今回は女性初心者ゴルファー向けにドライバーの話をします。
ドライバーで大切なことは打ち出し角度を適正に作ることです。
レディースモデルの特徴を理解して、ドライバーで最高の飛距離を出せるようになりましょう。
女性初心者ゴルファーはレディースモデルを使うべき?
ゴルフクラブには、メンズモデルとレディースモデルがあります。
アイアンに限らず、ドライバーも一緒です。
しかしながら女性ゴルファーでもメンズモデルを使っている人は多くいます。
なぜならメンズモデルのほうが種類が豊富で選べるため、レディースモデルよりも良いと思ったからかもしれませんが、それは正解だったのでしょうか。
結論から言うと、初心者の女性はレディースモデルを使うことが上達の近道です。
メンズモデルとレディースモデルの違いは、シャフトの設定、グリップサイズが大きく違います。
ある程度、しっかりドライバーを振り抜けていて、ヘッドスピードもある手の大きな人であれば、メンズモデルでも構わないでしょう。
しかしながら、メンズモデルを使うにあたっては、正しい知識がないと単純に扱いが難しいだけのドライバーになってしまいます。
今回注目してもらいたいのが、角度の違いです。
なぜメンズモデルに比べ、レディースモデルはロフトの角度が大きいのでしょうか。
ドライバーと5Wの飛距離が同じ?その原因は?
ここで、ひとつ考えてみてください。
自分のドライバーと5Wの飛距離はどれくらい違いますか?
意外に、ドライバーと5Wとの飛距離が変わらない人が多いようです。
その原因は、打ち出し角度にあります。
ゴルフにおける飛距離は、ロフト角を変えて番手を上げれば伸びると考えるのが一般的です。
その前提は、しっかりと打ち出し角度が作れ、適正な放物線で飛んでいるということです。
例えば、ヘッドスピード40m/s(女性では速い)のゴルファーで、アッパーブローによる打ち出し角が作れない人がいるとします。
使っているクラブはレディースではなく、メンズのドライバーは10度、5Wで17度を使っているとしましょう。
ドライバーの理想とされる打ち出し角度は17度前後です。
ドライバーでは、7度の打ち出し角度をつける必要がありますが、5Wだとレベルブローで打っても適正の17度となります。
そうなるとどうでしょうか。
打ち出し角度が作れなくても、5Wなら適正な放物線を描いてボールが飛んでいくため、最大飛距離が出る可能性が高いです。
一方、ドライバーはロフト角通り、もしくは+1~2度程度の打出し角となってしまった場合、適正な放物線を描かず、飛距離が伸びないという結果になります。
レディースモデルのほうが簡単?打ち出し角度を作るためにはどうしたら良い?
ドライバーで飛距離を出すためには、打ち出し角度を適正にする必要があることは先ほどまとめた通りで分かるでしょう。
では、打ち出し角度についてもう少し詳しく見ていきます。
打ち出し角度を作るのに関係してくるのが、入射角度、ロフト角、スピン量になります。
まず入射角度は、クラブがボールに対して、どのくらいの角度でインパクトしてくるかです。
ドライバーは、アッパーブローでインパクトするため入射角度はできるだけフラットのほうが良いです。
無理なアッパーブローで打ち出し角度を作ることはおすすめできません。
後ほど、詳細については説明します。
次にロフト角についてです。
ロフト角の大きいほうがアッパーブローを意識することなく打ち出し角度を作りやすくなります。
そのため、メンズモデルを使うよりも、レディースモデルを使った方が楽と言えるでしょう。
最後にスピン量です。
ヘッドスピードが遅くてもスピン量があれば空気の抵抗が発生し、ボールは上に上がっていきます。
しかしヘッドスピード不足でスピン量が減ってしまうとドロップし、すぐ着弾しキャリーで運べません。
このスピン量を適量にするには、ロフトに見合ったヘッドスピードまで上げるかミート率を高くするかになります。
どちらも急激に改善することは難しいかもしれません。
これらの結果から、やはり初心者女性ゴルファーはレディースモデルでロフト角が大きめのドライバーでアッパーブローをそこまで意識せず打てば良いことが分かります。
