10数本あるゴルフクラブの約半分がアイアンで構成されています。
このアイアンが使えるかどうかでスコアが左右されるといっても過言ではないでしょう。
そこで今回は、アイアンのどこに当たれば正確にショットできるか、当たる場所と正確に当たった時の感覚などを解説します。
ゴルフの上達はアイアンを使いこなすことから始める
ゴルフクラブの約半分がアイアンで構成されており、実際のプレーでも半分以上の打席でアイアンを使っていると思います。
対してドライバーやパターは毎回使う場面は決まっています。
ほとんどの場合ドライバーはティーショット、パターはグリーンでしか使いません。
対してアイアンはフェアウェイ、ラフ、ショートホールのティーショットなど、アイアンを使う場面は様々です。
まずはアイアンの基本のアドレス、スイング、クラブのフェースの当たる場所を理解して練習するようにしましょう。
この記事の後半にアイアンでドローやフェードを打つ方法も解説しますが、スコア100切るくらいであれば基本ができるだけで十分です。
ゴルフを始めてまず最初の目標は100切ることになると思いますが、アイアンの基本をマスターすると限りなくその目標に近づくことができます。
アイアンの正しい当たる場所を知るだけでゴルフ上達
初心者ゴルファーがアイアンで戸惑うことの多くは、ちゃんと当たらない、そもそもフェースのどの場所が正しい当たる場所か分からないということです。
まず正しい当たる場所は、簡単にいうとクラブのフェースの真ん中の少し下です。
捉えた場所を目で捉えることは難しいはずです。
感覚的には芯で捉えることができると、手に返ってくる衝撃が少なくなり、ボールはクラブのロフト通りの角度に上がって真っすぐに飛びます。
逆に当たる場所が違うと、手に返ってくる衝撃が大きくなるのです。
フェースの先端に当たると衝撃に負けてボールが重く感じ、フェースが戻されるためボールにスライス回転がかかってしまいます。
もしくはフェースが戻されないように右手で無理矢理押し込むことによって、フック回転がかかってしまいます。
それからフェースの根元や下に当たると衝撃で手が痺れたり痛みを感じ、ボールは右へ逸れたりトップして低い弾道になってしまうものです。
まずはこの感覚の違いと球筋を意識して、そのショットはクラブのどこに当たったかを自分で分かるようにしましょう。
アドレスによるアイアンの当たる場所を正確にする方法
正しい場所で捉えるために重要なことは、アドレスとダウンスイングです。
基本的には、アドレスで正しい当たる場所を確認して、ダウンスイングでその場所にクラブを戻すだけです。
まさに「言うは易く行うは難し」です。
それができないのですよね。
できない原因は細かくいうとたくさんありますが、大きな原因として2つ紹介します。
1.アドレスが間違えている。
2.ダウンスイングでズレてしまう。
アドレスで気をつけるべきは、姿勢とボールまでの距離です。
アイアンは番手によって長さが違います。
打つ場所によってつま先上がりや、つま先下がりで構えなければならないことがあります。
ゴルフ場でアドレスの時に猫背になってしまっている人を良く見かけますが、番手による長さの調整は背中ではなくヒザで調整します。
背筋はしっかり伸ばして、高さの調整はヒザの曲げで調整して構えてください。
なぜかというと猫背で構える人もインパクトの瞬間、背筋が伸びるからです。
猫背で構えて、背筋が伸びてインパクトするということは、アドレスとインパクトの形が変わっていますので、当然うまく当たらないということになります。
ボールとの距離が近すぎても遠すぎてもうまく当たりません。
背筋を伸ばして構えた時に、グリップと身体との間にバレーボールを挟んでいるイメージで少し余裕をもって構えます。
近すぎるとうまく身体を回転させることができず、遠すぎると届きません。
アドレスは当たる場所を確認する作業でもありますので、姿勢とボールとの距離はしっかりと意識しましょう。
ダウンスイング次第でアイアンの当たる場所が正確になる
アドレスが正しくできてもダウンスイングで当たる場所がズレてしまうことも多いです。
その原因は力みすぎていることと、すくい上げるスイングになってしまっていることです。
アイアンかどうかに関わらず、ゴルフでスイングが崩れるときのほとんどの原因は力みすぎてしまうことに原因があります。
力が入りすぎると身体が開いてしまったり、インパクトで身体が伸びてしまうからです。
