パターは34インチで良い?特徴を知って選び方を学ぶ

初心者からするとパターはなんでも良いと思うかもしれません。

しかしゴルフというスポーツは、パターの選び方によってスコアが変わるとも言われるくらい重要です。

今回は、どんなパターが自分に合っているのか、シャフトは何インチにしたら良いのかなど選び方の基本を考えます。

ゴルフではパターが重要

まず、初心者に知ってもらいたいのがパターの重要性です。

ドライバーやアイアンなどに比べ、初心者でもパターは打てます。

しかし、パターは非常に奥が深く、実際スコアにも大きく影響するものです。

パターは、2パット以内で抑えるのが理想と言われています。

もし、パターの平均が2パット/ホールだとし、90で上がったとしましょう。

すると約4割がパターを打っている計算になります。

同じ打数でグリーンに乗せても3パット平均のゴルファーであれば、108となるわけです。

実際、海外ではゴルフを始めるとドライバーやアイアンではなく、パターやウェッジといったグリーン周りに必要なことから教える傾向が強いそうです。

それだけ、ゴルフのスコアはパターが重要になるのです。

パターの重要性が分かってもらえたところで、練習に励んでいただきたいのですが、試用するパターもなんでも良いというわけではありません。

特にドライバーやアイアンなどと違い、繊細な感覚が必要なパターの場合、ストロークと自分のイメージ、そしてフィーリングが合うパターに巡り合うことが上達への近道だからです。

今回はパターの特徴と合わせて、シャフトはとりあえず中間の34インチで本当に良いのか正しい選び方の話をします。

パターヘッドの種類と選び方の基準

パターを選ぶ際に、グリップの太さをどうするか、シャフトを何インチにするかなども大切ですが、どのようにストロークしたいかのイメージが強く影響するのがパターヘッドです。

つまり、パターヘッドの選び方が間違っていればイメージ通りにボールは転がりません。

そのため、パターