ドライバーの長さは何インチまで?ルールで規定されている?

ゴルフのルールでは、クラブのシャフトの長さは18インチ(0.457メートル)以上、そしてパター以外のクラブは全て48インチ(1.219メートル)を超えてはならないと規定されていますので、ドライバーも48インチを超えると規定違反となります。

ゴルフクラブのシャフトの長さの測り方、飛距離に与える影響、ゴルフの規定の改定、ドライバーの長さの選び方について今回は述べていきます。

ドライバーの長さの測り方の規定、測り方の種類は?

クラブの長さの測り方は、「60度測定法」と「ヒールエンド法」の2種類があります。

基本的にどちらの方法で計測しても構いませんが、ゴルフ規則では、60度測定法で規定されています。

「60度測定法」とは、クラブを水平面に置き、ソールを角度60度の面に当てて測る方法です。

角度60度の面とクラブを置いた水平面、2つの面の交差点からグリップの上端までの距離が、48インチ以下でないといけません。

対して「ヒールエンド法」とは、各クラブメーカーがヒールの終点(エンド)を設定し、この終点からグリップ上端までの距離をクラブの長さとする測定方法です。

どこをヒールの終点にするかは、クラブメーカーにより少しずつ違いがありますが、ヒールエンド法は、「60度測定方法」と比べると、短く表示されます。

2004年のルール改正で60度測定法が正式な測り方と規定されましたが、日本では元々ヒールエンド法で測定されていました。

測定方法変更によるゴルファーの混乱をさけるため、今でもヒールエンド法を採用しているメーカーが多数あります。

また、クラブメーカーはカタログでドライバーの長さを記載していますが、あくまで設計値のため、実際にできあがった実物には、誤差が発生してしまいます。

ゴルフクラブの長さなどの規定は誰が改定している?

そもそもドライバーの長さやクラブヘッドの大きさなどゴルフに関する規定は、誰が改定しているのでしょうか。

ゴルフの規定は、R&A(英国ゴルフ協会)とUSGA(米国ゴルフ協会)が共同で、ゴルフの持つ長い歴史、伝統、文化を配慮しながら、 環境の変化等を考慮して4年に1度改定することになっています。

昨今の有名な改定例として、2008年に行われた高反発ドライバーの規制が挙げられます。

高反発ドライバーの規制は、道具の進化という環境の変化に対応した例と言えます。

この規定の変更がなければ、ドライバーの飛距離が今以上にゴルフというスポーツの勝敗を大きく決める要素となり、面白みも少なくなっていたことでしょう。

次にドライバーの長さが飛距離に与える影響について見ていきます。

ドライバーの長さと飛距離の関係は?

クラブは長くなると、ヘッド軌道が大きくなりますので、同じリズムでクラブを振ることができれば、クラブが長くなればなるほどヘッドスピードは速くなります。

ドライバーの場合、理論上1インチ長くなれば、1m/sヘッドアップがスピードするため、飛距離も約5から7ヤード伸びると言われています。

ただしクラブは長くなると、ヘッドの遠心力も大きくなるので、それに負けずに振れるだけのパワーが必要となりますから、長ければ飛距離も伸びるということにはなりません。

日本の男子プロゴルファーの中には、ドライバーの長さ規定ギリギリの48インチを使用しているプロはほとんどおらず、47インチから44.25インチまで幅があるようで、ボリュームゾーンは、44.5インチから45.25インチのようです。

やはりその理由はクラブが長くなるとクラブの操作が難しくなるためであり、比較的短いクラブでミート率を上げて安定性を増すことで、プロゴルファーは飛距離を出しているのです。

また、クラブは長くなると当然重たくなりますので、クラブの長さによって重さも調整する必要があります。

次にドライバーの長さと重量の関係について見ていきます。

長さと重量の関係

基本的に、ドライバーの長さが規定内いっぱいの48インチに近くなればなるほど、振る際の抵抗が増えますので、ドライバーの重量を軽くする必要があります。

従ってドライバーを買い換える際に注意が必要なのは、現在使っているドライバーより長いものを選ぶ場合は、重量を軽くし、短いものを選ぶ際は重量を重くするということです。

