初心者用のアイアンで技量がアップしてくると、もう1段上のアイアンが欲しくなるものです。
ただそこで選び方を間違えると、また振り出しに戻るのではと不安があるものです。
今回は中級者用のアイアンの特性と選び方を紹介します。
アイアンの選び方で気になる中級者の区分とは?
中級者用のアイアンの選び方に迷いがあるときは、最初に現状の分析をして、それから目標を掲げることが大切です。
極端な話になるかもしれませんが、将来的にトップアスリートを目指したいのか、中級者をキープしたいのか、もしくはもう少しで届く中級者の仲間入りを目指すのかもしれません。
最低限この程度の現状認識が必要なわけですが、そもそも中級者という区分がどのくらいの腕前なのか明確なものはないはずです。
始めたばかりのゴルファーは初心者、シングルクラスになったら上級者、そんなザックリとした区分とした場合、ハンデ36~ハンデ10までが中級者になって、ゴルファーの大半を指すことになります。
正式なランク付けはないので一般論になりますが、上級者はハンディキャップ9までのシングル、中級者はハンディキャップ27まで、初心者は28以下が妥当なところではないでしょうか。
つまり上級者は80打を切るスコアで、中級者は100打を切るスコア、そして初心者は100打以上のスコアでラウンドしているゴルファーです。
平均スコアでみると、およそ80打~99打までが中級者ということになります。
中級者向きのアイアンの選び方には安定感が重要
中級者向けのアイアンの選び方で迷う場合、まずは現状認識が大切だと説明しました。
100打を切るスコアでのプレーとは、ハーフをオールボギーで、残りハーフはダブルボギーで回ることができれば到達する計算です。
こうして数字を並べると100切りが難しいことはないはずです。
しかしながら実際にはトラブルが発生するもので、トリプルボギーやダブルパーなどの大叩きでスコアを崩してしまうようです。
そこで自分のプレー内容を確認しましょう。
仮に「ドライバーが曲がり、スコアが乱れる」とします。
早い改善方法は曲がらない重心深度の深いドライバーを購入することですが、これをアイアンでカバーする選択をした場合には、ラフからのショットやグリーン周りのアプローチでミスが出ないタイプを選びたいものです。
ミスショットしづらいのはキャビティタイプのアイアンです。
広いスイートエリアがスイングの多少のブレを吸収して、インパクトは常に安定しますし、クラブの性能を信じて素直に打てば、確実に結果を出すことができるからです。
ただしミスを吸収しやすい特性から、フェースを開くような自分の意思でボールを操作するようなショットには向かないクラブでもあります。
上のランクを目指す中級者のアイアンの選び方のポイント
まさに中級者の仲間入りを果たしたばかりのゴルファーのアイアンの選び方は、説明したミスショットを防げるキャビティアイアンがおすすめです。
ただ自分の意思で操作をしたいという、すでに中級者の仲間入りしているゴルファーには、少し物足りないかもしれません。
そこで、「もう1段階上のステージでゴルフをしたい」と願う中級者のアイアンの選び方は違ってきます。
中級者になるとバックスピンをかけて、グリーン上でピタッと止まるようなアイアンショットを打ちたいと願うものです。
ただ、このような難易度の高いプレーに憧れて実行しようとしてしまうことが、トラブルに繋がっているともいえます。
トラブルを回避するだけであれば、アイアンショットの安定性が高いキャビティで十分ですが、もしもアスリートのエッセンスを大事にしたいと考えるのであれば、ハーフキャビティが良いかもしれません。
そもそもこの過程を乗り越えないと、上級者への道は閉ざされてしまうからです。
安全策だけでも80台でプレーをすることはできるでしょうが、その上を目指すのであれば、自らの意思でボールをコントロールできるショットを身につけていく必要があります。
上級者好みを中級者モデルにしたアイアンの選び方
