ドライバーが上がらない?バックスピン量を増やすことも大事

どんなにアッパーブローに打ってもドライバーが上がらなくて困っているゴルファーは多いようです。

アッパーブローに打つことも大切ですが、安定したショットを増やすためには、バックスピン量を理解することが大切です。

今回は、ドライバーのバックスピン量について話をしていきます。

ドライバーが得意になればスコアは縮まる

ゴルフでスコアを縮めるためには、ショートゲームをどれだけ安定させられるかが大切だと言われます。

特に100ヤード以内を3打以内で上がれる回数を増やすことができれば、スコアは安定してくるでしょう。

しかし、アマチュアゴルファーはショートゲームの他に、ティーショットでボールを曲げてしまい、OBやセカンドショットが出すだけになってしまうミスが多く見られます。

そのため、どんなにショートゲームが安定していても、ダブルボギーやトリプルボギーといった結果になってスコアが縮まりません。

ドライバーは飛距離を出すためのクラブですが、安定しなければユーティリティやフェアウェイウッドで打ったほうが飛距離と安定性ともに無難であることがおおです。

無理にドライバーを使わないほうがスコアは縮まるのです。

短いホールであればドライバーがなくても回ることは可能ですが、ロングホールになるとそうはいきません。

そのためドライバーを安定して使えるようになることはやはり必要です。

ティーショットで最低限セカンドショットが普通に打てるところにボールを置くことができれば、OBといったペナルティでスコアが崩れることもなく、平均スコアは縮まってくるのです。

そこで、なぜアイアンと比べドライバーが安定しないのか、バックスピン量に注目して話をします。

バックスピン量を増やすとドライバーの飛距離がどう変わるのか

では、一般的にバックスピン量が変わるとどうなるのでしょうか。

ボールが高く上がるためには、インパクトのタイミングでしっかりとバックスピンがかかっていることが大切です。

バックスピンによって、空気抵抗を適度に受け流しながら、ボールは高く進んでいくのです。

そんなバックスピン量が適正でないと飛距離にどう影響するのでしょうか。

まず適正値より、バックスピン量を増やすとどうなるかと言えば、増えれば増えるほど、ボールはより高く上がっていきます。

しかしながらボールが高く上がっていく反面、前方への推進力が失われ、結果吹き上がって下に落ちてくるだけで飛距離は伸びません。

反対にバックスピン量を減らすとどうなるのでしょうか。

今度は逆で空気抵抗に負けてボールは上がらず失速し、早いタイミングで地面へ落ちてきてしまうため飛距離は伸びないのです。

特にドライバーはロフト角が立っているため、バックスピン量によって弾道が大きく変化します。

つまり、バックスピン量はドライバーにおいて飛距離に大きく影響してくるのです。

ドライバーが上がらないゴルファーはバックスピン量を増やす必要がある

では、ドライバーでボールを適正に上げるためには何が必要なのでしょうか。

ロフトが立っているドライバーの場合、ヘッドスピード、ダイナミックロフト(インパクト時のロフト角)、バックスピン量がバランス良くとれていることが大切になってきます。

基本的には、ヘッドスピードによって他のふたつの要素が変動してきます。

ドライバーが上がらない(ドロップしたり、お辞儀する)ゴルファーの多くが、ヘッドスピードが足りていないことが多いです。

解決策としては、ロフトを寝たものに変えるかヘッドスピードを増やすことです。

ヘッドスピードを今のロフトに合うように増やすことができれば問題は解決しますが、そう簡単にはいきません。

また一般男性の場合、9.5~11.5度のロフトのドライバーを使っていると思いますが、多くの人はそう簡単に買い替えはできないことでしょう。

すると今のドライバーとヘッドスピードのままボールを上げるためには、やはりバックスピン量を増やす必要があるのです。

ではどのようにしたらバックスピンの量を増やせるのかお話します。

バックスピン量を増やすためには、極端なアッパー軌道をやめる

ドライバーでボールを上げようとする場合、極端なアッパーブローをイメージしている人が多くいます。

確かに打ち出し角度を作るためにはアッパーブローは必要ですが、バックスピン量を増やすという意味では逆効果です。

アイアンやウェッジがどうしてあれほどスピンがかかるのか考えてみましょう。

ひとつはロフトが寝ていることですが、もうひとつはダウンブローに入ってきているため、バックスピンがかかっているのです。

ボールへバックスピンをかけるためには、ある程度入射角が必要だということです。

つまりヘッドスピードが遅いのに、立ったロフト角を選んで、さらにアッパーブローでバックスピンがかかりにくい状況にしては逆効果でしかありません。

そのためバックスピンを増やす目的なら、アッパーブローで打つより、ロフトの寝たヘッドを使い、レベルブロー(払い打ち)の感覚でスイングしていくほうが簡単です。

伸びが足りてないと感じているのであれば、これを機に極端なアッパーブローのスイングをやめてみてはどうでしょうか。

それで完全に失速するようなら、そのロフト角ではダメだと判断できるはずです。

ドライバーのフェースとバックスピン量の関係

前項では、アッパーブローをやめロフトを寝かせることでバックスピン量を確保する方法を話しました。

次は、ドライバーのフェースを理解してバックスピン量との関係を理解し役立てましょう。

ドライバーのフェースは真っ平ではなく、丸みを帯びていることをご存知ですか。

今回は、縦の丸みについて話をします。

「ロール」と呼ばれるこの丸みは、バックスピン量を調整する役割があります。

中心より下部でインパクトした場合、衝撃でフェースが下を向いて打ち出し角が低くなってしまうため、バックスピン量を増やすギア効果が働きます。

反対に上部でインパクトした場合は、衝撃によってフェースが上を向き高く上がる分、バックスピン量を減らす働きをしてくれます。

このロールの仕組みを理解することで、どこでインパクトすると良いのか判断できます。

ロールの機能はあくまでもお助けレベルのため、極端にバックスピン量を増やすことはできません。

どこでインパクトをしたら、バックスピン量が増えるのかということを理解してもらえば結構です。

フェースの真ん中より下部(できればヒール側)でインパクトできれば、バックスピン量が不足することはなくなるでしょう。

ただしそれも芯から数ミリのズレの世界で、数十ミリもズレてしまえばミスショットになります。

飛距離よりも安定したショットを増やすことが大切

ドライバーでは、飛距離を求めてしまうため、ロフトが立ったものを選びがちです。

特に男性の場合は、プロゴルファーと同じロフトにすることに憧れ、立ったロフトを使えたほうが上手であるという誤解があります。

正しくは自分のヘッドスピードを理解し、適したロフト角を選ぶことです。

ただし正しくロフト角を選んでも、打点が不安定であれば、バックスピン量は増減し打ち出し角度も安定しません。

まずは、正しく打ち出す、そして方向性を安定させることに注力していくことが大切です。

飛距離を求めるよりもドライバーで安定したショットを増やすことが、スコアを縮めるためには大切だからです。

そして最終的な理想として、どのように打ったらバックスピン量が増減するのかしっかりと頭で理解し打ち分けができるようになると、ショットのバリエーションが増えてきます。

ドライバーでストレート、フェード、ドローと打ち分けができるようになれば、コースマネジメントの幅も広がるでしょう。

目指せ!ドライバーで安定したショット

バックスピン量が適量でないとドライバーは飛ばずに曲がります。

そのため適正な値になるよう、ドライバースペックや打ち方、打点を考えなければなりません。

正しいスイング軌道ができてくれば、ボールの飛び方の傾向が見えてくるはずです。

そこから、バックスピン量を増やすべきか減らすべきか考慮し、より効率的に飛距離が出るようにしてください。