ドライバーショットのボールの弾道が高いことの考察

安定したドライバーショットは、ゴルフのスコアアップのためには必要な要素のひとつです。

一方でドライバーで遠くにボールが飛ばせれば、バーディーを狙えるチャンスも増えるため飛距離も稼ぎたいところです。

ドライバーを遠くに飛ばすためには、空に吸い込まれていくような高い理想的な放物線を描いていくことが必要です。

今回は、安定したドライバーショットを実現しつつ、ボールを遠くに飛ばす方法について考察していきます。

ゴルフにおける安定したドライバーショットの重要性

ゴルフラウンドでは、ドライバーショットがきちんとフェアウェイにキープできるかは、重要な事項の一つです。

ラフに入ってしまったりすると、セカンドショットが思うようにできなかったり、OBになってしまうとペナルティが加算され、ボギーでホールアウトすることも難しくなってくるでしょう。

プロゴルファーも、ティーショットのフェアウェーキープ率は、プレーをする上での参考指標にしています。

トッププロともなると、フェアウェーキープ率は60%後半から70%前半程度になっており、アマチュアともなるとさらに下がることにはなるので、いかにドライバーをコントロールするのが難しいことかは理解できるはずです。

このことはクラブの特性にもよるものでしょう。

ドライバーは、全クラブの中で一番シャフトが長いクラブです。

シャフトが長い分、スイングでフェースをボールに思ったように当てる確率が低くなってしまいます。

そのようなクラブですから、ドライバーの弾道が高い、低いは関係なく、ドライバーショットをフェアウェイにキープするためには、安定したスイング軌道を確保することが必要です。

ドライバーショットの基本的な打ち方

ボールの弾道の高い、低いには関係なく、安定したドライバーショットを行うためには、まずは、安定したスイング軌道を確保する必要が出てきます。

ドライバーのスイングは、飛距離を出すためにどうしてもスイングスピードが速くなっていくため、軌道の少しのブレがボールを思った方向に飛ばせない原因となります。

したがってまずスイング軌道を安定させていく必要があるのです。

ドライバーのスイング軌道は、理想はインサイドイン、飛距離を稼ぐなら緩やかなインサイドアウトが良いと言われています。

ドライバーのスイングは、どうしても力が入ってしまいアウトサイドからの軌道になりがちですが、そうなるとボールにスライス回転がかかってしまったり、ボールを引っ掛ける確率も増えてしまいます。

特に初心者ゴルファーにとっては、インサイドアウトの軌道は真逆のため違和感があるかもしれませんが、この軌道を覚えていく必要があるため、自宅などでインサイドアウトの軌道をイメージした素振りを繰り返し行うと良いでしょう。

自宅にクラブを振り回すような場所がないような人でも、靴べらなど棒状のもので素振りの練習はできるはずです。

弾道の高さへの影響

前述のように、安定した飛距離を稼ぎたいドライバーショットではインサイドアウトの軌道が重要ですが、その軌道を覚えたことでフェアウェイキープ率が向上する一方で、弾道が高く上がりすぎてしまう人も見受けられます。

これはいろいろな要因はあるでしょうが、どうしてもインサイドアウトの軌道を意識すると、インパクトの瞬間以降に、腕の動きを右上に向けていこうと意識してしまい、ボールをすくい上げてしまうような角度でヘッドが入ってしまうことが大きな要因になると考えられます。

また、フェアウェイをキープしようとすると、ボールを置きに行くような意識が働いてしまい、それによっても弾道が高くなってしまうこともあるようです。

高い弾道になってしまうと、ボールがフェアウェイに落ちたとしても、それ以降のランが少なくなってしまい飛距離が得られません。

ちなみにドライバーの理想的な弾道の高さとしては、20mぐらいの高さ、ビルでいうと6~7階程度だと言われています。

フェアウェイがキープできるので一概に悪いこととは言えませんが、次項のようなデメリットが考えられます。

ドライバーショットの弾道が高いことのデメリット

ドライバーショットの弾道が高いことのデメリットは、まず飛距離が稼げないことにあります。

前述のように、ドライバーショットの弾道が高いと着地したボールが例えフェアウェイに落ちてもあまり転がらない状況になり、結果としてランで稼げず飛距離が出なくなってしまいます。

もちろん、場合によってはドライバーのキャリーの距離の先にハザードがあり、狙いどころでちょうどボールを止めておくことが必要な場面もあるかも知れませんが、そのような場面はそうあるものではないでしょう。

次に高く上がりすぎると風の影響を受けやすくなってしまうという点も挙げられます。

ドライバーショットは、全クラブの中でもボールの滞空時間が長いです。

風の強いときに高い弾道だと風の影響を大きく受ける時間が長くなってしまい、風がない状況に比べて目標への到達確率が低くなってしまいます。

こちらも、風を読むことが得意であれば良いでしょうが、プロでもそのような人は少ないでしょう。

弾道が高いドライバーショットになる原因

弾道が高い原因としては、前述のようにすくい上げるようなインサイドアウトの意識やボールを置きに行く意識が強いということが考えられますが、もっと具体的にいうと次のものが考えられます。

・インパクトでフェースが開きすぎている

ドライバーだけではなく他のクラブも同様ですが、インパクトの瞬間にフェースが開きすぎていると、ボールは上向きに上がってしまうことになります。

・アッパーブローによりすくい打ちになってしまっている

ボールをうまく打とうとして、アッパー気味にヘッドが入ってしまうと、結果的にボールをすくってしまうような動きになり、弾道が高すぎるものになってしまいます。

・ダウンブローを意識しすぎて上から打ち込みすぎている

先ほどと逆で、すくい上げまいとダウンブローの動きを意識しすぎると、どうしてもヘッド軌道が上から入り、結果としてバックスピンが過多となってボールが上がりすぎてしまいます。

ドライバーショットで、適切な弾道を確保するためには、これらの原因への対応が必要です。

ドライバーショットの弾道の高い、低いを調節できる打ち方

高い弾道にならないためには、前述したような原因を防ぐよう気をつける必要が出てきます。

まず、それぞれの原因に応じた対処方法は次の通りです。

・インパクトでフェースが開きすぎている

フェースが開いてしまう原因としては、ドライバーのようにシャフトが長いクラブによる振り遅れです。

これを防止するためには、グリップエンドをおへそに向けてインパクトするイメージを持ちましょう。

・アッパーブロー意識の強いすくい打ちになってしまっている

ドライバーを打つ際には、ティーアップしているため、どうしてもボールを上げようとする意識が働きやすくなります。

すくい打ちを防止するためには、ティーを気持ち低くしたり、ボールの位置を普段よりスタンスの真ん中に寄せるといった対処を行うと良いでしょう。

・ダウンブローを意識しすぎて上から打ち込みすぎている

これを防止するためには、先ほどとは逆で、ボールを少し左側に置き、適度なアッパーブローになるようにすると良いでしょう。

また、上記を改善できるようになればドライバーショットの弾道の高い、低いを打ち分けられるようになるでしょう。

自分のドライバーの軌道が高いか低いかを確かめ、適切な弾道でショットができるようになる

ゴルフラウンドで、安定したドライバーショットは良いスコアを出すために必要な要素です。

ただ、安定性を求めすぎると置きにいくようになって放物線は理想を描きません。

安定したドライバーで、かつ飛距離が出せるように適切な弾道になる打ち方を覚えると、ゴルフを益々やりたくなるはずです。