パターの打ち方と距離感を磨くための練習方法とその考え方

ゴルフは結局パターでスコアが決まる。

パターがうまくなれば、100は簡単に切れるのに。

このような言葉を耳にしたり、また実際に考えるゴルファーは多いのではないでしょうか。

実にパターは奥が深く、絶対に入る打ち方などは存在しません。

また、その時の精神的な状況も非常に影響が強く、メンタルスポーツと呼ばれる所以はそこにあります。

今回、パターの打ち方の中でも、距離感の掴み方に着目して取り上げ、いくつかの練習方法も紹介します。

基本的なパターの打ち方はどれが正しいの?

パターの打ち方はどれが正しいのか。

これは様々な議論があり、どれが正解かはゴルファー各々により異なるでしょう。

実際、ゴルフ雑誌や動画にもパターの打ち方や距離感に関する内容は多く投稿されており、視聴者からするといったいどれが正しいのか混乱されている方も多いことでしょう。

しかし、ここで提案する基本的な打ち方は至ってシンプルです。

まっすぐ引いてまっすぐ打ち出す。

これに限ります。

私たち人間にとって、感覚というニュアンスほどわかりにくい技術はありません。

まっすぐ引いてまっすぐ打つ、これ以外の打ち方は感覚が非常に繊細になりますので、シンプルな考え方でパターを打つことこそがまずは土台作りに必要です。

グリップも自分が一番しっくりくる方法で構いません。

何かを見本にいろいろ試行錯誤することは全く問題ありませんが、こうしないといけないという自己への強制はパターの感性を窮屈にさせますので、払拭してください。

一番フィットするグリップで、まっすぐ引いてまっすぐ打ち出す。

どんな時もまずはこれを意識してください。

パターの打ち方と距離感の関係性

パターの基本的な打ち方を理解してくると、距離感の問題が出てきます。

まずパターの距離感は、初心者や中級者にとって毎日変わるものだという認識を理解してください。

では距離感はどう調整するべきでしょうか。

それは、その日の自分の基準を見つけること。

これからすべては始まります。

いつもカップにばかり目標を定めてパターを打っていませんか?

それでは自分の距離感の基準を知ることはできません。

パターにおける鉄則、それは結果に自分の感覚を合わせるのではなく、自分の感覚が結果となるということを理解することです。

つまり、2メートル打とうと考えて打つのではなく、気持ちよく打った結果が2メートルであること。

今日は、この振り幅で2メートルなんだという基準を知ることが非常に重要だということです。

この基準を見つけるためにまず必要なことは、グリーン上のできるだけ平らな面を探し、目標を決めずにパットを打つことです。

特にラウンド当日のパッティング練習では、その日の自分の基準を見つけてから目標に対してパッティングするように心掛けてください。

パターが不調な時の対処方法とやってはいけないこと

パターの調子が良い時と悪い時の差はどこにあるのでしょうか。

特にパターは調子が悪い時ほど何か原因を探ろうとしたり、距離感や方向性等悩みながら打つことで結果的に調子が狂う。

そんな悪循環は誰にでも経験があると思います。

逆に調子が良い時というのは、不思議とあまり多くの事は考えていない、そんなことが多いです。

パターの打ち方の微調整というのは、ゴルファーの感覚的な要素が多く、すぐに修正できるほど簡単なものではありません。

では、調子が悪い時はどうすればよいのでしょう。

まず、オススメしたい方法は、構えてから打つまでの時間をできるだけ短縮することです。

この方法が最も効果的です。

色々考えるのはアドレスに入るまでで、アドレスに入ったら迷わないで打つのです。

このシンプルな考えは、結果はどうあれパターに必要な考え方です。

ラウンド中にパターの打ち方自体を改善することは、迷いを生じさせるだけでなく、スイングが緩んでしまったり逆にパンチが入ってしまったりと、安定したパッティングができなくなります。

