アイアンのシャフトについているソケットに隙間ができた!

アイアンのシャフトについているソケットに隙間が空いてしまうことがあります。

理由は管理方法に問題があったり使用方法に問題があったり、また正常に使用していても自然と隙間ができることもあります。

今回はいつの間にかできてしまうソケットの隙間を自分で修理する方法を紹介していきます。

アイアンのソケットに隙間ができたら実害はあるの?

アイアンのヘッドとシャフとのつなぎ目に、黒いカバーのようなものがついています。

それはソケットと呼ばれるもので、まさにつなぎ目を保護するために覆っているものです。

建前としては、つなぎ目に水やほこりが入らないように、カバーとしての役目を持っていることになっています。

ただ歴史を振り返ると、ソケットはお洒落アイテムとして活用されたようです。

初期のゴルフクラブはヘッドとシャフトが一体化している木製品でしたが、羽毛を丸めたボールから硬いゴムボールに変わったことで、耐えられるヘッドとシャフトを別々に造り接続することになります。

このつなぎ目にお洒落なアイテムで飾りをつけたのが現在のソケットだったわけですが、つける理由はつなぎ目の保護としたようです。

元々ホーゼルはソックスから派生した言葉ですし、ソケットは覆い被せるものという意味ですから、ちょっとした洒落も含まれていたのかもしれません。

そのお洒落アイテムのソケットですから、仮に隙間ができても実害はないでしょうが、お洒落度合いとしてはダダ下がりになってしまいます。

ソケットの隙間はアイアンを普通に使っていてもできる

そもそもソケットに隙間ができるのは、高温多湿になる車のトランクールームに入れっぱなしにしたことが原因かもしれません。

ほかにも、直射日光の当たる場所に晒して保管していたことなども考えられます。

さらにはラウンド中にヘッド側を握って、グリップエンドを杖がわりにして、芝を突いて歩いたことで緩むこともあります。

ただそうした無作法だけが原因となるわけではなく、アイアンを普通に使っていても、ソケットに隙間ができることもあるのです。

特に練習場に通って一生懸命練習をしていると、マットにヘッドを繰り返し打ちつけているはずです。

この衝撃による振動がソケットにも伝わり、徐々に隙間ができてくるようになるのです。

この場合は、少しでも隙間ができると、あとはドンドン隙間の間隔が広がっていくので、修理が必要になってきます。

簡単な方法はメンテナンス専門の工房に持ち込むか、購入したショップに持ち込んで修理依頼をすることです。

専門スタッフがいれば、その場で修理してくれることもあります。

アイアンのソケットの隙間を戻すとき失敗は許されない!

多くのソケットはセルロイドで作られているので、高温になると柔らかくなって接続部分から離れてしまう可能性があります。

アイアンを工房に持ち込んで作業を見ていると、だれもが「なんだ自分でできる!」と感じることになると思いますが、そう頻繁にソケットに隙間ができることはなく、次の機会がいつになるかは分かりませんので、最初から自分でやってみるという選択肢も生じます。

ただし作業自体はとても簡単ですが、もしも失敗すると取り返しのつかないことになるので、覚悟だけは必要です。

失敗してソケットがダメになると、新しいソケットを装着しなければならないからです、

しかしながらソケットをシャフトに装着するためには、ヘッドからシャフトを抜かなければいけないわけです。

ソケットを入れるためだけにシャフトの抜き挿しを依頼すると、その工賃は隙間の空いたソケットを戻す工賃の何倍にもなってしまいます。

たかが飾り物のソケットですが、なければ格好が悪いもので、覚悟をもってから作業に取り掛かることにしましょう。

アイアンのソケットの隙間を戻すときの注意点

アイアンのソケットに隙間ができた原因が高温多湿になったことを思い返すと、修理の方法は分かると思います。

セルロイド製のソケットを温めれば柔らかくなって、ホーゼル側にスライドさせることができます。

温める方法の1つは、ソケットの表面を見ながらできるドライヤーを使う方法です。

少し離して温風を気長に当てていく感じで、ソケットが柔らかくなるまで熱風で温めます。

1箇所をずっと温めると、気泡のようなものができて表面が汚くなるため、仮に隙間をなくすことができても、お洒落アイテムとしては失敗です。

そのため気泡が出てこないように、アイアンを回しながらゆっくり温めて柔らかくしましょう。

なおソケットだけではなくシャフトを温めることによって、よりズムーズにスライドができるはずです。

そしてホーゼルにソケットを接続する前に、つなぎ目に接着剤を塗ると、再離脱を防ぐことができます。

またソケットは温めたことで変形しやすくなっていますから、1箇所を強く押すことなく、全体を押すイメージでスライドさせるようにしましょう。

アイアンのソケットの隙間を簡単に戻す方法とリスク

アイアンのソケットの隙間を埋める、もう1つの方法は熱湯をかける方法です。

すでにくどいほど熱による変形が心配されることをお知らせしていますが、熱湯をかけると瞬時にセルロイド製のソケットは柔らかくなっていきます。

あとの手順はドライヤーのときと同じですが、失敗する可能性は熱湯のほうが高くなります。

ドライバーはソケットの表面を見ながら温めることができますが、熱湯はかけてしばらく経ってから形状が変形してくるので、「変だ!」と思ったときにはもう遅いわけです。

慣れると適温が分かってくるため失敗はしないと思いますが、初めての隙間埋めですから、熱めのお風呂程度からかけていくと良いかもしれません。

ちなみにホーゼルとソケットの接続部分に塗る接着剤ですが、ゴムマットに打ち込んでも剥がれない程度の接着力は必要なので、強力な瞬間接着剤が安心できるでしょう。

ただしセルロイドが接着できないタイプがあるため、適用要項を良く見て準備しておきましょう。

ソケットの隙間に重大な問題が隠れているかも

アイアンのソケットの隙間が大きくなると、やはり格好が悪いため修理が必要になりますが、少しくらいの隙間なら大騒ぎをするほどのことでもないので放置しても問題はありません。

接続部分からの水の浸入を防ぐと、もっともらしい理由はありますが、アイアンのヘッドをバケツの中の水に浸けても、ホーゼルの中に浸水しませんから心配はありません。

ただ隙間が空いている原因がソケットの緩みではなく、ホーゼルに挿しているシャフトが抜け始めているとしたら大問題です。

スイング中にヘッドが抜けて周囲の人に当たったら、大事故になる恐れがあります。

シャフトが抜けていないかを自分でチェックする方法は、前後の番手を一緒に並べて、グリップエンドからの長さの差を測ります。

一般的な番手間の差は0.5インチなので、それから違っているようなら修理依頼が必要だと判断できます。

ただ1ミリ単位だと見つけられないかもしれませんから、購入したショップに持ち込んで調べてもらうようにしましょう。

その際は1本だけなく前後番手も持ち込むことを忘れないでください。

もしもシャフトが抜けていなくても、ソケットはもトン戻して返してくれるはずです。

ソケットの隙間はアイアンを購入したショップに持ち込む

アイアンのヘッドとシャフトのつなぎ目についているソケットがホーゼルから離れて、隙間ができることがあります。

隙間ができても実害はありませんが、格好が悪いのでドライヤーやお湯を使って柔らかくしてからスライドして戻しましょう。

シャフトが抜けているか心配なときは、購入したショップに持ち込んで調べてもらうようにしましょう。

基本的に購入店舗であれば、それなりの対応をとってもらえるはずです。