アイアンの角度と飛距離の関係を知らなければスコアは停滞

ヘッドの角度を表示してゴルフクラブは販売されています。

アイアン選びで大切なのは、その角度で飛距離が変わることを知っておくことです。

アイアンはゴルフクラブで最も本数が多く、各番手の角度で飛距離を打ち分けます。

今回はそんなアイアンを選ぶ際に役立つ知識を紹介します。

アイアンの角度と飛距離の基礎知識

アイアンで角度と呼ばれるのはロフト角とライ角です。

この二つの違いについて説明します。

まずソール(アイアンヘッドが地面と接する部分)とフェース(ボールを打つ面)が作る角度のことをロフト角と言います。

クラブの番手が大きくなるほど、上を向いてロフト角も大きくなり、ボールが高く上がるようになっています。

数字の小さいアイアンは、飛距離が出やすくボールも転がります。

対して大きいクラブは、ボールが高く上がり、バックスピンもかかり、グリーン上にピタリと止まりやすい球筋です。

ロフト角はアイアンの番手ごとに決まっていますので、その角度を覚えるよりは番手の飛距離を覚えることになります。

またライ角とは、ソールの底を地面と平行に置いたとき、シャフトと地面の間にできる角度のことです。

一般的に7番アイアンで62.5度くらいです。

アイアンのライ角は、身長やスタンスによって自身の適正な角度は違ってきます。

アドレスではなくインパクトの瞬間にソールが地面と水平になるように各番手を調整してもらいましょう。

ロフト角やライ角はクラブ選びをする上で、良く聞くゴルフ用語ですから覚えておくと良いです。

アイアンは誰が打ってもロフトの角度次第で飛距離が変わる

飛距離はロフトの角度で決まります。

ゴルフコースのラウンドで最も重要なことは、番手ごとに自分の飛距離を把握しておくことです。

体格や腕力で番手ごとの飛距離は人それぞれですが、一般的な飛距離を記載します。

アイアンのロフト角と飛距離

5I(27°)170ヤード

6I(31°)160ヤード

7I(35°)150ヤード

8I(39°)140ヤード

9I(43°)130ヤード

PW(46°)120ヤード

ご使用中のアイアンのロフト角が何度なのかは、メーカーのホームページなどで調べてみてください。

注意したいのは、カタログ通りの飛距離でなくとも良いということです。

カタログには想定飛距離分布図が記載されていることがあります。

そのカタログの飛距離を飛ばそうとして、無理に力を入れるとスイングを崩す原因になります。

ゴルフは飛距離を競うスポーツではありません。

アイアンは特に、狙ったところへその距離通りに打つクラブです。

そのため番手ごとの自分の飛距離で構わないのです。

自分の力みのないスイングスピードとリズムに合わせた飛距離が、そのアイアンの飛距離です。

それ以上の飛距離はユーティリティなどで打ち分けましょう。

飛距離とヘッドスピードの関係性

ゴルフクラブはロフトやライの角度だけではなく、ヘッドスピードでも飛距離が変わってきます。

あるアイアンメーカーのヘッドスピード別飛距離があるので参考にしてみてください。

ヘッドスピード45m/sのアイアンの飛距離

5番175ヤード

6番165ヤード

7番155ヤード

8番145ヤード

9番135ヤード

PW120ヤード

ヘッドスピード43m/sのアイアンの飛距離

5番165ヤード

6番155ヤード

7番145ヤード

8番135ヤード

9番125ヤード

PW110ヤード

ヘッドスピード40m/sのアイアンの飛距離

5番150ヤード

6番140ヤード

7番130ヤード

8番120ヤード

9番110ヤード

PW100ヤード

アイアンのセッティングを決めるには、まず自分の本来のヘッドスピードを知ることが大切です。

これはショップで計測してくれますので、いつも通りのスイングをして調べておくと良いでしょう。

自分のヘッドスピードに合ったアイアンのライ角とシャフトを選びましょう。

きっと最適なクラブ選びができるはずです。

飛距離はアイアンの二つの角度で決まるが方向はフェース角で決まる

ライ角とロフト角はアイアンのクラブにできる角度ですが、それ以外にターゲットとクラブフェースにできる角度があります。

それをフェース角と言います。

クラブのフェースをターゲットに対してアドレスしたときの角度のことで、ボールに対してスクエアに構えた場合は0°となります。

