アプローチがトップするときの対策法は顔を上げないこと

アプローチショットがトップ!

そんなグリーン周りのミスショットはトラブルの元になるので、なんらかの対策が必要になりますが、グリーン周りのトップは大怪我になる可能性が高いので最優先で修正する必要があります。

今回はその代表的な2つの原因と対策法を紹介します。

体が起き上がるとアプローチがトップする

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アプローチショットがトップしてしまうと、ほぼ間違いなくグリーンオンせずにオーバーして、グリーン奥の深いラフやバンカーに入ってしまい大怪我の原因となります。

最悪OBで打ち直しです。

そのミスが偶然の1回ということはあり得ますが、頻繁にトップするようなら原因を見つけて対策しなければいけません。

トップの根本原因はスイングの最下点とボールの位置が合っていないことです。

スイング軌道が安定せずスイングするたびに最下点が変わるようだと、トップやダフリが起こるのも当然です。

ただトップの症状だけなら、体の起き上がりが原因かもしれません。

本来アドレスでの上半身は前傾していて、肩から下がる腕の先でグリップを握っています。

上半身が起き上がるとグリップの位置も高くなり、結果的にヘッドも高くなってしまいます。

そうして高くなったヘッドの先にボールが当たりトップするのですが、アプローチに使うウェッジはフェースが寝ているために、少しだけ浮いただけでもホームランになってしまいやすい形状です。

そんな上半身の起き上がりを直すためには、3つのポイントをチェックしなければなりません。

アプローチショットのトップはヘッドアップ対策で予防

アプローチに明確な定義はありませんが、一般的には100ヤード以内からピンを狙うショットをアプローチと呼んでいます。

アマチュアゴルファーが実際にグリーンオンした距離、つまり成功したアプローチは40ヤード以内が圧倒的に多いというデータがあります。

平均的なワングリーンでは、エッジからピンが立つ中央までの距離は約15ヤードですから、キャリー25ヤード、ラン15ヤードでピンそばに付けることができます。

しかしながらこの25ヤードのキャリーショットがトップすると、グリーンオーバーどころかトラブルになることが予想されます。

「ピンそば」を気にするあまり、インパクトの直前でピンを見ようとして体を起こす、いわゆるヘッドアップになっているかもしれません。

ヘッドアップの戒めはパッティングフォームに対して使われたものなので、アプローチショットで先に顔が横を向いても問題はありません。

ただしヘッドアップが原因で上半身が起き上がるようだと対策が必要になります。

三角形にとらわれないことがアプローチのトップを出さない対策になる

トップの原因が上半身の起き上がりの場合、対策法は右手を矯正することです。

アドレスで両肩とグリップで三角形を作るフォームをとって、インパクトでその形をイメージすると上半身は起きてしまいます。

テークバックを始めると、左肘は真っ直ぐに伸ばしていますが、右肘は内側に曲げてグリップを引き上げていきます。

そしてトップからインパクトまでの間で、両肩とグリップの三角形を作ろうとして、右肘を伸ばそうとします。

ダウンスイングでグリップを下ろしているとき、曲げていた右肘を真っ直ぐにしようとすると、グリップは身体の近くを移動するため、左肩を上げて三角形を作るしかありません。

「左肩を上げる=上半身が起きる」ということになります。

この動作によってグリップの高さが変わってしまうので、インパクトで上手くフェースを合わせることができずにトップしてしまうという流れです。

修正法は右肘を無理に伸ばさずに、左手リードでアプローチショットをすること。

ちなみに正しいフォームでは、インパクトのときに右肘が伸びることはありません。

対策として右手主導を改めることでトップは防げる

アプローチショットでトップするのは、スイングの最下点とボールの位置が合っていないからと最初に話しました。

もし前項で説明した原因の1つである上半身の起き上がりに問題がなければ、インサイドアウトのスイング軌道になっていないかチェックしてみましょう。

スイング軌道の基準の1つに飛球線があります。

一般的にはターゲットとボールを結ぶ線を飛球線としていますが、フェードやドローの曲げる球筋を狙うときには打ち出す方向に仮想のターゲットを置いて飛球線を設定します。

この飛球線を境にして手前側がインサイド、反対側がアウトサイドです。

背骨を回転軸にしていますから、ヘッドが飛球線上にあるのはインパクトのときだけで、あとはすべてインサイド側になければなりません。

ところがトップの症状が出ている場合、アプローチに限っては打ち出したあとのシャフト(ヘッド)がアウトサイドでフォロースルーをとっていることが多いです。

そのようにアウトサイドにクラブを振るためには、右手を伸ばして対処するしかないはずです。

つまり右手主導のアプローチショットがトップの原因となっています。

アプローチショットの際の膝の修正がトップの対策法

アプローチがトップするときはヘッドやシャフトばかりか、フォロースルーのときに自分の頭までアウトサイドに置いている場合があります。

インサイドアウトのスイングフォームは、ダウンスイングで右肩を下げて、フォロースルーで左肩が上がります。

するとインパクトのときの右肩は、「下からしゃくり上げる」ような動きをするため、一旦沈んだ腰が浮くように上がるわけです。

つまり腰が上下することが、トップするスイングの根本原因ということになります。

その対策方法は、まずアドレスのときの膝の曲がり具合を適正に戻すことです。

必要以上に膝が曲がっていて、それがテークバックでは伸びて、ダウンスイングでは最初よりも曲がってしまうので腰が沈むことになります。

知人のサポートを受けて、アドレスの姿勢をとってから背中側のズボンの端を吊ってもらうと膝の曲がりは矯正できます。

もしもサポートを受けられないようなら、スタンス幅をこぶし1個にして素振りを繰り返すと、徐々に膝の曲がる角度は修正されていくでしょう。

アプローチのトップ対策はタオル1本あればOK!

アドレスの姿勢が修正できたら、今度はスイングの対策です。

インサイドアウトのスイングをインサイドインの軌道に変えなくてはいけません。

インサイドアウトを消してインサイド軌道を覚えるのには1年以上かかるかもしれないので、ここでは簡易的な対策法でアプローチの練習をして身につけます。

練習場でのティーの後ろに白線が引かれていることもありますが、なければそれと同じものを持ち込みのガムテープでアイアン用のマットに貼って作ります。

次に右足かかとの下に畳んだタオルを置いて軽く踏みます。

スイング中にタオルがつぶれないようにすると、左足体重になるのでフォロースルーは必然的にイン側に入ってきます。

とりあえずタオル置いたことで、左足体重になるのでイン側に抜けるスイングになり、アプローチのトップはおさまるはずです。

トップする原因を見極めてから対策を立てる!

アプローチのみがトップする場合は、最初に上半身の起き上がりをチェックするべきです。

目標ポイントや結果を知りたくて、身体が勝手に上半身を起こしてしまい、グリップ位置が高くなった結果トップするというメカニズムです。

原因を見極めて対策をとれば、簡単に修正することができます。