ドライバーが安定しなくて困っているゴルファーは購入時のまま使っているのかもしれません。
そんなときは今使っているドライバーを悩みに合わせてカスタマイズできたら、改善効果が得られるかもしれません。
今回は、重りを使ったカスタマイズ方法についてお話します。
ドライバーの曲がり球を改善したいと思ってもなかなかできない
最も打球が曲がりやすいのがドライバーです。
スライス、フック、チーピンとドライバーは曲がり球の宝庫です。
これを改善しないといけないのは分かっていてもなかなか糸口がありません。
考えられることとして、まず「スイングの改善」です。
これは、いつもやっていることでしょう。
しかし分かっていても、なかなか効果が表れないで苦しんでいるゴルファーが多いです。
二つ目が、「ドライバーを買い替える」です。
自分の癖を軽減させてくれるドライバーへ乗り換えてしまえば改善されるかもしれません。
しかし、ドライバーの買い替えはかなり高額なため、なかなか手が出ないのが多くのゴルファーの現実です。
では、ドライバーを使わないという選択肢もあります。
しかし、ドライバーなしではロングホールでバーディーを取るのは夢のまた夢になってしまいます。
もし、今使っているドライバーが癖を軽減できるようになってくれたらうれしくありませんか。
実際、数グラムの違いでドライバーの性能は変わるものです。
今回は、重りを使ったカスタマイズについて話します。
貼るだけで効果あり!?重りを使ったカスタマイズ
クラブヘッドの構造がしっかり理解できていれば、重りを使ったカスタマイズは可能です。
具体的に何をするかというと、数グラム(1g~2g)の重りをクラブヘッドに貼るだけです。
実際、ドライバーのカスタマイズ用重りがゴルフショップで売られています。
つまり、自分でカスタマイズしても大丈夫ということです。
専用の重りをシールで貼るだけですから、やり直しも効きますし、チャレンジしてみる価値はあります。
その際に最低限理解が必要な項目を説明します。
・重心
文字通り、クラブヘッドの重心の位置、高さです。
重心が低いほうがスピンがかかりにくくなり、吹け上がりを防止できます。
・重心深度
重心深度とは、フェース面からの重心位置の深さを表しています。
重心深度が深くなればなるほど、インパクト時にフェースが上を向きやすくなります。
つまり、ボールを上げやすくなるということです。
・重心距離
重心距離とは、シャフト軸線と重心の垂線距離を表しています。
重心距離が近い場合、クラブヘッドが返りやすくなります。
逆に遠くなると、クラブヘッドが返りにくくなります。
これらの知識が最低限あれば、どのような効果を求めてどこに重りを貼れば良いか分かってきます。
ドライバーの打ち出し角度を調整する効果もある
重りを使った調整は打ち出し角度を変えることもできます。
まず、ドライバーでボールが高く上がりすぎてしまう、吹き上がる場合について考えます。
原因は、極端なアッパースイングだったり、スピン量が多すぎることが原因です。
ウエイトを貼る前に、スイングを少し見直す、もしくはボールの位置を少し右側に寄せましょう。
それでも改善できない場合は重心を少し下げ、かつ重心深度を浅くすると効果的です。
ソールの中心からフェース面側に対して重りを貼りましょう。
ただし、重りは1g程度にしましょう。
最近のドライバーはある程度打ち出しやすくなっているため、重くしすぎると振り抜きにくくなるからです。
次に、なかなかボールが上がらないという人です。
原因は、フェースが下を向き、ロフト角が立っている状態です。
重心深度を深くすれば、フェースが上を向きやすくなります。
ただし、注意しなければいけないのが、上を向きすぎてスピン量が増えることです。
つまり、重心深度と重心高を考慮して重りを貼る必要が出てきます。
一般的には、クラブヘッドのソール後方に重りを貼ると効果が得られます。
期待する打ち出し角度にもよりますが、ソールの中心からバックフェースの間で微調整をしてください。
スライスの原因から重りを貼る位置を決める
ドライバーでスライスする原因はいくつかあります。
原因の多くは、振り遅れてフェースが返ってこない、もしくは強いカット軌道なスイングになっている場合です。
振り遅れている場合の対処は比較的簡単です。
フェースを返りやすくしてあげれば、ある程度解消されます。
つまり、ヘッドの返りやすい重心調整が対策としての効果が期待できます。
クラブヘッドの返りは、重心距離によって変わってきます。
重心位置からシャフト側に近づけて重りを貼れば、重心距離を短くできます。
問題は、強いカット軌道の場合です。
単なる振り遅れと違い、スイング軌道そのものに問題があるからです。
そのため、アウトサイドインの軌道を修正することなくクラブヘッドを返しやすくすると、極端に左へ飛んでしまう可能性があります。
まずはインサイドからインパクトできるようにスイングを見直してください。
多くの原因は、肩の位置がターゲットに対して開いていることです。
それを確認の上、それでもスライスが直らないようであれば、重りを貼って微調整を試しましょう。
極端なフックやつかまりすぎをを抑える効果も出せる
ドライバーがしっかり振り切れる人でも悩みはあると思います。
自分のスイングスピードが速く、クラブヘッドが返りすぎてしまうケースです。
極端なフック軌道になってボールがつかまりすぎてしまう症状です。
シャフトを自分のスイングに合わせて変えることが一番良いのですが、リシャフトも結構なお金が掛かります。
そんなときは、まず重りを貼ってカスタマイズすることを考えてみましょう。
もしこれだけで効果が得られたら、かなりお得になります。
フック防止やつかまりすぎ防止には、重心距離を考える必要があります。
スライスの場合は、重心距離を近くするためにヒール側に重りを貼りました。
今回はその逆で、トゥ側へ重りを貼りましょう。
トゥからクラブヘッドに沿ってソール後方へずらして微調整をしてください。
ただし、あまり重りをつけすぎると、シャフトが耐えられず、トゥダウンするたわみが増え悪影響を与えることも考えられます。
そのあたりも注意してください。
調整用の重りが付いたドライバー
ここまでは、自分でドライバーに重りを貼ったカスタマイズ方法を話しました。
現在、そのようなことがあらかじめできるように重り調整がついたドライバーも発売されています。
もし、ドライバーを買い替えを検討しているゴルファーは、そのようなドライバーから選択してみても良いかもしれません。
種類は大きく分けていくつかあります。
まずシンプルなのが、決められた位置に元々標準で重りがセットされているものです。
その重りを軽いものや重いものに変えて効果を得るようになっています。
この手のタイプは、いろいろなメーカーから出ているので、選びやすいと思います。
次に、移動式の重りがついているものです。
テーラーメイドのM5ドライバーやキャロウェイのエピックなど移動式の重りがついています。
移動式の重りがついているものは、主に重心深度を調整するものと重心距離を調整するものとがあります。
M5ドライバーは、どちらもついている優れものです。
重りをレールに沿って移動させるだけですから楽に調整ができます。
是非、候補にしてみてください。
カスタマイズとスイング見直しは並行して行おう
ドライバーのカスタマイズについて、話をしましたがいかがでしたか。
初心者でも、基本的な知識を持っていれば、気軽に楽しめる方法です。
実際、プロゴルファーも必要に応じてやっていたりします。
ただし、あくまでも一定のスイングが出来上がっていて、効果が表れることです。
スイングの見直しも継続して行うようにしましょう。