アプローチショットは、距離が短いぶん正確性が要求されます。
正確に打てるようになれば、スコアは必ず良くなるのは間違いありません。
正確に打つためのアプローチのコツをつかむと、ゴルフはもっと面白くなります。
今回はウェッジの選び方や構え方のコツとして基本的なところから説明します。
アプローチのコツはクラブ選びから
一般的に100ヤード以内の距離からグリーンを狙うショットがアプローチです。
同じウェッジでも、70ヤードからとグリーン周りでは構え方や打ち方も違います。
さらに同じ距離でも、ライによってはウェッジも変わってくるものです。
まずはどのウェッジをセッティングするかが重要です。
最近はピッチングウェッジ以下、4本のウェッジを使用するゴルファーもいますが、14本のトータルセッティングを考えて本数を決めましょう。
選ぶ上で大切なことは、アプローチのスタイルです。
ボールを上げるのを得意とするか、転がすのをメインにするかで、選ぶべきウェッジの種類は違います。
ライ角やソールの幅も違ってきます。
そのため得意のアプローチスタイルを確立することがとても大切です。
技術も大切ですが、クラブに対する信頼感も必要かもしれません。
このメーカーのこの角度なら、ミスが少ないといった思い込みも必要でしょう。
ゴルフはメンタルのスポーツなので、ウェッジのスペックも重要ですが気持ちも大切です。
ゴルフで一番使うクラブはウェッジですから、まさに相棒選びだと言えるでしょう。
その相棒とうまく付き合うことがアプローチのコツであり、ゴルフの上達につながります。
アプローチの構え方のコツ
アプローの構え方は、ボールにできるだけ近づき短めにウェッジを持つことで、体と腕とクラブに一体感がでます。
両腕は軽く伸ばし、地面と垂直に構えましょう。
この姿勢のスイングが無理のない姿勢です。
スタンスは距離によって開いたり閉じたりしますが、最初は自分が打ちやすいスタンスで構いません。
練習場で自分の振りやすいスタンスを見つけるために試行錯誤するのもゴルフの楽しみでしょう。
実際のコースは、平らなところは少ないですし、傾斜も多くあります。
そのため自分のスタンスをしっかり身につけないと、コースでの対応は難しくなります。
とにかく練習場でいろいろ試してください。
そんな試行錯誤は、アプローチのコツをつかむ上で必要なことです。
しっくりして狙ったところに打ち出せるスタンスが正解です。
基本のスタンスが分かってきたら、両足を開いたり左足を前後にしたりして、短い距離のスタンスも試してみてください。
基本がしっかり身についていれば、見つけやすいものです。
ゴルフにとって弾道とは
狙い通りのボールがいつでも打てることもアプローチのコツのひとつです。
クラブの番手ごとに同じ弾道を打つことは、ゴルフの基本でもあります。
それには、振り幅は変えてもスイングリズムとスピードは変えないこと。
ダウンスイングのときにスイングスピードを調整すると、トップやダフリといったミスが起こりやすいからです。
ウェッジにあった振り幅で距離を身につけましょう。
そのためにはまずフルスイングの飛距離を明確にすることが大切です。
次は時計の針に例えた8時のスイングで40ヤード、9時で60ヤード、10時なら70ヤードといった飛距離をマスターします。
飛距離は個人差があるもののこの方法が一番安定します。
もっともミスが起こりやすいのが40ヤード以内の距離ではないでしょうか。
短いがゆえ、どうしてもボールの行方が気になりヘッドアップしがちだからです。
ボールを最後までしっかり見ることと、ダウンスイングで手加減しないで打つことを心掛けましょう。
ボールを最後まで見て打てば、狙い通りにピンそばに落とせるといった自信が、無駄なミスをなくします。
ゴルフは距離感が大切
アプローチで最も大切なのは距離感です。
まずは振り幅で距離感を身につけましょう。
ゴルフ練習場で、ヤーデージの目標へ正確に打てるようにようになることが基本です。
あとは引き算です。
先に説明した時計の振り幅で40ヤードが8時のスイングなら30ヤードはどう打つかという具合です。
短い距離を振り幅で調整するのは大変難しいものです。