バンカーショットはフェースを開いて打つとか、ドローボールはフェースを閉じて打つなど、具体的にフェース角を何度にするといった数字はあまりありません。

アイアンの場合、インテンショナルフックやスライスを打つ際はフェース角に注意することが必要ですが、細く角度まで気にする必要はありません。

握り方やヘッドを置く位置で、フェース角が変わってくるからです。

どういうボールを打つかで、フェース角をオープンにするか、クローズドにするかの微調整をしていきます。

思った通りの弾道と飛距離が打てれば、その合わせ方でフェース角が最適になったということ。

ボールを打つときは、スタンス、クラブの握り方、ボールとフェースの位置、ロフト角、そしてフェース角といった確認をルーティン化することをオススメします。

シャフトも飛距離に関係する

ここまでアイアンの角度について説明しましたが、飛距離についてはシャフトの種類や重さ、フレックス(硬さ)でも変わってきます。

まずシャフトが重すぎると余計な力を必要とするため、スイングがしにくくなります。

対して軽すぎてもちょっとした力加減でも余計な動きが加わってしまいます。

クラブを振ってみて、少しだけ重いかなと感じるぐらいが丁度良いです。

次にフレックスですが、試打のときに普段RやSRのゴルファーはSを、SのゴルファーはXを振ってみてください。

それが硬すぎてヘッドが加速せず飛距離も高さも出なければ、今のフレックスで良いと判断できます。

また柔らかすぎると入射角度が安定せず、飛距離ブレも左右ブレも大きくなるので、フレックスを上げたほうが良いでしょう。

ゴルフを続けると腕力や筋肉がつきますので、自分に合ったシャフトのフレックスも定期的に確認してください。

それからシャフトの素材にはスチールとカーボンがあります。

一昔前は軽いカーボン、重いスチールと棲み分けられていました。

余計なミスをしたくないならスチール、飛距離が欲しいならカーボンと言われていました。

しかし現在はカーボンでも重いものもありますし、超軽量スチールもあります。

どちらのシャフトも、素材の発展と製造技術の向上で、大きな違いがないようになってきました。

そのため重量と硬さが自分に合っていて、スイングのフィーリングが合うシャフトを選べば失敗はないでしょう。

アイアンの角度で飛距離を変えたぶっ飛びアイアン

最近のアイアンセットの中には、通常のアイアンよりロフト角を立てて、シャフトを長くしたタイプのアイアンが販売されています。

このアイアンはヘッドスピードも速くなる要素も含んでいます。

オーソドックスなアイアンの番手よりロフトの角度を立てた分、距離も2番手分アップするものがあります。

以下のモデルがその代表格です。

【ヤマハインプレスUD+2】

キャッチフレーズは、『やさしく高弾道でグリーンを狙えるぶっ飛びアイアン』です。

番手とロフト角と想定飛距離は以下の通りです。

5I(22°)190ヤード

6I(24°)180ヤード

7I(26°)170ヤード

8I(29°)160ヤード

9I(33°)150ヤード

スタンダードモデルの5Iはロフト角27°で飛距離が170ヤードほどなので、2番手上の飛距離が出るように設計されています。

ユーティリティの良いところをアイアンに取り入れたクラブ設計です。

これまで160~170ヤードを5Iや6Iで打っていたゴルファーが、同じ距離を7I、8Iで打つことになります。

ヘッドやシャフトにも最新の技術が用いられています。

また他のメーカーからも、このようなタイプが販売されています。

キャロウェイからは「EPICSTAR(エピックスター)」、ブリヂストンの「ツアーB JGR HF1」、プロギアの「egg PF」などです。

新しいテクノロジーが全て良いとは言いませんが、新しいクラブは誰でも気になるものです。

スコアアップするために飛距離を欲しているのであれば、新しいクラブを試してみるのも悪くはないでしょう。

自分に合ったゴルフクラブをスペックで調べてみる

ゴルフクラブを選ぶときは、フェース形状の好き嫌いや、シャフトの硬さを中心に選ぶだけでは足りません。

自分のヘッドスピードやスタンスも考慮した上で、ロフト角とライ角なども参考にすることが大切です。

安定した飛距離が出せるアイアン選びでは、スペックを調べることは欠かせません。