるからです。
2つ目は、薄くなった分だけスプリング効果が大きくなり、ルール違反の高反発クラブになる可能性が高くなるからです。
そういった理由から小砂利でフェースに傷がついてしまったときは、サンドペーパーかヤスリで表面のバリだけを剥がしてそのまま使うしかありません。
ちなみに2ミリ以上の深い傷であれば、ショップの工房で安全確認をしてもらったほうが良いかもしれません。
ドライバーのフェースについた引っかき傷なら傷消しができる
ドライバーのフェースに引っかき傷ができた場合には、まず自宅にあるキッチン用品で傷消しをしてみましょう。
それだけでは仕上がりに納得がいかなければ、電動工具を使って磨き上げたり、ダイヤモンドペーストで鏡面仕上げにすることもできます。
とにかくやりすぎだけは禁物です。