そうするとスイング軌道がドアスイングになって、フェースに当たる場所も安定しません。
力を抜いてインサイドアウトのスイングを意識しましょう。
また、すくい上げるスイングになるとダフったり、トップしてしまうのです。
クラブにはロフトがついているため、スクエアに捉えることでロフト通りの角度でボールは上がります。
スクエアに捉えるためにはすくい上げるスイングではなく、打ち込むイメージでスイングする必要があります。
アドレスが正しく、ダウンスイングも力を抜いてインサイドアウトのスイングができれば、当たる場所をそれほど意識しなくても正確に当てることができるはずです。
戦略的にアイアンを使えばゴルフの上達はうなぎのぼり
ゴルフコースは18ホールのうち、基本的にはショート4ホール、ミドル10ホール、ロング4ホールで構成されています。
おおまかにドライバーの使用はミドルとロングの14回、パターは全ホール2パットとして36回、ロングホールの2打目をウッドを使うとするとウッドが4回です。
スコア100と考えると、残り46打をアイアンとアプローチ、サンドウェッジを使う計算になります。
アイアンの役割はグリーンに近づけることですが、ただ単にグリーンに近づけるだけではなく、その後のピッチングやアプローチ、サンドウェッジなど自分の得意な距離まで運ぶのが理想です。
人によってグリーンまでの残り距離が30ヤードくらいの中途半端な距離よりも、80~100ヤードくらいの距離を残す方が得意だという人もいます。
少し練習すると自分の得意なクラブや距離が分かってきます。
同じスイングしているつもりでも、このクラブは当たる場所が一定だけれど、このクラブはどうやってもうまく当たらないということがあります。
練習で自分の得意なクラブや距離を知るのも、ゴルフのスコアを上げるためには重要なことです。
初心者は出たとこ勝負で、ドライバーが飛んだところから次どう打つかを考える人が多いですが、プロゴルファーはピンからの逆算でクラブを選んでいます。
例えば自分の一番得意な距離が150ヤードだとすると、300ヤードのミドルホールでのティーショットではどのクラブを使うべきでしょうか。
150ヤード地点まで運ぶためにドライバーは必要ありません。
不確実なドライバーを使うよりも、得意な150ヤードを2回刻めば確実にグリーンに届きますよね。
このような感じで、ピンからの逆算で戦略的にクラブを使い分けることができると劇的にスコアは上がるでしょう。
ゴルフ上達の締めはアイアンでドローやフェードを打つこと
初心者ゴルファーにはなかなかハードルが高いと思いますが、目標の先に木などの障害物があるときは、ドローボールやフェードボールを使うことによって障害物を避けるような軌道を打つことができます。
打つ方法はアイアンのフェース角度とスイング軌道を少し変えます。
ドローボールはインサイドアウトに振ってフェースはクローズにショットします。
このインサイドアウトのスイングによってボールを右方向に打ち出しつつ、フェースをクローズにすることによってボールにフック回転をかけるということです。
そしてフェードボールは、アウトサイドインに振ってフェースはオープンにショットします。
アウトサイドインのスイングによってボールを左方向に打ち出しつつ、フェースをオープンにすることによってボールにスライス回転をかけるということです。
この時に注意しなければならないのは、ボールが当たる場所は、ストレートもドローボールも、フェードボールも同じということです。
当たる場所をズラすと目標の場所にボールを運ぶことはできません。
アイアンを入れる角度とフェースの向きを変えるだけです。
理屈は書いた通りですが、初心者がやるとただのスライスになったりフックになってしまうことになるのは仕方ありません。
変なクセがつく恐れもありますので、打ちっぱなしで少し試してみるくらいにしてください。
ゴルフは実はシンプル
ゴルフのスイングを説明するとどうしても細かいし、複雑に捉えてしまいがちです。
そのため奥が深く難しくなってきますよね。
しかしながら本当はゴルフはシンプルな競技です。
止まっているボールを打って穴に入れるだけだからです。
考えすぎるとドツボにハマってしまいます。
アイアンはどうとか当たる場所はどうとか考えすぎずに、そういう人は一度原点に戻ってシンプルにゴルフを楽しみましょう。