パターの選び方はゴルファーによって違うものです。
ただしほとんどのパターには男性用、女性用はないため、共用の中で女性に向いているものを探さなくてはいけません。
今回は、サイズや重さではない女性が選ぶべきパターの基準を紹介します。
女性ゴルファーのパターの選び方の基準とは?
女性ゴルファーが新しいパターを購入しようと思ったとき、その選び方の基準は人によって違うようです。
もちろん性能は重要なポイントになりますが、形や色など「女性らしさ」も基準となっているようです。
さらに人気プロゴルファーが使用しているパターは注目アイテムになりますし、「新作」も気になるところではないでしょうか。
何よりも「入る」と言われるパターに人気は集まっていますが、「流行」もそれに負けないほどの選択肢になっているようです。
そこで女性が選んできたパターの変遷を紹介していきますので、その中から自分に合ったものを見つけてください。
まずはパターのスタイリングです。
パターの形は古典的なL型パターから始まりますが、実際にこのタイプを使う人は少なく、特に女性ゴルファーでは見かけることが皆無に等しいかもしれません。
現代ゴルフで伝統的なパターと言えばピン型パターです。
ゴルフセットを購入すると、そのセットに入っているパターの多くが、ゴルフ界のスタンダードと言われるこのピン型パターだからです。
進化するパターこそ女性ゴルファーの選び方に合っている?
女性ゴルファーがパターを購入するときの選び方として、人気が高いマレット型とネオマレット型に絞るのも良さそうです。
マレット型は「かまぼこ型」とも呼ばれていて、ピン型パターが持っていない性能を備えたタイプです。
軽くストロークするだけで、ボールが弾けて転がるため、ヘッドの動かす範囲が少なくて済みます。
ヘッドを動かす幅が少なければ、それだけアドレスでセットしたフェース面を崩さずに再現しやすいはずです。
つまり少しの動作で理想に近いパッティングが可能なパターということになります。
発売当初はシマウマのようなゼブララインのカラーリングだったことから、セブラパターとも呼ばれ、その頃から女性には人気のパターでしたが、今ではそのカラーリングはなくなり性能重視のモデルとなっています。
そのマレット型の性能をさらに進化させたのが、ネオマレット型のパターです。
「ネオ」は新型とか新しいといった意味になるため、「新型マレット」と解釈できます。
新しいパターが女性ゴルファーの選び方に影響した?
女性に限らずゴルファーは「新しいもの好き」が多く、特徴的なデザインのネオマレット型パターはすぐに普及しました。
特徴的なスタイリングもさることながら、国内外で人気の女子プロゴルファーが使用したことで、一気に広まっていくことになります。
いわゆる「流行」を追いかけたことが選び方の始まりなわけですが、実際に使ってみるとそれまでのパターにはない安心感を得られることに気づきます。
しかも新しい形のパターですから、毎年改良された新しいモデルが発表され、ゴルファーにとって重要な使い勝手に関しても高評価を受けることになっていきます。
ネオマレット型として「新型」をつけていますが、マレット型とは全く違うデザインです。
元々はパターの後方にボールを乗せて、そのボールの残像を見ながら真っ直ぐに引くことができるというアイデア商品だったようです。
ただ実際に使ってみると、その効力が優れすぎたようで、ゴルフ協会が使用を認めなかったと言われます。
そこで大手ゴルフメーカーが権利を取得して、根気良く交渉した結果、ネオマレット型が発売されるようになります。
人気の女性プロゴルファーが使用するパターが選び方の優先基準
すでに発売前から「ルール規制にあったパター」「引きやすさは他にない」といった評判から注目を集めましたが、あまりにも奇抜なデザインでした。
当初はパターの後方にボールを3個乗せていましたが、それではルールを通過できないということで、半分にカットしたボールを乗せて商品化したわけです。
ところがクレームが入ったためにボールを2個にし、さらに半円ボールの膨らみの代わりに白い円だけを描いてその代用としたことで、お洒落なデザインと受け取られ一気に広まることとなります。
もちろん前述のように、欧米ではアニカ・ソレンスタムが使用し、国内では宮里藍が使用したことで、女性ばかりかパターに悩む男性ゴルファーにも浸透していきます。
どんなに人気があろうと、性能が優れていようと、新しいパターは作られるものです。
その後は、ボールの残像で引きやすさを作り出した「ツーボール」よりも、感覚的なものではなくハッキリと要旨が分かるデザインにしていったのが、今市場に出回っているネオマレット型のパターです。
新型パターはゴルフ界に影響を与えたのに女性には不人気?
ツーボールを代表するネオマレット型をさらに進化させたパターは、フェースの両サイド(トゥ・ヒール)にガイドをつけて、真っ直ぐに引けるよう視覚でチェックできるようにしたのです。
まるでアニメに出てくる戦闘アイテムや戦闘機のようなフォルムで、その先進的なデザインは注目され選び方にも影響を与えることになります。
とことん性能を重視したことでヘッドは大型化し、キャディバッグの中では邪魔者になります。
そのため一時期、大型ネオマレットパター対応のフードに膨らみを持たせたキャディバッグまで登場したほどです。
ネオマレットタイプは、トゥからヒールまでが長いほど、パッティングラインに対して誤差なく垂直にセットすることができます。
さらにフェースの両サイドには、羽根のような長いガイドを後方まで伸ばした形状も登場し、四角い大きなヘッドが出来上がります。
当然、他のクラブと接触すれば傷をつけることになるので、その大きなヘッドを覆う専用ヘッドカバーが必要になります。
当初はその大型ヘッドカバーがステイタスのような感覚だったようですが、やがて扱いが面倒になってきます。
パターカバーを外しても、女性のパンツのポケットに入れることはできず、グリーン外に置いてこなければならなくなり、プレーに支障を来すようになります。
女性らしさはグリップとヘッドカバーで出せれば良い
女性の服装を考えたとき、大型のパターカバーを入れられるポケットはまずありません。
そのため使い勝手の悪さから徐々に敬遠されるようになり、原点回帰していったようです。
ヘッドが小ぶりのピン型パターや、大きくてもツーボールのネオマレット型パターなど、扱いやすさとスタンダードなデザインが人気だと聞きます。
特にツーボールパターを販売しているオデッセイのピン型パター「O-WORKS」は、プロゴルファーの使用率も高く、ヘッドの大きさも手ごろなことから、人気となってきているようです。
女性ゴルファーのパターは、性能だけではなく、扱いやすさや周囲に迷惑をかけないという心配りが選び方のポイントになっています。
カラーは重要な要素ですが、それはパターヘッドではなく、グリップカラーやデザインで差を付けられます。
さらにパターカバーのカラーやデザインも、メーカー名やモデル名が強調されているものではなく、アフターマーケットで可愛らしいデザインのものを付ければ問題ありません。
パター本来の役割を考えると、信頼感のあるものが良いわけですから、正しい選び方は「手に取ってみること」であり、あとは好みで見た目をアレンジするのが正解なのでしょう。
女性だからと言って決まった選び方があるわけではない
女性だからと言って、専用のものを探し出す必要はありません。
男性と同じように、様々なタイプを打ち比べて吟味すれば良いでしょう。
今ではアフターパーツとして様々なデザインのグリップやヘッドカバーが発売されています。
そうしたもので自由に個性を出すだけで、可愛らしいもの、気に入ったものに変えられるのです。