アイアンの構え方ではフェースの角度は決められない?

アイアンが上手くならないときは、構え方からフェースの角度を見直してみるのが最良です。

お手本通りのフォームでスイングをしているのに上手くいかないのは、そのお手本が身の丈に合っていないことが考えられます。

今回は30点を基本にして、100点満点を目指す構え方を紹介します。

アイアンの構え方で大事なのはフェースの角度を合わせること

アイアンの構え方で大事なことは、自分にとって合っているかを確認することです。

どこかの教本に載っていたスイング法を真似しても上達しないとしたら、それは自分にとって構え方やスイングの仕方が合っていないと考えるべきです。

教本に載っているスイングができれば、誰でもプロゴルファーと同じくらい上手くなっています。

またスイングフォームも、他人が見たとき惚れ惚れするほど綺麗でスムーズなスイングをしているはずです。

しかしながらそんな人とゴルフをする機会はないはずです。

プロゴルファーであれ、独特な構え方やスイングフォームでプレーをしていますし、それは大半のアマチュアゴルファーも同じことです。

教本通りのスイングはしないということを前提に、「基本の構え方」であるかを確認していきましょう。

基本の構え方とは、アイアンを構えたとき正しい角度になっているかをチェックするだけです。

フェースやシャフトの角度を間違えずに、無理のないスイングフォームをしていくと、上達していくことができます。

捻転する肩の角度をアイアンの構え方の基準にしてはダメ!

教本に載っている構え方は、「スライスを防止する」とか「飛距離を伸ばす」といった、ある種の目的をもって紹介していることが多く、またアスリート並みの体をもっていないとできないようなスイングを求めていることが多いようです。

代表的な例では、「テークバックで十分に左肩を回して、トップの位置までグリップを引き上げてください」と、紹介されていることが多いと思いますが、この十分に肩を回す基準に90度を挙げています。

ただ左肩の角度を90度まで回すことは、一般ゴルファーには至難の業です。

肩を回す意義は背骨を中心とした捻転にありますから、「体を捻る=肩を90度回す」ことを求めています。

しかし体を捻るのであれば、左肩が90度回転すると右肩も90度回転しなければなりません。

そこでアイアンを両肩で背負って両手で握り、体を捻ってみると分かると思います。

両手でグリップを握って、この姿勢をキープするには、相当な柔軟性がないとできないことが分かるはずです。

アイアンの構え方はスタンスの角度で決まる!

無理な姿勢をとるとスイングスピードは落ちるので、捻転した意味はなくなってしまいます。

まずは身の丈にあったスイングフォームを作り、それを続けていくことで徐々に可動範囲が広くなって理想のスイングに近づけられるようになります。

最初から100点満点を狙うのではなく、30点からはじめて最終目標を100点にするのが、自分に合った構え方やスイングの仕方になります。

そしてこの30点が基本の構え方であり、基本のスイングになるのです。

ではその基本となる30点の構え方を確認していきましょう。

まずアドレスに入る前に、ボールの後ろからターゲットとボールを線で結びます。

この線に対して平行になるように、ボールの前で足を揃えて立ちます。

ボールの後ろにアイアンのヘッドを置き右手でグリップを支えてから、左足、右足の順に開いてスタンスを肩幅にします。

このとき両足は飛球線に対して平行であることが重要であり、それがフェースの角度をスクエアにするために重要なことになります。

フェースの角度を保つことがアイアンの構え方で重要

アイアンの基本の構え方は、スクエアなスタンスをとることが重要です。

飛球線に対して平行にスタンスをとることで、ヘッドを置いたときのフェースの角度は飛球線に対して90度になるからです。

ただスタンスがスクエアでも、体がオープンになっていることがあります。

オープンになるときは右肩が前に出ているはずなので、オープンな構え方でなくても左手で右胸を押してから前傾姿勢をとってください。

多くのゴルファーは、この右肩を押してアドレスの姿勢に入ることをルーティンとしていて、これでスクエアな姿勢で構えることができます。

その後、右手で支えていたグリップを左手で握り、次に右手を横から添えるようにかぶせていきます。

このとき肩から下がる両腕は垂直でなければなりません。

ここで大事なことは、前傾姿勢をとって両腕を下ろしてグリップを握る箇所と、アイアンをソールしてヘッドから斜めに伸びてきたグリップの位置が一致していることです。

構え方を左右するシャフトの角度とグリップの高さ

アイアンヘッドをソールしたときに、シャフトが斜めに立ち上がる角度をライ角と呼んでいます。

このライ角は、打ち出すボールの方向性が安定するかを確認できる重要な角度と言えます。

正しい構え方ができていても、ライ角の合わないアイアンを使用すると、フックやスライスになる可能性が高くなります。

構えたときの手の位置よりもグリップが低ければ、そのグリップを持ち上げて構えることになります。

そうするとヘッドの根元側が浮いて、先端だけが接地していることになるでしょう。

この状態でスイングをすると、先端だけに芝の抵抗がかかるので、抵抗のかからない根元側が先行してフェースは開き、打ち出すボールはスライスします。

グリップが高い場合はこの逆で、グリップを下げて構えます。

すると根元側に抵抗がかかることで、先端が左側に倒れてフェースが閉じてフックします。

合っていない場合は、専門の工房でライ角調整をしてもらうか、シャフトの長さを変えてグリップの高さを合わせて、自分の構え方にグリップの高さを合わせなければミスは減りません。

アイアンの構え方で重要視する左手の角度

アイアンの構え方でゴルファーがもっとも気にしているのは左手の角度です。

左手の甲が飛球線に対して垂直であればスクエアグリップで、それよりも上を向いているとフックグリップ、また左手甲が下を向くとウィークグリップとしています。

このグリップを握る角度は、自分の球筋に合わせることで調整すれば良く、スライスが気になるようならフックグリップにし、引っ掛かりが気になるようならウィークグリップ気味にすれば良いだけです。

握り方で重要なのは、両手でグリップを挟むことです。

スクエアグリップであれば両サイドから挟むことに抵抗はありませんが、フックグリップで右手を下から合わせるときは意識しないと正しい形になりません。

両手を合わせてフックグリップの構え方をすると、インパクトではスクエアグリップに戻っているのでフックフェースでボールをとらえることができるようになります。

それが左手甲を上に向けて、右手甲も上に向くようにかぶせて握ってしまうと、フェースの角度は変わらずにスライスしてしまいます。

まずは30点の基本の構え方をマスターして、慣れてきたら今度はスイング軌道やコックの使い方など、徐々に習得していくようにすると確実に上達していくはずです。

上達に必要な角度を知ってアイアンの構え方をチェックする

最初から100点満点のアイアンショットをしようとしても、体がそれについていくことはできません。

まずは30点程度の低い設定で練習を重ねて、自分の基本となる構え方を確立しましょう。

注意すべき様々な角度をチェックしていくことが上達の近道になるはずです。