アイアンで引っ掛けて振り抜けない!正しい矯正方法!

右へ曲がるドライバーのスライスで悩むのとは違い、アイアンでは引っ掛けといった左側へのミスが多いのではないでしょうか。

左側へのミスは落ちてからの予測が難しいため、プロゴルファーでも嫌います。

それでは、どのようにしたらそれを矯正できるようになるのでしょうか。

アイアンは短いほど引っ掛けやすい

はじめにアイアンの特徴について話をします。

アイアンはその構造から引っ掛けやすい要素を持っていることを理解する必要があります。

●ショートアイアンは引っかけやすい

ひとつめは、重心角度が番手によって大きく違うということです。

多くのアイアンセットの構造ではPWが特に重心角度が大きく、ロングアイアンは小さくなります。

つまり、ヘッドが返りやすいショートアイアンはヘッドが返りやすい構造、ヘッドが返りにくい番手ほど余計に捕まりにくくなっているのです。

そのため、ロングアイアンと同じ振り方(フェースの返し方)をすると、引っ掛けやすくなる可能性があります。

●フェースの向きが分かりにくい

アイアンを使ううえで最も苦労するのがフェースの面の向きです。

真っ直ぐ構えているつもりでも、フェースが開いたり、閉じたりしやすいです。

フェース面の合わせ方の矯正方法に、トップブレードをターゲットに垂直に合わせる方法がありますが、それがショートアイアンになるとフェースがかぶり過ぎてしまい、引っ掛けの原因になります。

また、最近ではボールの捕まりを良くするためにアップライトな構造になっているアイアンが多く、またトゥ側を少し上げてアドレスすることから、フェースが余計に左を向いてかぶる事象が発生します。

