ユーティリティの番手設定とロフト角には惑わされるな

ユーティリティには他のクラブと違った番手が書いてあると感じることはありませんか。

この番手は何を表す数字なのでしょうか。

ユーティリティを初めて選ぶゴルファーにはどんな数字か分からず、選択に迷う原因となってしまうようです。

なぜなら番手とロフト角はメーカーによってバラバラだからです。

今回は、ユーティリティを選ぶ際の番手とロフト角の関係について述べていきます。

ユーティリティの番手とは何のことなのか?

ユーティリティに書いてある番手は、何のことかご存知ですか。

その番手は、一体何と関係があるのでしょう。

ソールやヘッドカバーに3と示されているけれど、3番ウッドと同じなのでしょうか。

もしもユーティリティとアイアン、またはフェアウェイウッドが同じ番手なら、同じ飛距離が打てるのでしょうか。

結論からいうと、それは違います。

それでは3番アイアンと3番ウッドでは、なぜ同じ飛距離が打てないのでしょうか。

それは、まず2つのクラブのロフト角が影響しています。

一般的な3番アイアンのロフト角は20°、そして一般的な3番ウッドのロフト角は15°です。

また3番アイアンと3番ウッドは、ロフト角も違うだけでなくクラブの長さも大きく違います。

したがって、クラブに同じ3と書いてあっても、全く別物を意味します。

そしてユーティリティに書いてある番手は、一般的にはアイアンの番手と同じことを意味します。

よってユーティリティは、アイアンが打てないゴルファーにとって、アイアンの代わりなるお助けクラブなのです。

ユーティリティの番手に注意

ユーティリティはアイアンの番手と関係があります。

しかし、中には例外があるので注意してください。

なぜならユーティリティの番手とアイアンの番手が同じ意味をなさないクラブがあるからです。

ここで代表的なクラブを紹介します。

例えば、ダンロップスポーツのゼクシオ6代目2010年モデルの5番ユーティリティと、ゼクシオの7代目2012年モデルの5番の違いです。

今までの話でいくと、同じ5番アイアンのことを指していると思ってしまいますが、全く違うのです。

2010年モデルの5番のロフト角は17°、2012年モデルの5番のロフト角は23°で、ロフト角から見ても全く違うものを指しています。

このロフト角差では、おそらく飛距離でいくと20ヤード以上は開いてしまうと考えられます。

20ヤード以上違うクラブが同じ番手うとなると、びっくりしますよね。

しかも、同じメーカーの同じゼクシオシリーズでこんなことがあるのは驚きです。

その違いの理由に2010年までのモデルはフェアウェイウッドの番手を想定した設定だったものを、2012年からアイアン想定に変更したことにあります。

当時、他のメーカーはほとんどアイアン想定で、分かりにくいというお客様の声があり、モデルの切り替わりのタイミングで変えたと言われています。

このようなことがあるため、ユーティリティの番手だけを見て、クラブを購入すると全く想定外の距離になる可能性があるため注意してほしいです。

ロフト角と飛距離の関係

ロフト角と飛距離にはどんな関係があるのでしょうか。

ユーティリティに限らず、すべてのクラブはロフト角で飛距離が決まると言っても過言ではありません。

ヘッドスピードの違いにより、人によって飛距離の違いは出てきますが、一般的に1°ロフト角が変わると3ヤードから4ヤードの飛距離が変わると言われています。

アイアンセットは、モデルによって多少の違いは出てきますが、1番手の違いで3°から4°のロフト角が離れているのが一般的です。

したがって、アイアンセットの1番手の違いで、およそ10ヤードの違いが出てくるのです。

そのため10ヤード刻みでクラブを持ちたいゴルファーは、3°から4°の違いのクラブを段階的に持つ必要があるということです。

3°から4°ロフト角が離れているだけで飛距離が10ヤード変わってしまうということが分かったら、クラブを選ぶ際ロフト角を気にせずにはいられないはずです。

ロフト角と飛距離の関係を参考に、是非自分に合ったクラブを選んでください。

ユーティリティを選ぶときはアイアンとフェアウェイウッドのロフト角が大事

実際に何度のユーティリティを入れれば良いのでしょうか。

そこで大切なのは番手では選ばないということ。

例えば、クラブのセッティングがドライバー、3番ウッド、5番ウッド、5番アイアンからピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジのセッティングだったとします。

