ドライバーのロフト角で見栄を張らなければスライスが減る!

ドライバーは海外選手のような飛距離に憧れるアマチュアゴルファーは多いのではないでしょうか。

そうしたプロの真似をして、ロフト角が立ったドライバーを使っている人もいることでしょう。

しかし、そういう人に限ってスライスで右に曲がってしまって悩んでいませんか?

今回はそんなゴルファーのために、選ぶべきドライバーのロフト角について話をします。

スライスするゴルファーのロフト角についての心理

まず、スライスが止まらない人が考えている心理について話します。

ドライバーでスライスが止まらない人は飛距離を出したいと強く思っていることが多いです。

そんな人は、ロフト角に対して次のような固定概念を持っているかもしれません。

「ロフトが立てば飛距離が出る」

「ロフトが寝れば、飛距離が出ない」

その考えは、決して間違えではありません。

ただし、そこに必要な最低限の目標は理解できていますか?

「コントロールできるボールが打てること」

つまり、自分のスイングでそのロフト角が扱えなければいけません。

どんなにロフトが立っても、曲がったボールしか出なければ、飛距離はおろかスコアも伸びません。

確かに、ドライバーは飛距離を求めるクラブですが、飛距離を延々と競うわけではありません。

コントロールが前提であることを理解してください。

まずは、考え方を少し変えましょう。

ドライバーのロフト角に対する考え方

では、なぜそのような心理になってしまうのでしょうか。

アイアンやウェッジは、コントロールショットであると教えられます。

そしてドライバーは唯一飛距離を重視すると教えられたのではないでしょうか。

これは、日本と海外でドライバーに関する飛距離をどのように出すかという考え方や、心理的な違いが影響しているようです.

日本は、あらゆる分野でかなり凝り性と言われています。

そのため、難しいことを成し遂げることにモチベーションを感じる傾向が強いです。

ドライバーでも考え方が一緒です。

飛距離を出すために、立ったロフト角のドライバーを選択し、それを扱えるように、曲がらないようにと一生懸命に練習します。

つまり、「ロフト角=飛距離を上げるために変える」という考え方です。

しかし、海外の場合は合理的な方法をとる傾向があります。

どうやったら簡単にできるかを考えているのです。

飛距離を求めていても、スライスしてしまうのであれば曲がらないクラブに頼る、ロフト角を寝かしシンプルに解決できる方法を選択しています。

つまり、「ロフト角=ミスを減らすために変える」という考え方です。

ロフト角が立つと飛距離に繋がりますが、その分ほかの影響も受けます。

それらを加味すると、如何にやさしく、シンプルに達成できるかを考えているのが海外流です。

ロフト角がスピン量に与える影響

ロフト角とスピン量がどのような関係にあるのか説明します。

結論は、「ロフト角でスピン量が変わる」です。

アイアン、ウェッジのロフト角をイメージしてください。

アイアンとウェッジではどちらがスピン量が多くなるでしょうか。

正解は、ウェッジです。

その理由は、ロフト角が寝ているから、スピンがかかりやすいのです。

ドライバーとウェッジでも、そのスピン量の答えは一緒です。

ただし、ドライバーとウェッジの大きな違いはボールの曲がり幅です。

ドライバーのほうがスライスが出たり、フックが出たりと曲がり幅が大きくなります。

そのようにボールが曲がる理由は横回転のスピンです。

ドライバーが横回転のスピン量が多いということです。

もちろん、スイング軌道が縦か横かでも多少違います。

しかし、ロフト角が立てば、横回転のスピン量は多くなってしまうのです。

これは、縦と横のスピン量のバランスによるものです。

ロフト角とスライスの関係

ドライバーにおいてスライスが起こる原因はいくつかあります。

詳細は後程記載しますが、結論からすると時計回りの強い横のスピンがかかるからです。

既に説明した通り、ロフト角が変われば縦と横のスピン量のバランスが変わります。

言い換えると、縦と横のスピン量は相殺し合う関係にあるため、ロフト角が変わればバックスピン量とスライス回転の量も相殺し合うことになります。

つまりロフト角を寝かせると、バックスピン量が増えるため、スライス回転の量が減ることでスライスが軽減されます。

日本で目安とされている基準は次の通りです。

50m/s以上の場合:ロフト角 8.5度(±0.5)

46~49m/sの場合:ロフト角 9.0度(±0.5)

43~45m/sの場合:ロフト角 9.5度(±0.5)

※以下省略

では、実際に海外の選手が使っているロフト角はどうなっているのでしょうか。

飛ばし屋で有名なブルックス・ケプカは、ヘッドスピードが平均で55m/sほどです。

使っているドライバーのロフト角は9.5度です。

同じく有名なダスティン・ジョンソンは、ヘッドスピードの平均が54m/sとなります。

使っているドライバーのロフト角は、なんと10.5度です。

二人ともヘッドスピードに比べると、かなりロフト角が寝ていますね。

ドライバーでスライスする原因

ロフト角がスライスと関係が深いことについて分かりましたか。

その他、ドライバーでスライスする原因をいくつか話します。

まず、ドライバーの特性に原因があります。

アイアンと比較するとシャフトが長いことです。

例えば5番アイアンだど38インチ前後のシャフトに対し、ドライバーは45.5インチ前後が主流です。

シャフトが長くなると、クラブヘッドが通る軌道は当然長くなります。

そのためヘッドスピードが足りない場合は振り遅れることになるのです。

また、最近の主流は大型クラブヘッドです。

460ccの大型なクラブヘッドは重心距離が長くなるため、ヘッドが返りづらくなります。

つまり、長いシャフト、長い重心距離という振り遅れる要素が多いということになります。

ドライバーの特性を含めて最低限行うべきなのは、ヘッドスピードを適正にするということです。

特にアマチュアの場合は、ヘッドスピードが足りていないケースが多く見られます。

ハンドファーストでのインパクトを意識するあまり、手が先行してクラブヘッドが走っていないことに気がついていません。

まずは、ヘッドをしっかりと走らせることに集中しましょう。

ドライバーでスライスを減らすには

ドライバーでスライスを減らすための解決策をいくつか紹介します。

・ドライバーを変える

一つ目は、ドライバーを変えることによりスライスが軽減されることがあります。

話した通り、ロフト角が寝たものに変えることはスピン量の観点から有効です。

ただし、ヘッドスピードが適正でしっかりインパクトできている人に限ります。

その他、シャフトを適正のものに変える、極端なスライスが出る人はフックフェースに変えると効果があるでしょう。

・グリップを変える

二つ目は、グリップを変える方法です。

グリップはパターを除き、同じように握ることが一般的です。

ただし、ここに落とし穴があります。

ウェッジのように短いクラブとドライバーではヘッドの返りやすさが違うからです。

そこで、ドライバーやフェアウェイウッドでは敢えてフックグリップで握りフェースを返りやすくしてあげることが有効です。

フックフェースに頼ることも選択肢としては間違ってはいませんが、グリップを少し変えるだけで修正が効くのであれば、そちらのほうが有効です。

あくまでもゴルフは、クラブの特性をどのように活かすかが重要です。

見栄を張るよりも結果にこだわる

スライスの原因について話しましたがいかがですか。

日本の場合、プロゴルファーが使っているものを使えると上手な人と思われがちです。

ゴルフは、あくまでもスコアを競うスポーツで上手さを競うものではありません。

見栄を張らずに自分にあったロフト角を選びましょう。