スコアアップには、パッティングが重要であることは皆さん知っていると思います。
パット数を減らすためには、ひたすら球数をこなすのではなく、意味のある練習が必要です。
今回はパター練習に大切なこと、またおすすめの練習器具を紹介します。
パターの上達がスコアアップへの近道
パターがスコアアップに必要と言われることは、誰もが知っているのではないでしょうか。
海外では、ゴルフを始めるときパターから練習させる傾向があるようです。
どんなに素晴らしいショットを打っても3パットばかりしていたら意味がないからです。
ラウンドを2パットですべて回ると考えれば、100打の場合、36/100となり大きな割合を占めます。
それだけ、スコアアップへ直結すると分かっているからこそ、練習の優先度を上げているのでしょう。
そんなパターの上達で必要なことは、安定したストロークと距離感を身につけることです。
アマチュアがなかなかパターの精度が上がらないのは、ラインを読むことのほうが重要だと考えている人が多いからです。
毎回、ラインを正確に読んでワンパットで決めることはプロゴルファーでも不可能です。
ラインを読むことこそ、いろいろなグリーンでパッティングして蓄積していくノウハウです。
では何を練習すれば良いのでしょうか。
その考え方、やるべき練習、最後に練習器具の活用について話をしていきます。
パターで最も重要なことを理解しないと練習器具は使っても意味がない
パッティングは自宅でも練習できるため、いろいろな練習器具が出回っています。
しかし、パター練習で大切なことを理解しないまま使った場合、何が起こるでしょうか。
練習器具ではできるのに、本番ではできない現象が起きます。
これを「本番では弱い」とメンタルのせいにする人が多いですが、そうではありません。
ただ、練習器具でできるようになったことが、本来身につけるべきものではなかったということだけです。
パターで重要なことは、順回転でボールを転がせるようになることです。
なぜ順回転かというと、どんなにラインに乗せられても、横回転があるとラインから外れてしまうからです。
人間はラインを読む際に、真っ直ぐ転がっていくボールが傾斜によってどのように曲がるのか考えています。
少しも横回転したボールがどのように転がるか考えていません。
まして横回転と傾斜を組み合わせてラインを読むことは、プログルファーでも難しいでしょう。
そのため練習では、まず順回転でボールが転がっているかを絶対条件として確認することが重要です。
パット成功率向上は4秒以内に打つこと?
次に、パターの成功率が高いプロゴルファーを簡単に分析してみたいと思います。
アマチュアに多いのが、パターを打つ前に使う時間が非常に長いということです。
ラインをじっくり読み、ボールの線をターゲットにしっかりと合わせ、ボールと対峙してからフェースの向き、アドレス、ストロークなどいろいろ確認して、パットを打ちます。
上記のようなことを正確に合わせることは大切ですが、パターで最も重要なことは、リラックスしていつも通りにストロークすることです。
その結果、ラインにしっかりと乗ればボールはカップに吸い込まれます。
世界のトッププロゴルファーを見るとラインを読むことに時間をかける人は多いですが、ボールと対峙してから打つまでのリズムはすごく早いです。
ボールと対峙してから、8~9秒程度で打つ人のほうが成功率が高いというデータもあるくらいです。
早いと、ボールと対峙してから4秒以内に打っています。
これは理にかなっていて、人間の体は硬直状態が長いとリラックス状態から緊張状態へ変わります。
日頃、練習器具を使っている場合でも、テンポ良くリラックスしてストロークできるように心がけてみてはいかがでしょうか。
意外と知らないパターフィッティング
パターの練習では「順回転」「テンポ」が重要であることを話してきました。
テンポ良く打つためには、自然にアドレスに入れること、また順回転のボールを打つためにはフェースを打ち出す方向に真っ直ぐ構えられることが重要になってきます。
フェースを正しく構えていることが絶対条件になるのですが、意外にこれができていないことが多いのです。
これは視覚の問題で、人それぞれで違います。
フェースがずれたまま練習すると、無理矢理順回転にするためにストロークがずれたり、うまくいかないと力みの原因になります。
どんなときでも、フェースが真っ直ぐ構えられるようになれば、どんな練習器具を使っても精度の高い練習ができるものです。
そこでフェースを真っ直ぐに構える練習をするのではなく、真っ直ぐ構えられるパターを選んでみてはどうでしょうか。
最近は、パターフィッティングと呼ばれるものが少しずつ話題になっています。
ヘッドの形状、ネック形状、目印のラインのパターンなどによって、その人に合ったパターを選ぶことができます。
そんなパターフィッティングは一考の価値ありです。
練習器具を積極的に使おう
では、パター用の練習器具について話をしていきます。
パターは自宅でも練習できる練習器具がたくさん売られています。
日々パターの練習をすることで、テンポ良く正確な順回転が打てるようになりますので、積極的に活用していきましょう。
話してきた通り、その練習器具がうまく使えるようになることが目的ではありません。
重要なことは、真っ直ぐ打ち出したい方向へフェースを合わせ、順回転のボールをテンポ良く打てるようになることです。
例えば、カップのついたパターマットがあるとしましょう。
普通なら、カップに入ったかで練習の成果があるかどうかを判断しようとします。
もちろん気持ち的にはカップに入ったほうが嬉しいですが、それでは意味がありません。
あくまでも、ボールが順回転であったかが重要です。
打ち出す方向が違っていたのであれば、フェースが真っ直ぐに構えられていたかだけに集中すれば良いのです。
このように、練習器具は目的を明確にすることで練習効果が高まります。
どうしても目的がぶれてしまう人は、カップもラインも引いていないパターマットで練習するほうが、余計なことを考えずに練習できるので良いかもしれません。
プロも愛用!おすすめのパター練習器具!
最後に、プロゴルファーも愛用するパターの練習器具を紹介します。
是非、練習に取り入れてみてください。
《パッティングミラー》
正しいアドレスを確認できる練習器具です。
パターは他のクラブと違い、ボールを真上から見ること、打ち出したいラインと肩が並行になっていることが重要です。
アドレスは、意識していなくても日々変化していくものです。
日々の練習の始まりに、パッティングミラーを使ってアドレスを確認するところから始めましょう。
《パッティングチューター》
こちらもプロゴルファーが愛用している練習器具です。
パッティングは、打ち出し方向が1度ずれるだけで2m先では5cmのずれとなります。
その練習に役立つのが、パッティングチューターです。
安定して、同じ方向へ打ち出すためには、順回転でボールが打てないと無理です。
パッティングチューターを使うことによって、どちらも習得できるのでおすすめです。
どちらも価格は、3,000~5,000円くらいで購入できます。
パターは水物だと割り切ることが大切
パッティングはどんなに練習しても、水物です。
ただし、順回転とテンポ良く打てることを身につけておけば、ラインの読みと距離感が合えばどんどん入るようになります。
ラインの読みは経験、距離感は歩測を癖づけることで、ラウンドの度にレベルアップしていきましょう。