そうしないと、今のクラブで違和感なく振れている場合、とても振りにくくなります。

これは重量フローと呼ばれていて、プロや上級者のアマチュアは必ずといって良いほどチェックしています。

各クラブの重量を測定して、縦軸に長さ、横軸に重量を取り、線で結ぶと正しく重量が調整されている場合、ほとんど一直線になります。

ドライバーだけ新しいものに変える場合も、ドライバーとドライバー以外のクラブの重量の関係に注意し、バランスが取れているかを確認するようにしましょう。

ドライバーを変えた結果、3Wよりもドライバーの方が重くなり、セッティングバランスを崩していまう例をたまに聞いたりしますので注意が必要です。

規定いっぱいの長いドライバーが合うゴルファー、合わないゴルファー

ドライバーの長さは45インチが標準的なスペックとされていますが、各メーカーともゴルファーの飛距離への飽く無き要求に答えようと長尺化が進んでいるためか、45.75インチ前後のクラブが増えてきています。

このような長いドライバーが合うのは、スイングのテンポがゆっくりなゴルファーです。

ドライバーが長くなるほど、トップからの切り返しやインパクトで間をとる必要があるため、テンポの早い人だと間がとれなくなって振り遅れ、スライスのミスが出やすくなります。

また、クラブと体を同調してスイングできる人、フィニッシュまでしっかり振り抜ける人、アッパー軌道の人も長いドライバーが合うようです。

あとは、やはり飛距離を出したい人は、長いドライバーを選ぶほうが有利です。

逆に長いドライバーではなく、45インチ前後の短いドライバーが合うのは、スイングテンポの早い人、腕でクラブを持ち上げてインパクトまでしっかりと腕を使うタイプのスイングをする人です。

このタイプの人が規定近くの長いドライバーを使用すると、テンポが合わず振り遅れの原因となります。

また、比較的小振りなヘッド(400~430㏄)が好きで、飛距離よりも操作性を重視する人も、短いドライバーがおすすめです。

小振りなヘッドの場合、シャフトを長くすると、アドレス時にヘッドがより小振りに見えて心理的な安心感が薄れてしまうからです。

それでは、次に最適なドライバーの長さを知るにはどうすれば良いかを次に見ていきましょう。

規定内の長さで最適なドライバーを見つける方法

自分に合ったドライバーの長さを見つけるのに一つの目安となるのは、身長です。

日本のゴルフクラブは170cm前後のゴルファーに合わせて作られていますので、170cm前後の身長であればゴルフクラブの長さは神経質になる必要はありません。

標準的な長さである44.5インチから45.25インチのクラブを選べば失敗することはないはずです。

また、身長以外に自分にあったドライバーの長さを確認する一つの方法を紹介します。

ゴルフショップでは試打ができるところがありますので、規定範囲内でできるだけ長いドライバーを選び、最初はグリップを短く持ち試打をします。

そしてミート率を確認し、いつも使っているドライバーとミート率が遜色ないか確認します。

問題なければ、ミート率が落ちる一歩手前のところまで徐々に持つ長さを長くしていってください。

その結果いつも使っているドライバーよりミート率が落ちてきたら、その少し手前の長さが最適な長さだと判断できます。

規定内いっぱいの48インチ近くのドライバーで最もミート率が高ければ、大きな飛距離アップが期待できるでしょう。

ただゴルフはクラブの長さだけでなく、シャフトの硬さやライ角等も大きく影響しますので、最適な長さと断定はできませんが、一つの基準になることは間違いありません。

ドライバーの長さと飛距離の関係、長さの規定について

今回ドライバーの長さの規定、ドライバーの長さが飛距離に与える影響、最適なドライバーの長さの見つけ方を紹介しました。

ドライバーの長さは、ルールで60度測定法で測って48インチ以内と規定されています。

ドライバーは長くなるほど理論的には飛距離は伸びますが、ミート率が悪くなりやすいため、かえって飛距離が落ちてしまう場合もあります。

ドライバーを選ぶ際には長さだけでなくミート率等を確認することが大切です。