【ドライバー処方箋】フックの直し方は合理的なスイングから

ドライバーショットにはフックという症状があります。

その症状には必ず原因があり、直し方もあります。

しかし最善の直し方は、正しいアドレスから合理的な正しいスイングをすることが一番の近道です。

正しいスイングプレーンをクラブがなぞるように振ることが最も合理的なスイングです。

その合理的なスイング理論を知ることで客観的に自分の悪いところが見え、ラウンド中に起こるトラブルにも即効性の直し方で対応できるようになります。

ドライバーショットがフックになる原因は4つある

ドライバーショットで、ボールが左右に曲がる原因はシンプルにいうと9つしかありません。

インパクトでドライバーが振られた方向に飛び出し、クラブフェースが向いていた方向にボールは曲がります。

まずクラブが振られる方向はインサイドイン、アウトサイドイン、インサイドアウトの3種類です。

そしてフェースの向きもスクエア、オープン、クローズと3種類あります。

これらの組み合わせで9種類の打球が出るということです。

これらのことから、フックの原因は大きく分けて次の4タイプがあるということがわかります。

1.スイング軌道がアウトサイドインでクラブフェースがクローズの場合
2.スイング軌道はインサイドインだがクラブフェースがクローズの場合
3.スイング軌道はインサイドアウトでクラブフェースがクローズの場合
4.スイング軌道はインサイドアウトでクラブフェースがスクエアの場合

クラブを振る方向は違っても、インパクトでのクラブフェースの向きは全てスクエアならば、球はドライバーを振った方向に飛び出し、フェイスの向いていた方向に曲がって戻ってきます。

これを理解していれば自分の球筋から、フックした原因もその直し方もわかってきます。

実はフックの直し方は簡単だった

実は、ドライバーショットのフックの直し方は簡単で、まずは極端なスライスを打たせて、少しずつスタンスの向きをスクエアにしていくと打球は大スライス、中スライス、小スライスとなっていきます。

フルスイングでは難しくても腰から腰の振り幅でなら誰でもできます。

球を捕まえることを覚えたら振り幅を大きくしていけばよいのです。

具体的な直し方は次の通りです。

ピッチングウェッジのアプローチで、フックの逆の球を打つようにします。

フルショットでは難しくてもアプローチだったら、いろんな球を打つことができるはずです。

練習場の打席で50ヤードほど先の真正面に飛距離の看板等のターゲットを決めてください。

そうしたら体もスタンスも45度ぐらい極端に左を向きます。

その時クラブフェースの向きはターゲットに向けておきます。

この構えからクラブフェースはそのままで、スタンスなりにクラブを振ると大きめのスライスになるでしょう。

次にフェースはそのままで、45度のスタンスを30度ぐらいにして同じように打つと中くらいのスライスになります。

さらに15度のスタンスで小スライスとなっていきます。

ドライバーショットがフックならグリップを見直してみよう

ドライバーショットがフックになる原因としてグリップによるミスも考えられます。

クラブフェースがインパクトできちんとスクエアに戻る合理的な握り方をしなければなりません。

左手の小指はクラブの軌道の起点となる重要な部分ですので、ここに緩みがあると当然クラブは暴れてしまいます。

その緩みの直し方は、小指の付け根から人差し指の第2関節に通し、指の付け根をほぼ直角に横切るように握ること。

この時左手の掌底の膨らみにグリップエンドをかけるようにすれば、人差し指以外の指を離してもクラブは落ちません。

また左手の甲の向きは、自分から見て人差し指と中指のナックルふたつが見えるように握ります。

右手は人差し指と親指の付け根のV字になるように先に締めておき、中指と人差し指の第一関節と第二関節で軽く引っ掛ける感覚で握ると、シャフトのしなりを活かしやすいグリップになります。