それこそミスの原因を作るようなものです。
そこでクラブを短く持って、40ヤードの振り幅のまま打ってみてください。
その飛距離が35ヤードなら、それが短く持ったときの飛距離として覚えておくのが良いのです。
この方法であれば、強く打ったり、手加減したりするより安定します。
20ヤード以内のアプローチになると、さらに正確に打つことが要求されます。
正確に打つには、ピンを狙って打つこと。
それが短い距離を寄せるコツです。
ただし、ヘッドアップは厳禁です。
正確さを求めるうえで、最も安定しているクラブはパターです。
グリーン以外でも、アゴが低ければバンカーで使用したり、フェアウェイ花道20ヤードから転がすこともできる優れものです。
アプローチはウェッジを必ず使わなければいけないことはありません。
5番ウッドで転がして寄せる方法もあります。
ゴルフはミスを減らすスポーツですから、短い距離は一番正確に寄せられるクラブを使いましょう。
セオリーに縛られず、発想豊かなクラブ選択もゴルフの面白さです。
ゴルフは自然との戦いでもある
ゴルフ場では雨や風、芝や樹木に翻弄されることもしばしばあります。
特にアプローチは芝生の影響を受けますので、ライの確認は必ずしてください。
目で見るだけではダメで、芝の感触を確かめることが必要です。
そのため素振りのときは、空を切るスイングではなく芝生を打つようにしましょう。
本番同様のスイングをしてください。
ボールが浮いているときと沈んでいるときの芝の感触は違いますし、打ち方も変わります。
これを怠ると決して良い結果にはつながりません。
ライの確認と素振りでの感触は、アプローチ成功のコツのひとつです。
ただ、これが意外と忘れがちです。
距離の確認が優先され、ライの確認はおろそかになりがちです。
最近はGPSの距離計などで、残りの距離を測るゴルファーも多いかもしれません。
その距離確認だけで、あとはもう打つだけと思ってしまう傾向にあるのです。
ルーティンの中にもれなくライの確認を組み込みましょう。
どうしても忘れる人は、距離計に「ライ確認と本番素振り」とでも書いてみてください。
スイングまでのルーティンを体に染み込ませることは、アプローチに限らずゴルフでは重要なことです。
迷わないのがアプローチのコツでありゴルフの難しさ
いろいろとアプローチのコツを説明しましたが、ゴルフの難しいところに、この「いろいろ」があります。
上達するには、多種多様な道筋があるからです。
ウェッジの種類もいろいろありますが、基本はピッチングウェッジ(PW)とサンドウェッジ(SW)です。
アプローチの基本は転がして寄せることなので、PW1本でアプローチができるのようになるのも良いかもしれません。
そうすることでウェッジ選びの「いろいろ」はなくなりますし、転がしに集中できます。
20ヤード以下の距離の場合、PWで上げて転がすピッチエンドランと、低く転がすランニングアプローチの2種類をマスターすれば、他のウェッジも簡単に使いこなせます。
特にピッチエンドランは、上げる転がすの距離幅を1:1と2:2ができるようになれば完璧でしょう。
5ヤード上げて5ヤード転がす、10ヤード上げて10ヤード転がすといった具合です。
少なくとも、これぐらいの距離感は必要です。
ランニングアプローチは、距離感を掴みやすいのでミスの少ないアプローチです。
アプローチで迷うようなら、PWのアプローチを極めておくべきでしょう。
SWはバンカー、ラフ、砲台グリーンに限って使用すれば良いとします。
これも使い方を限定することで、迷いを消すためです。
アプローチにミスはつきものです。
ミスを最小限に留めるアプローチがスコアアップにつながります。
ボールを上げるより、転がすほうがミスも少なく大ケガしないものです。
アプローチ上達の最大のコツとは
プロの世界でアプローチショットは、ビジネスゾーンと呼ばれ最も重要なショットです。
ピンそばに寄ることで、高額賞金獲得につながるからです。
アプローチ最大のコツは、狙ったところに寄せられるようになること。
そのためには練習量を増やして、ラウンドでの経験を積み重ねるしかないのかもしれません。