ユーティリティは、アイアンであまり飛距離が出ないレディースゴルファーには特に人気が高いようです。
今では、クラブセッティングに欠かせないクラブのひとつとなっています。
今回は、その役割や特徴を紹介します。
飛距離を埋めるためのユーティリティ
レディースゴルファーのクラブセッティングに欠かせないユーティリティ、一体どのようなクラブなのでしょうか。
ユーティリティは、ここ数年で大きく変化を遂げてきています。
元々はロングアイアンが打てない人に向けて開発されたクラブですが、今やプロゴルファーでもユーティリティを多く活用するほど人気が出ています。
ロングアイアンの代替というより、ひとつのクラブカテゴリーとして確立しています。
ユーティリティは、かまぼこ型のヘッドとフェアウェイウッドと比べて短めのシャフトで、ボールの上げやすさやミートのしやすさが特徴でしょう。
そんなユーティリティですが、選ぶ上で重要なことはフェアウェイウッドとアイアンの飛距離の差を埋めるクラブとして考えることです。
ドライバーやフェアウェイウッドは飛距離を出すためのクラブですが、ユーティリティは元々アイアンの延長線上として作られたクラブですから、コントロールショットに使うものです。
ちなみに、日本では一般的にユーティリティと言われていますが、海外ではハイブリッドと呼ばれています。
今回は、ユーティリティと呼び名を統一して話を進めていきます。
レディースのセッティングにユーティリティが外せない理由
昨今、ユーティリティはレディースゴルファーのクラブセッティングには欠かせないクラブとなっています。
一部の女子プロゴルファーで使っていない人もいますが、ほとんどが1~3本ほどクラブセッティングに入れています。
では、なぜ欠かせないクラブになったのでしょうか。
ユーティリティがない時代は、2番、3番といったアイアンがセットに含まれているのが当たり前でした。
しかし、ロングアイアンはアマチュアや力のないレディースプレーヤーには扱いにくくて仕方ないものでした。
そんなロングアイアンはロフトが立っているため、ヘッドスピードが足りないとボールが上がらず番手通りの飛距離が出ません。
そのため、女子プロゴルファーでも4番か5番までしか使いません。
結果、フェアウェイウッドとアイアンとの飛距離の間隔が開いてしまいます。
そのため、先程説明した通り、ユーティリティを使って飛距離を埋めるのです。
また、人気の理由として、ボールが上げやすいことからフェアウェイのみならず、ラフ、フェアウェイバンカーなどでも使えるため、飛距離を埋めるだけではなく、様々な状況に対応できるクラブのため重宝されているのが現状です。
レディース向けユーティリティの飛距離目安
まず、飛距離の目安をお伝えする前に、ユーティリティの番手をまとめます。
ユーティリティの番手は各メーカーで表記はバラバラです。
例えば、同じユーティリティの番手でもメーカーが違えばロフト角が全く違ったりします。
そのためユーティリティを選ぶときは、ロフト角で比べるようにしましょう。
では、ユーティリティの飛距離について簡単に目安をお伝えします。
7番アイアンで100ヤードほど飛ぶレディースゴルファーを基準にします。
●ロフト角22度のユーティリティ
飛距離は130~140ヤードくらいで、5Wと7Wの間くらいです。
●ロフト角25度のユーティリティ
飛距離は120~130ヤードくらいで、7Wと9Wの間くらいです。
●ロフト角28度のユーティリティ
飛距離は110~120ヤードくらいで5番アイアンと6番アイアンの間くらいです。
●ロフト角31度のユーティリティ
飛距離は100~110ヤードくらいで6番アイアンと7番アイアンの間くらいです。
主にロフト角が22~28度の番手をクラブセッティングに入れるゴルファーが多いです。
ユーティリティは飛距離よりもコントロール
ここで、ユーティリティに持つイメージをあらためて自分自身で確認してみてください。
ユーティリティは自分の中で、フェアウェイウッドに似ているクラブに感じますか?
それとも、お話しした通りアイアンの延長線上のクラブのイメージがありますか?
お持ちのイメージが打ち方にも現れますから、ユーティリティを選ぶ際は、イメージを持っているほうのクラブとシリーズを揃えると扱いやすくなります。
実際、レディースゴルファーの場合、フェアウェイウッドのイメージで打っている人が多いかもしれません。
打ちやすいクラブを選ぶという点では、イメージで選んでも問題ありませんが、あくまでもユーティリティは飛距離を出すのではなくコントロールショットをするクラブであることを忘れないでください。
実際、フェアウェイウッドではほとんどグリーンを狙いませんが、ユーティリティになるとスピンを効かせてグリーンで止めることも必要になってきます。
そのための打ち方は、最後に解説をします。
レディースゴルファーにありがちなユーティリティのアドレス
先ほどユーティリティは、ロングアイアンよりボールが上がりやすいと説明しましたが、実際はなかなかうまく打てない人も多いのではないでしょうか。
ボールがしっかり上がらないと理想の飛距離も出ません。
ここでは、うまくユーティリティが扱えないレディースの打ち方の例を紹介します。
最も多いのが、アドレスの間違いです。
フェアウェイウッドをドライバーと同じイメージで打っている人はアドレスからして間違えている可能性が高いです。
スタンスが広すぎたり、ボールを左に起きすぎたりしているからです。
アイアン同様最下点で払い打つか、軽く打ち込むイメージでアドレスすることが必要です。
また、レディースゴルファーの中には極端にシャフトを短く持ったりする人がいます。
フェアウェイウッドと違い、元々シャフトが短く太いため、ミート率が高いにのに勿体ありません。
短く持つことによってシャフトのしなりが減り、ボールが上がりにくくなります。
ユーティリティが苦手なゴルファーは、今一度自分のアドレスを見直しましょう。
ユーティリティの打ち方
最後にユーティリティがうまく打てない人向けに打ち方を解説します。
また、ボールは上がるけれど、スピンがかからない人も参考にしてみてください。
話した通り、ユーティリティは人それぞれ持つイメージが違います。
そのため打ち方も違ってきますが、うまく扱えない人は次の打ち方を参考にしてみてください。
ここで理想とする打ち方は、アイアンのイメージでユーティリティを打つことです。
あくまでもロングアイアンよりボールを上げやすく、スピンの掛かったボールを打てるように作られたのがユーティリティです。
アドレスの取り方、ボールの位置はアイアンと同じにしましょう。
チェックポイントは、スタンスが広すぎないか、アドレス時点で軽いハンドファーストの構えになっているかです。
始めは違和感があると思いますが、そのアドレスからスイングをしてみてください。
ボールはしっかりと上がり、飛距離も出ることが分かるでしょう。
この打ち方を覚えることによって、しっかりとスピンの効いたボールが打てるようになるため、コントロールがしやすくなります。
レディースのクラブセッティングにユーティリティが入る以上、この打ち方がマスターできれば、もっと楽にスコアメイクできること間違いなしです。
ユーティリティが使えればスコアが縮まる
レディースゴルファー向けに簡単にユーティリティ情報をまとめました。
最近のゴルフの考え方は、難しいクラブを打てるようになるより、扱いやすいクラブをどんどん選択して楽しむほうが強いです。
そのため、ユーティリティを多用したクラブセッティングはアリです。
是非、ユーティリティを自分のものにしてください。