アイアンのトップはダウンブローと手首の切り返しで防ぐ

ラウンド終了後に、「あのミスがなければ100を切れたのに」というタラレバは良く聞きます。

ミスショットの中でもアイアンのトップは距離が読めないため、メンタル的にもダメージが大きいものです。

今回はそうしたミスでへこまないためにも、スタンスや手首の使い方、ダウンブローなど、トップのでない打ち方を説明します。

アイアンのトップは構え方で減少する

アイアンのミスであるトップを防ぐには、基本通りのスイングを身につけることが大切です。

アイアンは遠くに飛ばすクラブではなく、番手ごとの飛距離を正確に打ち分けるクラブです。

8番アイアンで打つ飛距離が140ヤードなら、いつもその飛距離通りに打てればミスはなくなるのです。

クラブごとにシャフトの長さやロフト角は違いますが、アイアンのスイングは一定に統一するのが良いでしょう。

そのためには、基本をしっかりと身につけなければなりません。

ドライバーよりシャフトが短い分、スタンスは肩幅よりやや狭めに構えます。

背筋を伸ばして、膝はやや曲げて、前傾姿勢にします。

グリップエンドは拳1個分ぐらいは体から離して手首を固めます。

コックを使って飛距離を出す打ち方もありますが、アイアンは手首を固めたほうが安定するものです。

長い距離が打ちたければ、コックを使うより番手を上げたほうが賢明です。

ボールの位置はスタンスの中央ぐらいにして、体重のバランスは両足に半分ずつにして構えましょう。

スタンスと構え方は、ゴルフスイングの基本です。

ボールを真っ直ぐに飛ばすのは、スタンスの良し悪しで決まります。

ミスをなくすには基本をしっかりと身につけなければなりません。

トップを防ぐには手首の切り返しに注意して

アイアンのグリップが正しく握れていないと手首の切り返しが上手くいかず、トップの原因につながります。

アイアンの握り方は3種類ほどあります。

1.オーバーラッピング

左手の人差し指と中指の間に右手の小指を乗せる握り方です。

2.インターロッキング

左手の人指し指と中指の間に右手の小指を絡める握り方で、両手が固定されるので、方向性に優れていると言われています。

3.ベースボールグリップ

名前の通り野球のバットの握り方同様、10本の指が全く重ならない握り方です。

テンフィンガーグリップとも言われており、飛距離を出しやすい握り方です。

アイアンは方向性を重視したほうが安定するため、インターロッキングが好まれるようです。

しかし、人によって感性や感覚が違いますので、色々試してみて自分に一番あった握り方を選んでください。

トップはボールの頭を叩いてしまうことなので、ダウンスイングに問題があると思いその調整をやりがちです。

もしかしたらそうではなく、スタンスやグリップの基本ができていないために、ボールの頭を叩いているのかもしれません。

アイアンのトップの原因を知ろう

先にも説明しましたが、アイアンでトップしてしまうのは、ボールの頭を叩いてしまうことにあります。

これはすくい打ちと、インパクトの瞬間に体が起き上がっていることが原因です。

これを修正するにはボールを最後まで見るしかありません。

構え方を固めてヘッドアップしないことが重要です。

しっかりとスイングすれば、思った方向にボールは飛んでいきます。

だれでもボールの行方は気になりますが、打ち終わってから見上げることを意識すれば、ヘッドアップは防げます。

またアイアンの弾道は高く打ち上げるものと思い込み、下から上に打ち上げようとして、手首がぶれてしまうことでもすくい打ちは起こります。

ボールの下側を打つはずの軌道が、ボールを上げようと意識してしまったことで、インパクトがズレてボールの頭を打ってしまうのです。

無理に上げようとせずに、ロフト角に合わせたスイングを心掛けることが大切です。

体の起き上がりは、ベタ足でスイングすることで簡単に調整できることもあります。

意識して背筋を伸ばして、前傾姿勢を保って打つことが大切です。

お気づきのようにトップは、基本のスタンスに注意すれば直ります。

トップは飛距離が出ないので、間違いなく1打無駄にすることになります。

良くトップが出る人は、スイングよりもスタンスやグリップに問題があるかもしれませんので、一度基本に立ち返ってみてください。

アイアンのダウンブローと手首の切り返し

「アイアンはダウンブローで打て」は良く耳にします。