人差し指のトリガーは親指よりも高い位置に握り、両手は詰めすぎても離れすぎても駄目です。

グリッププレッシャーは10を最大とすると 左手は5右手は3の割合で握るのが理想です。

フックが出てしまうバックスイングの直し方

ドライバーでフックが出ないようにするためには、バックスイングはドライバーを正しい軌道から外さないようにしながら、同時に体もねじっていかなければなりません 。

その練習方法として左手だけでクラブを握り、左肩、腕、グリップ、シャフト、ヘッドを一本にして腰の高さまでテークバックします。

この時左手のグリップを真横に引くように注意するとシャフトは飛球線と平行になります 。

やってみればわかりますが、左手だけでクラブを握り肘を曲げずにテイクバックするとどんなに頑張っても肩の高さ程度しか上がらないはずです。

つまり、その高さが今現在の自分のトップになります。

体をねじることやトップを高く上げる意識が強すぎると、右手の力で左腕を引っ張り上げるようになり、肩に力が入った上に、必要以上にトップは大きくなってしまいます。

その直し方は、トップまで右手はただグリップに触れているくらいのイメージを持つことです。

すると、左手一本でテークバックするのと同じように引けます。

勢いや反動でクラブを上げてしまえば正しいスイングプレーンから外れてしまうので注意は必要です。

トップが決まればドライバーショットは安定する

一度できたはずのナイスショットが、何度も続かないのはアマチュアゴルファーにはよくあることです。

その原因はズバリ、トップの位置が不安定だからです。

間違ったスイングなので、トップの位置がまちまちなのでフックが出たり、スライスやトップにダフリが起こりやすくなるのです。

偶然良い位置に上がった時にナイスショットが出ているだけです。

ドライバーをはじめ通常のショットはトップがいつも決まればショットは安定します。

実際には間違ったスイングを合理的なスイングに直すことが一番の近道で、正しいスイングプレーンをクラブがなぞるように振ることが合理的で最善のスイングの直し方です。

正しいスイングプレーンとはバックスイングでシャフトが地面と平行になった時、飛球線とも平行になるということです。

バックスイングでシャフトが地面と平行になるのは2回あります。

まずは腰の高さで1回、そしてトップでもう1回で、これはシャフトがターゲットを指すイメージです。

そうイメージすることによって、正しい位置にクラブが上がり、体も必然的にねじれることになります。

フックが出る間違ったテ-クバックの直し方

ドライバーに限らずフックの原因として、ダウンスイングから全力で右手で打ちにいってしまう場合があります。

これは、アウトサイドインとなって上半身が先行してしまい、インパクトで下半身の開きが足りず、クラブの抜け道がなくなって、そのまま右手がかぶってフックになってしまう症状です。

その直し方は『ゆっくり』を意識することです。

最初にゆっくりと、正しいプレーンにクラブを乗せてしまえば、その後極端にプレーンから外れることはありません。

さらにテイクバックの目的はパワーの蓄積で、パワーは体を捻ることで得られます。

左肩が右肩の位置と入れ替わるくらい、ゆっくりとそして、しっかりと体を回します。

体がねじれない人は頭を動かさないようにしすぎる人が多いです。

そうすると、軸が鼻先にあるみたいになって、トップで左足体重になったりします。

スイングの軸は服の背中に棒を入れ、その棒を中心に回る感覚です。

インパクトの時下半身は既に45度ほど開いていて、腕を振り抜くスペースがあるのが正しく、ヘッドがグンと加速します。

体をしっかり捻じることによって、ドライバーはインサイドインになってフェースもスクエアになります。

フックに限らずショットの直し方は頭の中の整理整頓

同じドライバーショットのフックでも右に飛び出して真ん中に戻ってくる球なら、フェースはスクエアなので問題は軌道にあり、まっすぐ飛び出して左に曲がる球なら軌道ではなく、問題はフェースの向きにある、という具合に球筋によって直し方が自ずと分かります。

ゴルフは打つ前に頭の中がどれだけ整理できているかによって、上達の度合いが大きく変わります。

自分に足りないモノや何をすべきかなど、頭の中をちゃんと整理整頓して練習することが重要です。