ウェッジはピッチング、アプローチ、サンドと大きく3つの種類に分けられています。
用途によって選び方は違いますが、ゴルフ経験のない初心者が揃えるときには、技量が未知数のため基準となるものがありません。
そこで今回は初心者がウェッジを揃えるときに注意すべき点を紹介していきます。
初心者はウェッジの選び方の基準が分からない?
最近のアイアンセットはピッチングウェッジまでで、それより小さいクラブは別途購入することが多くなっています。
初心者の場合は、アイアンセットを選ぶだけでも大変なのに、マニアックなウェッジを選ぶのは結構大変なものです。
ゴルフ経験者にとっては「大したことはない」と思うかもしれませんが、海釣りの初心者がオモリを買うようなもの、もしくは射撃初心者がクレー用の銃を買うようなものです。
そもそも選び方の基準が分からないのですから、自分に合ったものを探せるわけはありません。
何より初心者はウェッジの打ち方を知らないため、ピッチングウェッジとサンドウェッジの見分け方や用途も良く分からないかもしれません。
そのため初心者がウェッジを選ぶときは、用途別に探したほうが分かりやすいかもしれません。
100ヤードから打つクラブ、グリーン周りから乗せるクラブ、バンカーから打つクラブと用途を明示すれば、打ち方を知らなくても必要があることは分かります。
ウェッジの選び方も使い方も分からないのは初心者であれば当たり前
ウェッジの用途が分からない初心者は、もちろん打ち方も分からないはずです。
その状況で選び方を問われても、「分からない」というのが本音ではないでしょうか。
そんなときは、ドライバーからサンドウェッジまでがセットになっているものを購入したほうが外れはないはずです。
なんとなく「セットは格下」と思うかもしれませんが、バリュー価格で設定されていることが多く、しかも同一モデルの中でのバリエーションはそれなりに用意されています。
その中には、当然のごとく番手間の距離や重さなどを考慮したウェッジも入っているため安心して使うことができます。
少し経験のあるゴルファーの中には、アイアンとウェッジを別々に揃えている場合があります。
ウェッジのバリエーションを豊富に揃えている、いわゆる単品ウェッジものは、自分の求める球筋をクラブの性能で打ってくれます。
ただ初心者の場合には「自分の求める球筋」を持っていないので、少し経験を積んでラウンドのときに、どんなウェッジが必要なのかを知ってから揃えていくようにしたほうが良いでしょう。
初心者はピッチングウェッジまでをセットに含む選び方で良い
初心者が多彩な球筋を打ち分けるウェッジを持つのはまだ早いと考えるのは間違ってはいませんが、そもそも初心者と呼ばれる期間はどのくらいなのでしょうか。
ゴルフは初心者でも他のスポーツを経験している場合は、1年もたたずにシングルクラスになることもあります。
ましてゴルフクラブの月例会でエントリーするとき、Aクラスに入る人はたくさんいるはずです。
つまり練習方法さえ間違わなければ、ゴルフは短期間で上手くなれるスポーツなのです。
全員が短期間で上手くなるわけではありませんが、その可能性は誰もが持っているのですから、半年もしないで好みのウェッジが欲しくなっても不思議ではありません。
「勉強代」と言えばそれまでですが、短期間でクラブを入れ替えるのはさすがに勿体ないと思います。
このようなときの選び方は、ピッチングウェッジまでの通常セットと合わせて、アプローチウェッジとサンドウェッジを別途購入するようにしましょう。
初心者に合ったサンドウェッジの選び方はバンスがポイント
アイアンセットとは別に、2本ウェッジだけを違うモデルのものにするときは、他のクラブとの統一性を考えておくと使いやすいウェッジになります。
例えば重量はドライバーからサンドウェッジまで、一定の間隔で重くなっていくよう作られています。
また長さも同様で、徐々に短くなるように設定されているので、打ちやすさを感じることになります。
そうした統一感が必要な中で、初心者が単独のウェッジを入れるのは少々難しいかもしれません。
一貫性がなくても困らないのは、バンカーで使うサンドウェッジです。
選び方のポイントは、打ちやすさと安心感です。
砂の中という特殊な状況下で使う道具ですから、構えたときに「失敗するかも」と頭に浮かぶようでは思い切ったバンカーショットはできません。
初心者が砂からのショットで打ちやすいと感じるのは、サンドウェッジのソールが広くバンスがあるものです。
膨らみの大きなものを使うと、ダフリ気味にインパクトをしても砂を掻き分けるようにしてボールを打ち出してくれます。
アプローチウェッジの選び方は一貫性を重視
もう1つのウェッジであるアプローチウェッジは、グリーン周りからのアプローチに限定するものと、アイアンセットとの整合性を重視するものとに分かれます。
簡単に言うと、ロブショットを打つようなタイプと、ピッチングウェッジの次の番手として使うタイプに分けることができます。
初心者とは言え、目標とするプレースタイルはあるでしょうから、まずはこのどちらか1つを決めなければなりません。
ちなみにアプローチウェッジは、必要に応じて買い増していくのが一般的です。
技量に応じて利用度が変わるので、スタンダードなタイプ、つまりピッチングウェッジの次の番手として揃える選び方をするのが良いでしょう。
そこでの大事な点は、アプローチウェッジにはバンスのあるものと、ないものがあることを覚えておくことです。
またピッチングウェッジの次の番手とするときは、ピッチングウェッジとロフト角が4~6度差であることが望ましいということも覚えておきましょう。
初心者でも使いやすい単独のアプローチウェッジの選び方
初心者の場合は、ウェッジだけでなくキャディバッグなども含めてすべてセットで購入することが多いのではないでしょうか。
一貫性を考えると、もっともおすすめする選び方です。
ただグリーン周りのアプローチを考えると、「全部セット」で揃えてから、アプローチウェッジだけを1本追加するとさらに使い勝手は良くなるでしょう。
一般的なピッチングウェッジのロフト角は44度です。
この44度の次の番手であるアプローチウェッジは50度、そしてバンカー用のサンドウェッジが56度ですから、ウェッジのロフト角は6度の間隔で設定されていることが多いようです。
そうだとしたら1本追加するアプローチウェッジは54度がおすすめです。
アイアンの番手間は4度刻みで飛距離10ヤード差に設定されていますから、セットに含まれている50度のアプローチウェッジとのロフト角の差が4度違えば扱いやすいはずです。
またサンドウェッジをバンカー以外で使わない場合は、バンスのないサンドウェッジとしてスペック違いの56度のアプローチウェッジも使いやすいかもしれません。
なお58度や60度のロブショットを狙えるウェッジは、初心者にはまだ早いかもしれず、経験を積んでから購入するようにしましょう。
安心感を重視した初心者向けのウェッジの選び方
アイアンセットにウェッジを含むのか、含まないのかで選び方は変わってきます。
初心者の場合は、打ち方も分からない中でテクニックを必要とするウェッジを選ぶことになるため、アイアンからの一貫性を重視した選び方のほうが安心感を得られることでしょう。