引っ掛けを矯正するためには、まずはこのような特徴を押さえておきましょう。

引っ掛けの原因と矯正すべきポイント

引っ掛けを直すうえで最も重要なことは、どのような状況で引っ掛けが出るかというのを理解することです。

そして自分のスイングを把握し、どのように矯正したら直るのか考える必要があります。

アイアンで引っ掛けを起こす原因はいたってシンプルです。

●アウトサイドインの軌道

アウトサイドインと聞くとスライスをイメージするかもしれませんが、引っ掛けもアウトサイドインの軌道が原因にあります。

アマチュアゴルファーの多くは、どうしても右手を使いすぎてしまうことでクラブが立って入ってくるため、アウトサイドインの軌道になりやすくなります。

●インパクトでフェースがかぶり過ぎている

スライスと違い、引っ掛けをする原因はフェースのかぶり過ぎにあります。

アウトサイドインの軌道に合わせてフェースも左を向いてインパクトするため、引っ掛けが起こります。

簡単に言えば、このふたつを矯正できれば、引っ掛けは激減するといって良いでしょう。

どのようなスイング、どのようなアドレスが原因で、アウトサイドインやフェースが被り過ぎてしまうのでしょうか。

アイアンで引っ掛けやすいスイングの特徴

まずフェースが被り過ぎる原因と簡単な対策です。

●アドレスでフェースが被り過ぎている

アドレス時にフェースがターゲットに対して初めから被せ過ぎているゴルファーが多いです。

スライスを嫌うために被せて構える人、トップブレードを基準に合わせる人にある原因です。

シャフトのネックとトゥを結んだ直線をターゲットに合わせるように矯正しましょう。

●インパクトゾーンが短く急なフェースターンをしている

ダウンブローを意識するあまり、スイングの弧が小さくなっているアマチュアが多くいます。

特にインパクトゾーンが短い人は、弧が急になるため、フェースが返りやすい傾向があります。

フェースターンを急激にインパクト時に行う人もフェースが被りやすくなります。

そこで長いインパクトゾーンを意識して、フェースターンも緩やかに行えるようにしましょう。

次に引っ掛ける人に多い、スイングの特徴は次の通りです。

●右足に軸が残っている

右に軸が残ってしまい、クラブ軌道がアウトサイドから入ってきてしまいます。

原因はいくつかありますが、下半身の動きが止まる、初めから左に軸があり過ぎて、インパクト時に右に軸が移動してしまうことが考えられます。

無理に下半身を固定するのではなく、楽に左右の体重移動を使う意識でアイアンのスイングをすると改善できます。

グリップを矯正するだけで引っ掛けが減る

リズムが良く、傍から見ても良いスイングなのに引っ掛けが直らない人もいると思います。

原因はフェースが被り過ぎていることにありますが、なぜ被ってしまうのでしょう。

このような人は、スイングをいくら矯正しても直らないかもしれません。

大事なことは、原点に戻ることです。

つまり、アドレス時のグリップに問題があると考えてください。

アマチュアゴルファーで多いのが、アイアンの番手に限らず、すべて同じグリップで握っていることです。

番手ごとにフェースターンが適切にできていれば良いのですが、そうでない人は矯正が必要です。

アイアンの構造から、番手が短くなるにつれて重心角は大きく、フェースが返りやすくなると説明しました。

そのことも踏まえて、グリップも変えるようにしましょう。

●左手のグリップを番手ごとによって使い分ける

フックグリップにしている人で多いのがショートアイアンの引っ掛けです。

重心角の大きさに加えて、フックグリップでよりフェースが返りやすく引っ掛ける傾向があります。

8番~PW、7番~5番、4番~3番と三段階くらいに分け、フックグリップの度合いを変えましょう。

●気がうかない間に右手が超フックグリップになっている

右手のグリップは意外に盲点です。

グリップの下に極端に右手を巻き込むような握り方をしていると、インパクト時にフェースが大きく返ります。

親指の位置を確認し、シャフトセンターからやや右にあるくらいにしましょう。

アイアンの引っ掛けはハンドファーストで矯正?

アイアンの引っ掛けの原因をいくつか伝えてきましたが、無意識にやっているエラーを無理に矯正しようとしてもなかなか直りません。

そこでひとつ、ハンドファーストで打つことを身につけ、引っ掛けを矯正しましょう。

フリップや手先で打っていると、ヘッドは走り、感覚も悪くないかもしれません。

しかしそれでは左手首が折れてしまい、クラブ軌道の弧が小さくなるため、急激にヘッドが返る原因となります。

●左手のグリップを安定

左手のグリップが緩く、ヘッドの重みで手首が返ってしまう人が多くいます。

しっかりとクラブを支えてヘッドの重みでクラブが返らないようにしましょう。

●バックスイングを矯正してインサイドからダウンブロー

最近はシャロ―に入れようとトップでクラブを寝かせることを意識しているゴルファーが多くいます。

そのためバックスイングで縦に体を使うのではなく、横回転になっている人が多いです。

そうなるとトップの位置が低すぎる傾向になりかねません。

しっかりと縦回転を意識し、高いトップの位置を作るように矯正しましょう。

最低限、左腕が右肩よりも下がらない位置にトップを作るイメージが良いです。

●下半身先行でシャロ―スイング

高いトップの位置から、下半身主導でクラブを寝かせ、インサイドからシャロ―にインパクトしましょう。

下半身を先行させて回転させることで、捻転差ができ自然にヘッドが走ってくれます。

ボールの位置を矯正して、ラウンド中に引っ掛けを減らす

最後にラウンド中にアイアンの引っ掛けが止まらなくなった場合の対象方法についてお伝えします。

まず、ラウンド中にスイングを適正に矯正しようとしても無理です。

傾斜やライの状況で都度対応方法が変わるからです。

それでは、どうしたら良いのでしょうか。

まずスイングを変えずに、インパクトの状況を変える方法をとりましょう。

アイアンで引っ掛ける原因は、アウトサイドインの軌道とフェースのかぶり過ぎだと記述しました。

つまりフェースが閉じる前にインパクトできれば、引っ掛けは抑えることができるというわけです。

そこで通常よりもボールの位置を内側に入れることによって、フェースがかぶり過ぎる前にインパクトを迎えるようにします。

次に、クラブの振り抜く方向をインサイドアウトのイメージで右方向へ打ち出すようにしましょう。

極端なフェースターンが起こっている状況で、スイングを緩めて調整するとダフる原因にもなります。

スタンスはそのままで、打ち出す方向を変えることでクラブ軌道が変わり、引っ掛けにくくなります。

ミスショットは正しい矯正ポイントを押さえよう

ゴルフは様々なクラブを使い分けるため、それぞれのクラブの特徴や動きを正しく理解することでショットの改善に繋がります。

スイングを矯正する前に、なぜミスショットが起きたのか、クラブの特徴、どのようなスイングに改善すれば連動性が生まれ、改善できるかを考えるようにしましょう。

考えを変えるだけでスコアにも違いが表れてくるかもしれません。