ハーフキャビティはミスの少ないアイアンショットが打てて、しかもアスリートタイプに近い操作性を持つのが特徴となっています。
ここでいうところのアスリートタイプとは、マッスルバックのアイアンのことです。
バックフェースにへこみがなくスイートスポットが小さいために、毎回ピンポイントのインパクトが要求されます。
一方で自分の意思でボールコントロールがしやすいので、多様なショットが可能になります。
もっともキャビティ系のアイアンが世に現れるまでは、マッスルバックをアイアンと呼んでいました。
ただ操作性が高い分だけミスショットがそのまま出てしまうために、改良型としてキャビティアイアンが作られたのです。
アマチュアの中級者の選び方としては、難易度の高いマッスルバックを選択しても良い結果が得られるとは思えません。
そこでキャビティの安定性と、マッスルバックの操作性を兼ね備えたハーフキャビティなのです。
ヘッドスピードや入射角のブレなどを気にすることなく、一定の飛距離と方向性が確保でき、グリーン上でバックスピンを狙うショットも可能なクラブです。
実際に店頭で並ぶ中級者用アイアンの選び方
中級者のアイアンの選び方は分かっても、実際にどの商品を選ぶかは個々によって変わってきます。
価格はもちろんのこと、それまで使用してきたアイアンとの相互性なども大事なことだからです。
特に3本~4本のウェッジは、グリーン周りのリカバリーショットにとても重要ですから、慣れるまでは併用することもありでしょう。
一方でロングアイアンやミドルアイアンは、ストロングタイプが主流なので、方向性や操作性とともに飛距離を考慮しなくてはいけません。
ミスが少なく操作性が高い、さらに飛距離のあるアイアンが、中級者の求めるのにふさわしいタイプではないでしょうか。
「そんな都合の良いアイアンはあるのか?」と思うかもしれませんが、現行のアイアンの多くはそのすべてを持っています。
ただミスの少ない部分を主体にしているモデルと、操作性を重視したモデルは相反するので、どちらかに偏っている場合があります。
「分かりにくい!」と思うかもしれませんが、たとえばダンロップのスリクソンの中級者用であるZシリーズには3つのタイプがあり、数字が大きくなるほど操作性が高くなります。
つまり数字を見比べれば、中級者モデルの中でも、さらに選ぶことができるはずです。
中級者のアイアン選びで必須なのは試打ができること!
中級者ゴルファーのアイアンは、現状を認識した上で目指すゴルフスタイルを掲げると、使い続けていくことができます。
目的が達成されたら新たなアイアンセットを購入するかもしれませんが、わずかの期間で上級者の仲間入りを果たせば、さらに難易度の高いアイアンが欲しくなるものです。
ただ「プロゴルファーではない」ので、メーカーが作ったアマチュア用のプロモデルタイプまでしか手に入りません。
そのためあえて難しいアイアンを手にしても、ステータスとしての価値があるのかは微妙なところです。
「上達度が早そう」と思う中級者の場合には、アスリート好みのスリクソンは使い続けていくことができると思います。
同じように有名プロたちが使用し、ストロングタイプが強調されているテーラーメードのMシリーズなども選考対象になるのではないでしょうか。
独自に開発されたソール部分のスピードポケットが、インパクトのブレを吸収してナイスショットに変えてくれるので、上級者になっても安定したプレーの中で、より操作性の高いショットが可能になります。
中級者としてアイアンの選び方は、自分の技量の分析とアイアンのポテンシャルを分析してから、自分にとってそれが合っているか実際に打って確かめてみることが大切です。
は目指す方向によって違うのが中級者用アイアンの正しい選び方
初級者用アイアンから中級者用モデルに買い替えるとき、だれでもアイアンの選び方には迷いがでるはずです。
慣れ親しんだアイアンをやめて、新たなものを使うのですから、迷って当然だと思います。
そこで安定性をとるか、アスリートテイストをとるかは、目指す方向によって変わってくるものです。
買い替え時は一度、どうなりたいか考えなおしましょう。