ドライバーの入射角度はフラットをイメージする
ドライバーの入射角度についてもう少し考えましょう。
入射角度はアタックアングルとも呼ばれ、クラブがボールに対してどのくらいの角度でインパクトしたかを示します。
アッパーブローではプラスに、ダウンブローではマイナスになるのが正しい表現です。
9.5~11度くらいを使う女子プロゴルファーの平均的な入射角度は+3度です。
実は男子プロゴルファーは平均-1度前後での入射角度だと言われ、ダウンブロー気味に打っていることが分かります。
男子プロと女子プロで約4度の開きがあります。
男子プロに比べ、ヘッドスピードやパワーが劣る女子プロの場合、入射角度を上げることで打ち出し角度を高くし飛距離を出しているのです。
しかし、実際にアマチュア女性が3度の入射角度を意識してスイングするとどうなるでしょうか。
極端なアッパーブローのスイングになり、ドロップやチョロといったミスショットが多くなってしまうでしょう。
そのため入射角度を無理して上げるというより、フラットにインパクト(最下点より気持ち先)だけ心がけるとちょうど良いのではないでしょうか。
レディースモデルのロフト角の大きさを生かし打ち出し角度を作ることを前提に、フラットにインパクトするイメージで練習するのが現実的です。
前傾角度を間違えたドライバーのアドレス
打ち出し角度の話をしてきましたが、それを実現するためには正しいアドレスが必要です。
男性に比べ、女性のほうが柔軟で大きなスイングを得意としていますが、アマチュア女性がやりがちなアドレスのミスを紹介します。
最も多いミスが、前傾角度が正しくとれていないケースです。
具体的には、以下のようなポイントがあります。
・長いクラブだと扱いづらさを感じ、前傾が極端に浅くなる
・お尻を落として膝を深く曲げてしまい前傾している感覚になっている
レディースモデルのドライバーと言っても、長いクラブのためアイアンに比べ前傾角度は当然浅くなります。
しかし、アイアン同様にエネルギーはボール(地面)方向に出力する必要があるため、上半身はボールに対して向き合っている必要があるのです。
しかし、前傾角度が無い状態だと、正しくエネルギー効率の良いスイングができません。
アドレスではできる限り次のことを意識しましょう。
・アドレス時にしっかりとお尻を持ち上げる感覚で構える
・膝は少しだけ曲げるようにする
前傾角度を作るというより、お尻と膝のみを意識することによって、自然とちょうど良い前傾角度になってきます。
心がけてドライバーのアドレスをとるようにしてください。
レディースモデルのドライバーのシャフト
では、最後にドライバーのシャフトについて話をします。
今回はレディースモデルを使ったほうが飛距離(打ち出し角度)を出しやすいと話をしてきました。
ここで、勘違いをしないでほしいのがシャフトについては別ものだということです。
あくまでも、レディースモデルを活用する理由は大きめなロフトを有効活用したいということです。
そのためレディースモデルについている標準シャフトでなくても構いません。
ドライバーは、クラブが長くなるため、シャフトのフレックス、トルク、キックポイントなどの要素でタイミングが大きく変わってきます。
それもあってレディースモデルに限らず、メンズモデルでも自分がスイングしやすいシャフトを探してみるほうが良いでしょう。
カスタムシャフトについては、圧倒的にメンズスペックが多いです。
しかし重さによって数は限られるかもしれませんが、50g台のシャフトであればフレックスとのバランスで女性でも十分扱えます。
クラブフィッティングを利用し、自分に合ったシャフトを探してみてはどうでしょうか。
レディースモデルでも十分飛距離は出せる
今回はレディースモデルの活用について話をしてきました。
メンズモデルを扱えたほうが上手いゴルファーというイメージがあるかもしれませんが、ゴルフは道具を使うスポーツです。
そのため自分のスイングに適した道具を選ぶことがスコアメイクにとても重要です。
見栄や格好を気にすることなく、最適ドライバースペックを使ってください。