ゴルフにおいて、スコアアップを実現するためにはウェッジの技術向上が必要です。
そのためにはアプローチ技術の体得も大事ですが、道具であるウェッジを万全の状態に保つ必要があります。
今回はウェッジの溝の寿命を確認することで、物理的にクラブをどのように完全な状態に保てば良いのかを確認していきましょう。
ゴルフ上達に欠かせないウェッジでのアプローチの重要性
ゴルフにおいてはドライバーからパターまでのクラブがあり、スコアアップのためにはそれぞれ一定の技術の向上が望まれますが、特に100ヤード以内からボールをグリーンに乗せピンに寄せていくためには、ウェッジの技術の向上が不可欠になります。
そんなウェッジの技術向上には、一定の練習が必要です。
まず、一定の再現性のあるスイングを可能とするための反復練習などが考えられます。
安定したスイング軌道が確保できれば、ボールを思った方向に飛ばせることができるようになるからです。
また、ウェッジによるアプローチでは、距離感の体得も不可欠です。
距離感は、練習場で目標を決めて、その距離に届くようなスイング幅を覚えていくような練習を行うと良いでしょう。
ただ一方で、クラブ自体も経年劣化などは生じます。
劣化したクラブでは、いくら正しい打ち方や距離感であったとしても、思うようにボールが飛ばないということになってしまいます。
そんなクラブの劣化には、グリップの劣化とヘッドの溝の劣化が挙げられます。
今回は、クラブのヘッドの溝の寿命がどの程度なものか、またその防止策を紹介します。
ウェッジの種類と構造的な違い
ウェッジには基本的に3つの種類があると言われております。
1つ目は、ピッチングウェッジです。
ピッチングウェッジは、ウェッジの中でロフト角がなく、ボールを遠くに飛ばせるといったものです。
特に50ヤードから100ヤード以内のアプローチに使われるウェッジです。
パワーヒッターだと130ヤード近くまで狙えるかもしれません。
2つ目は、アプローチウェッジです。
アプローチウェッジは、3種類のうちピッチングウェッジとサンドウェッジの中間的なロフト角です。
ピッチングウェッジでカバーする距離より短い5ヤードから50ヤード以内のアプローチで使用する場面が多いでしょう。
こちらもパワーヒッターなら100ヤード以内になるはずです。
3つ目は、サンドウェッジです。
サンドウェッジは、3つのウェッジの中でもっともロフト角が大きいものです。
また、バウンスも他の2種類のアプローチより、厚めの構造をしています。
そのためバックスピンをかけるショットや、ボールを高く上げてピンポイントで止めるロブショット、バンカーショットで多用します。
このようにウェッジには種類があり、それぞれロフト角に違いがあり、それぞれに応じた距離で番手を選択することになります。
なおそれぞれウェッジには溝がありますが、3種類のウェッジともにその形状は同じモデルであれば基本的には同じものです。
ルールで定められているため、大きく差がつけられないのもその理由です。
そのため溝の構造には差はありませんが、使用方法での寿命に差が生じることになります。
ウェッジの構造と寿命
前述のようにウェッジには3つの種類があるわけですが、ゴルフにおいてウェッジはパターについで使用頻度が多いクラブになるでしょう。
そのため、クラブの寿命も他のクラブに比べても短くなる傾向にあります。
そんなウェッジの寿命で気をつけなければならない事項には次のことが挙げられます。
まず、何度も利用するといったことから、ウェッジの溝が磨り減るという事象が生じます。
もちろん最近のクラブの耐久性は向上しており、磨耗も以前よりはスピードが遅くなっているものかと思いますが、それでも使用頻度が高ければ磨耗は生じるでしょう。
溝が磨耗してしまうと、思ったようなスピンがかからなくなり、ピンを大幅にオーバーしてしまうような事態が生じる可能性があります。
次にウェッジの寿命で気をつけるべきは、グリップです。
溝と同様、使用頻度が高ければグリップも磨耗し、すべりやすくなってしまう可能性があります。
なお、ウェッジにも種類があるので、種類別にどれだけの耐久性があるかを見ていきます。
ピッチングウェッジ、アプローチウェッジの溝の寿命
ピッチングウェッジ、アプローチウェッジはそれぞれ距離の相違はありますが、利用場面としてはフェアウェイやラフからのショットで利用する場面が多いでしょう。
また、フェースもあまり角度がないという点から、ロブショットのようにピンを狙ってボールを止めるような場面でもあまり利用しないというところです。
どちらかというと、ボールを転がしてピンを狙うような転がしアプローチを多用されるゴルファーも多いはずです。
従って、溝の磨耗はあまり考えなくても良いと考えられます。
溝の磨耗は、ショットの際に障害物が絡まるような場合に、溝が磨り減る場合が多いからです。
逆に、障害物がないような状況では溝が磨り減る可能性は低くなります。
もちろんラウンド回数や練習回数がプロ並みに多いアマチュアゴルファーの場合には、一概に言えないという点はありますので、その点には留意が必要でしょう。
またアプローチウェッジで、ロブショットやスピンショットを好んで打たれるゴルファーにとっては溝の寿命は違ったものになってきます。
サンドウェッジの溝の寿命
ピッチングウェッジやアプローチウェッジと比べて、サンドウェッジは主にバンカーや深いラフからの脱出ショットでの利用が中心になります。
また上級者になれば、ロフト角の大きいウェッジであり、ロブショットに利用する機会もあるでしょう。
いずれにしても、何らかの障害物があるような状況での利用が想定されます。
まずバンカーの場合は、インパクト時にボールとフェース面との間に砂が入ってくることになり、砂がヤスリのように働き、フェースの溝を削ってしまいます。
また深いラフの場合にも砂ほどではありませんが、芝がフェースに絡んでフェース面を傷つける可能性があります。
もちろん、最近はクラブ材質の機能が向上しているので、磨耗の度合いは以前よりは長くなっているでしょう。
それでも物理的に限界があるので、サンドウェッジの溝の寿命は全クラブの中で短くなってしまいます。
なお2009年に溝の形状に関してルールが変更になり、溝に一定の規制がかかっていますので、2009年以前のサンドウェッジの使用はルール違反になるので注意してください。
ウェッジの溝の寿命を長くするための手入れ
前述のように、ウェッジの溝はスピンショットを打つためには必要でありますが、使用環境によって磨耗します。
特にサンドウェッジはバンカーショット、ラフからのショットなど磨耗しやすい状況下での使用を余儀なくされます。
一方で、ウェッジは一旦慣れてしまうと、継続して使い続けたいというゴルファーも多くいるはずです。
ウェッジを少しでも寿命を長くするためには、普段からの手入れは大事です。
まずプレー直後、特にバンカーやラフからのショットのあとには、カートにクラブヘッドを洗うための水とクラブを拭く布は携帯されているはずですので、ショット後にはヘッドの水洗いと空拭きをするようにしましょう。
またラウンド終了後に自宅でサビ止めなどを利用してヘッドを拭くようにすれば、利用頻度が高くとも溝の寿命は長くなります。
ちなみにグリップも磨り減りますので、定期的に交換すると安定したショットに役立ちます。
ウェッジの手入れを十分に行い、溝などクラブの寿命を少しでも長くしよう!
ウェッジは、安定したスコアを出すためには必要不可欠なクラブです。
ただ、サンドウェッジなどは使用環境などで溝などの寿命は短くなりがちです。
少しでも慣れたウェッジを長く利用できるように、普段からウェッジを含めたクラブの手入れを行うようにしてください。