ドライバーのスライス防止にグリップの見直しが最優先?

アマチュアにとってドライバーのスライスは悩みの種です。

改善しようとスイングの見直しを色々しているでしょうが、スライス防止にはグリップを見直すことが効果的です。

今回は、『グリップ』の観点からスライス防止について考えてみます。

ドライバーのスライス防止のために考えること

ドライバーのスライスを直したいと思いながらも、なかなか直らないのが現実です。

それは、なぜスライスしてしまうのか、原因を的確に判断できず適正な対策が取れていないためです。

何事も原因と課題を明確にして、適切な対策を行うことが大切です。

●アドレスの問題

・ターゲット方向に対しアドレスが開いている(左を向いている)
・アドレス時に右肩が前に出ている

●スイングの問題

・アウトサイドインの軌道が強い
・フェースターン(リストターン)がうまくできていない

●ドライバーの問題

・オーバースペック(重すぎ・シャフトが硬すぎ)すぎて振り遅れている

アドレスやスイング、ドライバーそのもの問題もありますが、共通して起こる結果がフェースが開いてインパクトしてしまうことです。

スライス防止には、スクエアにインパクトしやすい状態をあらかじめ作ってあげれば良いということになります。

今回はそのひとつとしてグリップに注目して話をします。

グリップの握り方とその特徴

ドライバーのスライス防止に向け、まずはグリップの基本的な握り方と特徴を理解しましょう。

●スクエアグリップ

基本となるグリップです。

左手のナックルが2個ほど上から見えるくらいで握ります。

確認方法は、クラブヘッドを持ち上げ、手首を回してみてください。

フェースの開閉が左右同じくらいできるようにしましょう。

●フックグリップ

左手のナックルが2.5~3個ほど見える形でグリップします。

先ほどと同じようにクラブヘッドを持ち上げて、フェースの開閉を確認してみてください。

閉じる動きのほうが可動域が大きくなります。

●ウィークグリップ

フックグリップの逆で拳が1~1.5個ほど見える形でグリップします。

フェースの可動域は開くほうが大きくなります。

各グリップによって、メリットとデメリットはありますが、違いはフェースの可動域です。

可動域の違いを理解すれば、どのようなボールが打ちやすく、逆に打ちにくいのか分かってきます。

理解の早い人であれば、すでにスライス防止の解決方法は見えてきたのではないでしょうか。

スライス防止に役立つグリップの握り方

ここからドライバーでスライス防止に役立つグリップの握り方を説明していきます。

まず、今のグリップを確認してください。

ドライバーは、シャフトが長く、ヘッドが返る(インパクト)までの時間がかかります。

そのため、アイアンと同じグリップをしているとフェースが開いたままインパクトする可能性が高まります。

つまり現状のグリップよりも気持ちフックグリップ気味になるように持つと、インパクトでフェースを返しやすくなります。

また、フックグリップの場合は、閉じる方向への可動域が多いため、ボールを捕まえやすくなりスライスを防止してくれます。

ここで、ひとつ注意点があります。

それは右手の形です。

横から添える形で持つのが良いのですが、そうでないとフェースの開閉に影響します。

右手を上からかぶせ過ぎて握っている場合、ウィークグリップと同じ働きをします。

つまり、フェースが返しにくくなるということです。

右手の親指がシャフトのセンターから極端に左に出ないようにしてください。

左右のバランスがしっかりと取れていることが大切です。

ドライバーのグリップを太くするとスライス防止にならない

次はドライバーのグリップそのものに注目して考えてみましょう。

グリップは滑り止め目的だけでなく、その太さによって違いが出るからです。

グリップの太さによる違いは以下の通りです。

●細いグリップ

グリップが細い場合、手首の自由度が増すため、操作性が高くなります。

また手首のスナップも使いやすくなるため、ヘッドが走りやすくなる特徴があります。

●太いグリップ

太いグリップの最大の特徴は、方向性を重視できることです。

細いグリップと異なり、手首の動きが制限され鈍くできるため余計な動きが減り、良く曲がってしまう人からすると打球の方向を安定させることができます。

ドライバーは曲がりやすいという考えから、曲がらないように太くする人が多くいます。

一度、自分のグリップの太さを見直してみてはいかがでしょうか。

グリップを変えてもスライスが直らない

お伝えしたグリップの握り方や太さを変えてもスライス防止に繋がらない場合は、やはりアドレスやスイングそのものに原因があると考えるべきでしょう。

まず原因を探る場合は、必ずアドレスからチェックするようにしてください。

多くのゴルファーがスイングに原因があると決めつけ、スイングを変えようとします。

しかし原因はアドレスにあることが多く、アドレスを直すだけで改善できるものがほとんどです。

スライスが起こらないようにするには、現状のスイング軌道をターゲット方向に対して正しく合わせてあげましょう。

アマチュアはアウトサイドインのスイング軌道が多いです。

特にドライバーは、アウトサイドインの軌道になりやすいです。

アドレスで注意するポイントは次の通りです。

●肩と腕のアライメントをターゲットに合わせる

特に多いのが、アドレス時に左へ向いてしまうことです。

スタンス方向を気にする人は多いですが、実際は肩、腕のアライメントが大切です。

●ボールの位置を確認する

スライスを嫌って、ボールを左側に置きすぎていないか確認しましょう。

左側に置きすぎると、突っ込んだり、アドレスで体が開いたりしやすくなります。

スライスが直らない場合、少し内側(右)に入れ、インサイドから打つイメージにするとボールが捕まりやすくなります。

ドライバーのスイングで気をつけること

最後はドライバーのスライス防止に向け、スイングで気をつけるポイントをいくつかお伝えします。

多くのアマチュアは、スイングでボールを打ちに行こうとして『突っ込む』、『振り遅れる』ことが原因です。

それらを防ぐために、以下の点を意識するようにしましょう。

●ボールの手前でクラブの最下点を作る

当てに行こうとすると、軸が左に傾いてしまいダウンブローに入ったり、窮屈になって手元が浮き、フェースが開いてインパクトしたりします。

体の中心にクラブヘッドが戻ってくるイメージで振り抜き、インパクト後に左足へ体重移動しましょう。

●ビハインド・ザ・ボールの徹底

左足踵の内側延長線上にボールがあります。

体の軸は、ボールの位置に対して右側になりますので、インパクトまではずらしてはいけません。

どうしても届かないように感じるかもしれませんが、ビハインド・ザ・ボールを徹底し、腕を振り切ればしっかりと当たります。

ボールの横をのぞき込むイメージで軸を残しましょう。

●しっかりとフェースターンを行う

最後は、フェースターンをしっかりすることです。

インパクトゾーンを長くしようとして、フェースターンをせずに当てようとする人がいます。

そうしてしまうと逆にヘッドが走らず、またフェースが開いたままインパクトする原因にもなります。

グリップエンドがインパクト後に後方へ見えるようしっかりと返しましょう。

スライス防止は基本的な見直しから

ドライバーのスライス防止について、グリップの観点を中心に話をしました。

意外にスイングで高度なことをするわけではなく、基本的な点を見直すことだけでスライスは改善されることがあります。

紹介した内容は、すぐに誰でも取り入れができる内容です。

スライスで困っているゴルファーは是非試してみてください。