ドライバーの距離と方向の安定にはスタンスの幅と位置が重要

理想的なドライバーショットをするためには、アドレスに入る前のスタンスの取り方が重要です。

正しいスタンスの取り方ができると、ボールの位置が定まりスイングが安定しますし、スタンスの幅を考えることで飛距離アップにも繋がります。

今回は正しいスタンスの取り方について紹介します。

正しいドライバーショットにはスタンスの位置が重要?

ドライバーで正しいインパクトをするには、スタンスの位置が重要になってきます。

最初にティーアップしたボールの後方に立ち、ボールを落とす場所を定めて2つのポイントを結びます。

このターゲットからボールを結ぶ線上を飛球線と言います。

一般的にはこの飛球線に対してフェース面が垂直になるようにセットすることを、スクエアフェースと言います。

ゴルフではこのスクエアという用語を良く使いますが、スクエアは四角形の意味をもっていることから、上辺と底辺がなす平行な状態と、側面がなす垂直な状態をそれぞれ表すことがあります。

フェースを合わせるときは垂直のスクエアフェースですし、スタンスを飛球線に対して平行のスクエアスタンスになります。

正しいアドレスの仕方は、ヘッドをスクエアに合わせて、スタンスをスクエアに取ることです。

とりあえずこのようなスクエアができれば、ボールは真っ直ぐに打ち出すことができる基本の形と考えられています。

ドライバーのスタンス取り方とボールの位置との関係

実際にドライバーのアドレスをみてみましょう。

スクエアスタンスを取るためには、まずは飛球線を確認し、ティーアップしたボールの前に両足を揃えて立ちます。

その後左足をゴルフシューズ1足分だけ左側に移動し、右足を肩幅よりも少し広めに開きます。

この両足を横に開く動作を入れることで、簡単にスクエアなスタンスが取れるようになります。

このスタンスの取り方をすれば、左足内側のかかとの延長線上がボールの位置になっているはずです。

ドライバーはアッパーブローのスイングをするため、スイングの最下点よりも左側にティーアップしてセットします。

ヘッドの軌道はスイングの最下点を目指してダウンブローにスイングし、そこからアッパーブローに振り抜くことで正しい打ち出し角でインパクトができます。

ドライバーのロフト角は打ち出し角に必要な14度もないため、フェースを上に向けて打ち上げないと飛距離が伸びることはありません。

スタンスで両足の位置が広がるとドライバーの飛距離は増す

ドライバーのスタンスの幅は、「肩幅よりも少しだけ大きく」が一般的です。

方向性を出すために重要なのはスクエアなスタンスですが、飛距離にとって重要なのはスタンスの幅です。

ドライバーのスタンスを肩幅よりも少しだけ大きくするのは、ドライバーが飛距離を求める道具だからです。

一般的には「下半身を安定」させることで、強いスイングをしても体がブレることなく振り切ることができると考えられています。

ところがドライバーのスイングで、スタンスの幅を広くする理由は、あえて下半身である腰を動かすためのものなのです。

本来のゴルフのスイングは、背骨を軸にして回転をします。

ドライバーの場合には、この回転軸のスイングとともに右側から左側に向けて腰をスライドさせなければなりません。

正確には右足の内側から左足の内側まで、回転軸を垂直にしたままで体重移動をしたいからです。

回転をしながら軸が移動することで、スイングにプラスアルファーのパワーを与えることができます。

ここで重要なのは、「内側」の範囲内で移動すること。

スタンスで両足の位置を広く取るほど、体重が乗ったインパクトができるようになります。

通常の肩幅の位置よりも広いドライバーのスタンスとは?

ドライバーのスタンスを肩幅の位置よりも少しだけ広くするのは、体重移動を加えたスイングにするためです。

大きく捻転するとき肩を回転させると同時に腰も回転させています。

右腰を後ろに引くと右足に体重がかかるようになりますが、これは右足の股関節が動いて骨盤を回転させているからです。

このとき股関節の内側に背骨があるので、回転軸は右内腿にあるわけです。

トップの位置でグリップは股関節よりも外側にありますが、回転軸がスタンスの内側にあれば正しいスイングができます。

もしも上半身が股関節よりも外に出てしまうと、回転軸は右に傾いてしまうため歪んだスイングになってしまいます。

問題はスタンスの位置です。

抽象的な「少しだけ広い」という表現では、個々によって判断が分かれるところだと思います。

もっともスタンスの位置は、足の長さや体の柔軟性、さらにはゴルフの技量によっても変わってきますので、絶対的な位置(幅)ではありません。

その上で、少しだけ広いスタンスについて確認しましょう。

スタンスの肩幅の位置はどこが基準?

ゴルフのスタンスが肩幅としているのには、特に理由はありません。

また肩幅の位置がどこであるかも、特段の決まりはないようです。

洋服の採寸での肩幅は、右肩の骨の端から左肩の骨の端までを結んだ線のことであり、両肩の外側を基点にして測るようです。

両肩の外側を垂直に下ろした位置が肩幅なわけですが、今度は足のどの位置で合わせるかが問題です。

足の外側、足の内側もしくは足裏の中心にしただけで、同じ肩幅でも広さは変わってきます。

仮に足幅が10センチだとすると、スタンスの最大幅は20センチも違ってしまいます。

一般男性の肩幅は40センチから45センチ程度ですから、ノーマルスタンス40センチが60センチのワイドスタンスになれば、かなりの広さを感じるはずです。

このスタンスの内側でドライバーを振るわけですが、グリップが右腿に差し掛かったときにコックをリリースして、グリップエンドをおへそに向けるとヘッドは飛球線上に下りてきます。

ここまで「タメ」ておいて体重移動をすると、スイングは円の回転をしながらヘッドは直進することになります。

ワイドスタンスでドライバーのインパクトゾーンの位置も拡大

実際のスイングでは、スタンスの内側でドライバーのヘッドが直進するわけではありません。

軸を中心にしたスイングをしていますが、インパクトの直前で体重移動をするため、円の軌道ごとスイングが左に移動するだけです。

この右足内側から左足内側までをインパクトゾーンとして、ヘッドスピードを加速させることができれば、ドライバーの飛距離は確実にアップします。

インパクトゾーンが長いほど体重移動は大きくなり、飛距離アップが期待できます。

両肩の幅と両足の内側の位置を一致させると、いつもよりも少しだけ広い肩幅のスタンスになるはずです。

あとはインパクトゾーンにグリップが到達するまで体重移動を待ち、タメを作ることができるのかが鍵です。

ちなみにドライバーは、トップからインパクトまでの到達時間が0.3秒と言われていますから、およそ0.2秒タメを作ることができれば、ワイドスタンスを活かしたドライバーショットができるようになるはずです。

ドライバーのスタンスの位置を広げる意味を理解する

ドライバーのスタンスは肩幅よりも少しだけ大きな、ワイドスタンスが一般的です。

しかしながら基準となる肩幅のスタンスの位置がハッキリしていないので、ワイドの感覚はゴルファーそれぞれ違うようです。

スタンスを広げることに、インパクトゾーンを長くして飛距離アップを狙えるという意味があるのを理解することが重要です。