ゴルフスイングでミスショットが多いようなら、手首が固まって自由度がなくなっているのかもしれません。
グリップの握る力を抜くとおのずと手首が柔らかくなります。
正しいインパクトをするために重要な、手首の柔らかさについて紹介していきます。
ゴルフクラブは力を抜いて握らないと手首が固まる!
飛距離を狙ってゴルフスイングをしようと思うと、多くのゴルファーはグリップを強く握ってしまうものです。
しかしながらグリップを強く握るとスライスしたりトップしたりと弊害があるので、なるべく力を抜くことが大切です。
アドレスでのグリップを必要以上に強く握ると、肘から先の前腕屈筋が硬直して、手首が固まってしまうからです。
ゴルフスイングにとって、手首の動きはとても重要なので、なるべく柔らかい手首で入ることが正しいインパクト、そして飛距離にとって大切なことになります。
アドレスでグリップを握り、そのままの形でテークバックし、トップでも形を変えずにダウンスイングすることはありません。
いわゆる「ノーコック」と言われるスイングでは、この手首を固定したフォームでスイングしますが、意識しなければ手首の角度は変わっていくことになります。
トップの位置で左手甲はフラットになっていますが、このとき右手首は甲側に折れているはずです。
しかしインパクトのときには、またアドレスのときと同じ形になっていますから、スイング中に手首が動いていることが分かると思います。
手首の力を抜くとコックを使ったゴルフスイングできる
グリップを握る力を抜くことで、手首を自由に動かすことができます。
手首が動かないとテークバックからトップまでのフォームが不自然になり、トップからインパクトまでのコックが使えなくなってしまうのです。
コックとは左手を前に出して親指を立てたときの直角のことで、この左手の直角はトップの位置でできています。
ダウンスイングではアドレスと同じ形に戻さないとインパクトができません。
ドライバーを構えたとき、腕とシャフトが作る角度は120度程度です。
テークバックでこの120度を90度に変えて、さらにダウンスイングで120度に戻さなくてはいけないということです。
この戻す動作を「コックをリリースする」と言いますが、意識的にリリースすると飛距離が伸びます。
もともとゴルフスイングでは自然にコックを使っていますが、テークバックに比べてダウンスイングのスピードは速いため、意識的にインパクトの直前でコックをリリースすると手首の動きでヘッドが加速して、飛距離アップに繋がるというわけです。
ゴルフクラブを自由に動かすために手首の力を抜く理由
ゴルフクラブを握る力を抜くことで、手首を自由に動かすことができます。
直角のコックのままグリップをアドレスの位置に戻すと、シャフトは地面と平行になっていて、また飛球線とも平行になっています。
この状態からコックをリリースすると、ヘッドを下に向けて振り下ろしたことになります。
この動作と同時に右手の甲をターゲットの方に回転させると、ヘッドは90度左回転します。
この2つの動作を腕を振り下ろすダウンスイングに加えるのですから、飛距離がアップしないわけはありません。
ただし、左回転させるタイミングが遅れるとフェースが開いてスライスしますし、早いとフックすることになります。
つまり丁度良いタイミングでなければ、正しいインパクトはできません。
またリリースが遅れるとヘッドが下りきらないのでトップしますし、早く下ろしてしまうと、その勢いで地面を叩いてしまいダフリになってしまいます。
正しいインパクトをするためには、手首が自由に動くことが必要になるわけです。
手首の力を抜くようなゴルフクラブの握る力ってどのくらい?
手首の力を抜くにはちょっとしたコツがあります。
まずゴルフクラブ握ってアドレスの姿勢ができたところで、ヘッドをぐるっと動かしましょう。
ワッグルによって手首を回転させると、強く握っているその力が消えるからです。
本来ワッグルはテークバックの緊張をほぐして、ヘッドを引くときのきっかけに使うものですが、手首の力を抜くときにも使えます。
上下に動かしその前後に動かしても良いですし、ヘッドで輪を描くように回転させてもOKです。
肘から先の前腕屈筋の硬直をほぐすことで手首の力を抜くことができ、あとは1度ボールの後ろにヘッドをセットしてからテークバックしても良いですし、また緊張がぶり返すようならそのままテークバックに移行しても問題ありません。
そこで気になるのがグリップを握る強さです。
握力計で何キログラムと表示されることはなく、握る強さは感覚的なものなのです。
一般的には、グリップを握って反対側から引っ張ると抜けるか抜けないかくらいのレベルと言われています。
ただ体力やクラブの重さによって違いはありますので、前腕屈筋が硬直しない程度に握るようにしましょう。
ゴルフで手首の力を抜くのがデメリットにもなる?
テークバックでは、手首の力を抜くことがマイナスになることもあります。
ゴルフスイングにとって柔らかい手首は重要なことですが、要所ではキチっとした形を作らなくてはいけないので、常時グニャグニャの手首が良いということではありません。
トップの位置で左手首が甲側に折れると、オーバースイングになってしまいます。
トップの位置でシャフトが地面と平行になる状態をオーバースイングといいますが、本来は左手親指の上にグリップが乗っているはずなのに、手のひらの指の付け根でグリップを支えています。
またグリップの握りが緩み、小指が離れているかもしれません。
ダウンスイングではグリップエンドを先頭にして振り下ろしていかなければなりませんが、オーバースイングをしているとシャフトが立つ前に振り下ろすために、ヘッドが遅れてしまうはずです。
するとダウンスイングでヘッドが遅れるとフェースが開き、スライスの原因となるのです。
つまりトップでコックの形が崩れてしまったことで、インパクトでのフェース面が歪んでしまったことになります。
ゴルフでは手首を柔らかく力を抜くことで飛距離アップする
ゴルフクラブを握るときは、力を抜くことも大事ですが、要所ではしっかり固めることも大事です。
一般的にはアドレスで強く握ると、そのまま手首が硬くなってしまいますが、中にはスイング中に固まってしまうこともあります。
テークバックとダウンスイングが同じリズム、つまりシャフトがしなるほど速いテークバックをすると、トップで動きをストップさせるために強く握ることになります。
アドレスでワッグルしても、テークバックが速いと結果的に手首は硬くなりダウンスイングで悪影響を及ぼすことになるということです。
また鋭角的に振り下ろすダウンブローのスイングは、トップの位置まで手首が柔らかくても、ダウンスイング入るときに打ち込む衝撃に備えて強く握ることになります。
ライの状態にもよりますが、できるだけ払い打つレベルブローのスイングを心がけると、ヘッドが走った状態でインパクトをすることができるはずです。
手首を柔らかくすることで、力を入れなくても強いインパクトができるようになり、結果的に飛距離がアップしていくはずです。
力を抜くことで手首の可動域が広まりゴルフスイングができる
ゴルフクラブを握ったときに力を抜くことが、手首を柔らかく使えることに繋がります。
手首の可動域が広がると、左手のコックやそれを支える右手首も即座に反応することができ正しいインパクトができるようになることでしょう。