このダウンブローを身につけるとトップやダフリで悩むことはなくなります。

ダウンブローとは、スイング最下点の手前で、ボールにヘッドを当てるスイングです。

ボールの先の芝を削るような軌道を描きます。

プロがフェアウェイでダウンブローをすると、見事にターフが取れるのはこのスイングだからです。

インパクトは手首がハンドファーストになり、これを上手く切り返すことで、力強いボールが打てるようになります。

ダウンブローをマスターすると、ライが少々悪くてもきれいにボールを捉えることができるようになり、トップやダフリのミスも減ります。

アマチュアはボールを打つときに、スイングの最下点で打とうとする傾向にあります。

最下点の一点で捉えようとするのでミスが多くなるのです。

ダウンブローのスタンスは、基本の構え方で、ボールの位置も両足の真ん中で構いません。

グリップの位置は左足太もも辺りに構えます。

このときにグリップエンドを少し左前に傾けて、ハンドファーストの形にしておくと良いでしょう。

これでハンドファーストの構えが完成です。

スイングはボールの少し前を見てダウンスイングしてください。

大切にすることは手首を上手く使うことです。

ダウンブローはハンドファーストのインパクトで、インパクト後は手首を返さないといけません。

手首が返らないと、トップやダフリの原因になりますから注意しましょう。

インパクトはハンドファースト、インパクトの後はヘッドがグリップを追い越して振り抜くようにしてください。

トップはコースのライの影響でも起こりうる

トップの原因はスタンスやスイングばかりではありません。

ボールが落ちた場所のライによっても起こります。

ゴルフは自然相手のスポーツのため、ラウンドではアンジュレーションやライの良し悪しでスイングも変わってきます。

立ち位置が右足上がりや、左足下がりなど地面の形状を確認してスタンスに入りましょう。

何となく構えてはいけません。

アイアンはドライバーと違い、練習場のような平らな場所はありません。

1打ごとに意識して構えましょう。

ラフの長さにも注意が必要で、特に夏場のラフは芝の成長が早いので長めになっています。

そのため正しいスイングをしているのに、芝がヘッドに絡みつくことがあります。

ライを確認して少しでも振り抜きやすくするため、番手を下げたりフェースを少し開くなどして対応してください。

無理をすると手首を痛めますし、ボールは地を這うようなミスショットになってしまいます。

練習場のボールは常にフェアウェイにあるようなもので、実際のコースではまずありえません。

ライに合ったスタンスで構えましょう。

トップをなくすためにはコースの状況判断も必要です。

練習場でもいろいろな場面を想定して練習しましょう。

トップを減らす手首を意識した練習方法

アイアンのトップを減らす練習方法について説明します。

まずはスタンスと構え方を1球ごとに確認しましょう。

ラウンド中は同じクラブで何十球も続けて打つことはありません。

そのため間髪入れず打ち込んでも良い成果は得られません。

練習では7番アイアン前後の1本を1回1回打席を外しながら集中して打ち込みます。

7番アイアンはちょうど中間のクラブですから、このクラブをマスターすれば長いクラブも短いクラブも使いこなせるようになります。

このクラブでダウンブローの打ち方をマスターするのがオススメです。

練習ではトップを直すのではなく、正しい打ち方の習得に徹しましょう。

注意することは以下のことです。

①立ち位置
②スタンス
③膝の高さ
④ボールの位置
⑤グリップと体の距離
⑥ダウンブローのグリップ位置の構え方
⑦バックスイング
⑧インパクトでの手首の切り返し
⑨ダウンスイングからのフォロー
⑩フィニッシュのスイングにかかること

立ち位置やスタンスなどは直ぐにマスターすると思いますので、マスターすべき項目は徐々に少なくなっていきます。

全てを一気にマスターするのではなく、スイングを分解して意識を持って練習していきましょう。

基本のスイングをマスターすればミスショットを減らすことができます。

スイングの基本をマスターすることがミス減少の近道

アイアンはラウンドで一番使用するクラブです。

思い通りの弾道で番手通りの飛距離で打てれば、スコアは必ずアップします。

そのためにはミスをなくすことが大切です。

基本に忠実なスイングをマスターすることが、ミスをなくす近道かもしれません。