何事にも基本にこだわるゴルフの中で、構え方や打ち方が自由なのがパターの特色です。
しかしながら不調に陥っているようなら、ワンポイントレッスンでプロからアドバイスをもらうか、スクールに入会してイチから覚え直すのが簡単な解決の道です。
今回はこうした考えから、レッスンとスクールのどちらが効果的なのかお話していきます。
自由度の高いパターにレッスンやスクールが必要な理由
パッティングが上達するために、レッスンを受けたりスクールに通ったりする必要はあるのかという問題はあるかもしれませんが、もしも初心者や経験者でもパターの打ち方に悩みがあるようならレッスンやスクールを利用したほうが良いかもしれません。
パターの打ち方は自由度が高く、またそれを咎めることはありません。
基本通りのスタイルをとっているゴルファーが、必ずしもパターの名手となっているわけではないからです。
トッププロのフィル・ミケルソンは、190センチ超の身長を屈めて短いパターを使っています。
しかもグリップを握る左手(ミケルソンは左利き)は、甲側を外側に向けて親指と人差し指、中指で挟むクローグリップです。
もしもこのパッティングスタイルを初心者が行うと、誰しも「基本のフォーム」をすすめるはずです。
こうした特殊なフォームがダメなわけではありませんが、クローグリップに行き着くまでには、それなりの変遷があるものです。
それを抜きにして、いきなり特殊な構え方をしても、マイナスに作用する可能性が多いのです。
レッスンやスクールで自分に合ったパターの打ち方を学ぶ
パターの基本のフォームがなぜ大事なのか、それはパッティングラインにフェースを合わせやすいからです。
パッティングでスライスやフックをかけるのは、よほど特殊なときだけで、ほぼストレートボールを打ち出します。
芝目や傾斜によって左右に曲がることはあっても、そのパッティングラインさえ読み切れば、ラインに対してフェースを合わせてストロークすれば良いだけです。
この基本のフォームでパッティングをしていて違和感があるようなら、徐々にフォームを変えていきます。
フェースの向きさえ確保されていれば、ある程度はOKなのですが、そこで不調に陥ると泥沼のように抜け出せなくなってしまいます。
特殊な打ち方を変えるときは、一旦基本のフォームに戻してから、改めて別なフォームにすると泥沼に陥ることはありません。
問題は「何がダメなのか」を知ることが必要で、それが分からなければ同じ過ちを繰り返すことになります。
迷いがあればワンポイントのレッスンを受けたり、スクールに通って基本のパッティングを身につけたりと、自分の状況に合わせたアドバイスを受けると解決することができます。
パターのワンポイントレッスンとスクールの違い
パターに悩みを持ったときは、まずワンポイントのアドバイスを受けるべきです。
自分ではパッティングフォームの変化に気づけません。
フォームは少しずつ変化するため、すでに「悪い癖」になっていることが多いようです。
例えば、パッティングラインに対してスタンスはスクエアなのに、両肩のラインはオープンになっていることがあります。
ヘッドの軌道がライン上であれば問題はありませんが、両肩のラインに合わせてストロークをしていると、ボールはターゲットよりも左側に向かいます。
極端な体の向きであれば自分でも気づくことはできますが、1センチ単位の体の開きは、例え動画撮影をしても見つけることはできないかもしれません。
このようなケースの場合、ライセンスのあるプロからワンポイントのレッスンを受けるだけで、すぐに悩みは解消できます。
一方で前傾姿勢が崩れているような場合は直すまでに時間がかかります。
この場合にはスクールに通って、構え方から覚えたほうが早く結果を得ることができるでしょう。
パターのワンポイントレッスンにないスクール受講の良さ
ワンポイントレッスンが受けられる時間は、一般的に20分から30分程度です。
数回のパッティングを見てから、適切な対処法を教えてくれます。
ただし、これは悩みに対する対処の仕方ですから、もっと良くなる可能性はあるわけです。
しかしわずかな時間でパターを基礎から学ぶことはできません。
なによりも一般的なスクールでは、はじめにデータ取りをして科学的に分析をします。
アドレスでのフェースの向きが正しいのか、インパクトでのフェースの向きや打点が正しいのか、さらにはストロークの方向性をチェックすることができます。
またパターにもほんのわずかですがロフト角があり、打ち出すときにロフト角が有効に使われているかもチェックできます。
このようなデータを元に、自分にとって正しいパッティングを身につけていくわけです。
それと同時にプロの目で見て、ストロークのリズムや振り幅、また構え方などの指導を受けることになります。
中には画一的なパッティングを教えているところもありますが、データを活用しているところであれば、後から自分に合ったフォームに改造する必要はなくなります。
パターのワンポイントレッスンとスクールの経済的な比較
パターが不調なときに、レッスンによって切り抜けられるのは、元々正しいフォームでパッティングをしていることが条件です。
もちろんプロからのアドバイスですから悩みに則した対処法を教えてくれますが、正しいフォームからの悩みでなければ根本的な解決に繋がらない場合があります。
一方でスクールの場合には、1回1時間程度の指導で期間を決めて進めていきます。
しかも数値と図解によるデータ分析で自分の欠点は理解できていますから、取り組む練習を素直に受け入れることができるはずです。
これだけの結果を知ると、レッスンよりはスクールが良いと考えるのが普通でしょう。
ところがワンポイントレッスンの相場は2,000円程度なのに対し、スクールは20,000円程度と経済的な負担が大きくなります。
ただしゴルフ人生の中でレッスンやスクールを利用することは、そう何度もあるものではないはずですから、費用対効果を考えるとどちらを選んでも高くはないはずです。
結果的にパターはレッスンとスクールのどちらを選ぶべき?
ではワンポイントレッスンとスクールのどちらが良いのか、これは指導するプロによって違います。
レッスンプロの多くは個人事業主なので、指導枠以外は自由なことが多いようです。
パターは練習場で打ち方を覚えても、実践ではさらに芝目や傾斜の読み方、距離感のつかみ方などが必要です。
プライベートレッスン(ラウンドレッスン)を受けているプロの多くは、スクール生に対して申し込みを受けているようです。
パターに限らずプロとのラウンドは学ぶ点はたくさんありますので、実践に則したパターの打ち方を最終目標とするのであれば、スクールを利用したほうが良いかもしれません。
さらに時間が経ってから、「やはり調子が悪い」ということがあります。
ワンポイントレッスンの場合は、再度申し込みをしなければなりませんが、スクール生の場合には気軽にセカンドオピニオンで対処してくれることがあります。
プロによるレッスンをどこまで求めるかは個々によって違いますが、「見直す」と決めたら根本から練習できるほうを選んだほうが良い結果を得られることが多いようです。
不調なパターはレッスンやスクールを利用して修正しよう
不調なパターは、プロによるワンポイントレッスンで簡単に直すことができる場合があります。
またスクールに入会して、イチから見直すことで正しいパッティングができるようになることもあります。
そのため、基本のフォームができるのであればレッスンを選び、できなければスクールで習得したほうが確実に修正することができると考えられます。
パターに不安があるゴルファーは一度検討してみてはいかがですか。