このセッティングは、ゴルフを始めたばかりの人に多く見られます。

5番ウッドと5番アイアンの飛距離の差が大きく開くので、ユーティリティを入れたいとします。

そこで大事になってくるのが、5番アイアンのロフト角と5番ウッドのロフト角です。

先ほどロフト角と飛距離の関係を述べましたが、ロフト角の違いによって飛距離が変わってきます。

5番アイアンが25°、5番ウッドが18°だとするならば、その差は7°開いていることになります。

よって、ロフト角差での計算上21ヤードから28ヤード飛距離が開くことになります。

さらに5番アイアンが38インチ、5番ウッドが42インチとすると4インチの長さ違いがあるため、その差も加わって30ヤード以上の差が生じます。

ここでユーティリティを入れるなら、20°と23°程度のロフト角のユーティリティを入れるのがベストです。

この2本を入れることによって、5番アイアンからユーティリティ、5番ウッドと約10ヤード刻みにすることができるからです。

クラブセッティングは、ロフト角を見て、理論的に考えていくと分かりやすいでしょう。

このように、ユーティリティを選ぶのがおすすめです。

初めて使うユーティリティのおすすめのロフト角

初めてユーティリティを使うゴルファーは、何度のクラブを入れれば良いのでしょうか。

先ほどと同じで、やはり番手では選ばないでください。

困ったら、まずロフト角が22°程度のユーティリティを入れてみてください。

ではなぜ、ロフト角が22°のユーティリティがおすすめするのでしょうか。

ユーティリティを使いたいということは、ロングアイアンが苦手なのか、フェアウェイウッドが苦手なのかに分かれることでしょう。

この22°のロフト角はアイアンでいうと4番アイアン、フェアウェイウッドでいうと9Wと同等の飛距離が出ます。

最近のアイアンセットは、基本的に5番アイアンまでしかセットで入っていません。

さらに9Wのフェアウェイウッドは作っているメーカーが少ないので滅多にお目にできません。

そういったことから、22°程度の飛距離はユーティリティで補う必要があるのです。

ゴルフを始めたばかりで、ロングアイアンが打てなくて、フェアウェイウッドもうまく当たらないという方も多いはずです。

そんな方にも、おすすめです。

フェアウェイウッドよりもクラブの長さが短いので、圧倒的にボールに当たるミート率が高くなるので、是非使ってみてください。

また、フェアウェイウッドはライが良くないと使えません。

しかし、ユーティリティなら多少ライが悪くても使うことができるので初心者にも最適です。

番手はなんの意味もない

ここまで話してきた中で、ユーティリティの番手がクラブを選ぶ際に邪魔になるということは、理解できたはずです。

クラブを選ぶ際は、番手ではなくロフト角をしっかりと見て選んでほしいです。

そうすれば、まず間違ったクラブセッティングにはならないからです。

しかし、メーカーによっては番手だけ書いてあって、肝心なロフト角が書いてないクラブもあります。

その際は、必ずネットで調べるか、ショップであれば店員に確認してもらいましょう。

また、これはユーティリティだけでなく、すべてのクラブにも同じことが言えます。

今クラブの購入を考えている、セッティングを見直したいゴルファーは、是非ロフト角に注目してクラブを選びましょう。

番手という紛らわしいものは無くして、ロフト角表示のみにするといったモデルがもっと増えても良いのではないでしょうか。

ユーティリティの番手とロフト角の関係性

今回は、ユーティリティの番手とロフト角の関係について話していきました。

ここでまとめたことで、ある程度どんなユーティリティを選べば良いか理解できたはずです。

あとは、自分の好きな顔つき、打感、メーカーでクラブを選んであげてください。

クラブセッティングの流れが揃うと、コースマネジメントもシンプルになってスコアメイクが楽になっていきます。