パットが上手な人の共通点

パターが上手な人の共通点。

それは、上記の内容とやや重複しますが、アドレスに入ったら迷わずに打つということ。

しかし、アドレスに入るまでの素振りやグリーンの読みには適度に時間をかけ、無駄な動きがありません。

アドレスからショットまでの時間が長い人でパターがうまいゴルファーはまずいません。

アドレス、方向性、芝目、傾斜をアドレスに入るまでに考え、実際に構えたら打ち方自体を問題視しないことが重要であるということです。

普段の練習でも、アドレスで迷いが残っている時は再度アドレスを解くべきです。

この習慣づけを意識しましょう。

打ち方や距離感の前に、パターを打つ前の動作や気持ちの持ち方にも上級者特有の共通点があります。

そして、距離感に関する共通点。

それは、ややオーバーに打つこと。

パットがショートすることを嫌う傾向にあります。

そのため、パターがうまい人のパッティングは、インパクトがしっかりしており、球の転がり方がスーッと伸びていくように見えます。

パターが苦手だと感じている方はまずこの2点を理解し、パッティングに取り組んでください。

距離感を養う練習方法と打ち方

ここまでパターに関する基本的な打ち方と距離感の調整方法を紹介しましたが、いくつか応用編を紹介します。

パターのストロークに関して、距離感がなかなかつかめない方や、インパクトで緩んでしまいボールをしっかりと打てない方。

そのようなゴルファーは、バックスイングを小さくするよう心掛けてください。

イメージとしては、球を中心とした時に、バックスイング対フォロースルーが1対2になるようにスイングすること。

これを徹底してください。

そうすることで、インパクトの緩みを防ぎ、球の転がりを一定にさせる効果があります。

また、バックスイングの際にパターを低く引くイメージを持ってください。

パターのストロークが振り子のような楕円ではなく、直線になるようなイメージです。

振り子のようなスイングでは、打点がアッパーになった時にはダウンブローになったり、球の転がりにばらつきが生じやすいため、再現性が低くなります。

練習場では、ロングパットを練習すると大きなスイングになり、上記のようなイメージが崩れてしまうので、あくまで5メートル以内のパットを反復して練習するようにしてください。

パターの打ち方と距離感は気持ちが大きく反映される

ゴルフにおいて技術だけではどうすることもできない部分があります。

それは、メンタルです。

特に、パッティングほど、気持ちの影響が反映されるクラブはありません。

バーディーパット等の大切な場面で、過度に緊張することや、よいスコアで回りたいと思えば思うほどパッティングが思うように打てなくなるものです。

このような経験はよくありませんか。

つまり、打ち方や距離感の磨き方は、感情のコントロールという土台の上に立っている技術だといえます。

そこで、感情の起伏を抑える方法を一つだけ紹介します。

それは、パターを好きになることです。

上級者ほどパターを好んで練習し、実際のラウンドでもグリーン内では真剣に芝を読みます。

パッティングが好きなゴルファーほど、グリーンに入った途端集中力が増し、口数も減り、自分の世界に入り込みます。

この気持ちがあれば、結果的なスコアへの意識は遠のくはずです。

そして、集中してパターの1打を放つことができます。

是非、パターを好きになれるよう、積極的に練習に取り組んでください。

パターの奥深さとゴルフの楽しさ

ゴルフの中でも、パターにはドライバーのような派手さはなく、アイアンのような爽快感もなく、少し地味なクラブに思われがちです。

しかし、パターはゴルフの原点でもあり、その奥の深さは他のクラブに引けをとりません。

いつもドライバーやアイアンばかり練習していませんか?

パターは本番前に何球か打つ程度。

その取り組みでは、パターを好きになることは難しいでしょう。

しかし、すべてのホールで必ず使用するクラブはパターです。

つまり、パターがなければゴルフはできません。

パターを好きになることがゴルフ上達への条件かもしれません。