ドライバーには専用の打ち方があります。
地面よりも高いティーアップしたボールを打つ、まさにドライバーならではのショットと言えます。
そんな基本の打ち方を再確認すると、スライスやフックの悩みを解消することができるかもしれません。
今回はドライバーの基本中の基本の打ち方をまとめます。
ドライバーの基本的な打ち方を間違えていない?
ドライバーの打ち方を間違えている人が多いようです。
スライスが悩みの種で、グリップの握り方をフックグリップに変えてみたり、もしくは構え方をハンドファーストに変えたり、さらにはアウトサイドインのスイングも修正したのに、それでも一向にスライスが直らないようであれば基本のスイングに問題があるのかもしれません。
ドライバーの打ち方は、下から上に向けてボールを打つ、アッパーブローと呼ばれるスイングが基本です。
下から打ち上げやすいようにと、ティーアップしているのはそのためです。
したがって、ボールを横から払い打つレベルブローの打ち方はおすすめできません。
ましてアイアンショットで使われている上から鋭角的に振り下ろすダウンブローの打ち方をすると、打ち出すボールに余計なスピンがかかってしまいます。
やはり正しいスイングの軌道を覚えることが、正しい打ち方の第1歩になるはずです。
ドライバーの基本の打ち方のアッパーブローはイメージが大事
ドライバーの基本の打ち方であるアッパーブローは、練習でスイングを磨く前にイメージを持つことが重要です。
そのためにはスイングを真上からイメージしてみましょう。
時計盤の中心に立っているとします。
時計の針をドライバーだとして、ボールは5時の場所にあるとします。
トップの位置を0時として、ここから円のスイングをしますから、時計の針は逆周りをすることになります。
ボールの場所が6時ではなく5時にあるのは、ドライバーのティーアップの位置がスタンスの中心よりも左側にあるからです。
ここで大事なことは、6時よりも5時のほうが手前側にあることです。
軸から見ると6時も5時も等距離ですが、実際のスイングではボールが近づくことになります。
そのためアドレスでドライバーをセットするときは、ヘッドの先(トゥ)側の前にボールが来るように構えます。
モデルにもよりますが、ヘッドの中心部が分かるように頂点(クラウン)に印がついているかもしれません。
その印のついているセンターでボールをセットしたいところですが、実はトゥ側が正解です。
基本的にドライバーの打ち方は最後まで加速していく!
真上からスイングをイメージしたときに気がつくと思いますが、ボールのある位置は5時ですが、通常スイングスピードのマックスは6時に照準を合わせてくるものです。
しかしながらその6時に合わせてスイングしてしまうと、そこから減速しインパクトが弱くなり飛距離ダウンになってしまいます。
またトップからインパクトまでのダウンスイングで完結してしまうとフェースが開いてスライスする可能性が高くなります。
そうではなくしっかりとしたフォロースルーをイメージすることで、6時以降の動作もスイングの一環になっていくはずです。
そこでこの時計の文字盤を縦に起こして正面から見たイメージにし直しましょう。
するとトップが0時、スイングの最下点は6時、ボールの位置は5時となるでしょう。
ドライバーの打ち方の基本であるアッパーブローは、6時から5時の間のヘッドの動きが重要です。
一旦は下に向けたスイングをそのまま通過させて上を向いたところでボールを打つ必要があります。
しかも、できるだけヘッドは加速してボールをとらえるのが理想です。
ドライバーの基本の打ち方のイメージを2つの文字盤で再確認
前項まで、ドライバーの基本の打ち方をイメージするために、時計の文字盤と針に見立ててスイング軌道を確認しました。
真上から見た横に寝かした時計と、後ろから見た立った時計を線でつなぎ合わせると、頭の後方からつま先の前に向けてスイングする、斜めの時計が1つイメージできると思います。
その時計のイメージが固まったら、実際のスイングと比較してチェックポイントを確認します。
スイングアークには個人差があるので、ここでは理想的なスイングでチェックしていくことにします。
時計の針が0時を指したポイントは、アドレスのときの後頭部から間隔を空けたところです。
テークバックは背骨を回転軸として、左肩と右肩が一対になるように体を捻るため、左肩があごの下まで回転すれば右肩はその対角線上にあります。
これは現在の主流となるスイングフォームですが、従来型だと右耳の辺りですから11時から10時の辺りにあります。
そのトップの位置からスイングの最下点である6時の位置に向かいます。
ドライバーの基本の打ち方で重要なスイングの最下点
ドライバーの打ち方でもっとも重要なのは、スイングの最下点からボールまでの軌道です。
基本とするアッパーブローのイメージは、そのイメージと実際のスイングを一致させることが大切です。
最下点から浮かび上がるヘッドは、どの角度でボールに合わせていくのかを、アドレスの時点ではっきりイメージしておくと、自分にとっての正しいスイングを作ることができます。
個々のプレーヤーによって柔軟性や筋力が違うため、「捻転するスイング」の可動範囲は違ってきます。
右肩が後頭部まで引くことができなくても、スイングに支障はありません。
支障があるとしたら、無理な姿勢で右肩の位置を合わせようとすることです。
フォームはスイングを作ってはくれますが、大事なことはインパクトのときのフェース面の向きとヘッドスピードの速さです。
スイングの形を気にするよりも、ヘッドの軌道を気にすることが正しいドライバーショットへと繋がるはずです。
常に進化しているドライバーの基本の打ち方
ドライバーの打ち方の基本を確認したら、それを細部までイメージして、それから実践してイメージとの齟齬を確認しましょう。
イメージが間違っているのか、スイングがイメージに追いついていないのか、結果は飛距離と球筋で判断することになります。
必ずしも教科書通りの打ち方をする必要ありません。
世界で活躍するトッププロは、個性のあるスイングフォームをしています。
また綺麗なフォームをしていても、翌シーズンにはスイングフォームを変えていることも良くあることです。
短期間でゴルフ界の進化を確認することはできませんが、3年から5年のスパンを設けると、明らかに違うスイングになってきています。
つまり目に見えないだけで、打ち方の基本は変わってきているということです。
ひと昔前と現在のトップの位置が違うように、ダウンスイングのスタート箇所が変われば、打ち方はまったく違うものになります。
もしも進化したスイングを身につけていくのであれば、常に打ち方の基本は変わっていることを頭の片隅に置いておくことが大切です。
なお世界の頂点を目指してゴルフをするわけではないのであれば、時代を先取りする必要はなく、自分にとってもっとも安定する打ち方を基本におくことも正しい選択です。
ドライバーの打ち方を研鑽して自分なりの基本の形を作る
ドライバーショットで大事なことは、アドレスの時点でアッパーブローの打ち方をイメージすることです。
そのイメージと実際のスイングの差を確認しながら、自分にとっての基本の形を作っていくことが、もっとも正しい打ち方になるはずです。
正しい打ち方を習得できたら、ドライバーが安定し、ラウンドへの自信へと変わっていくことでしょう。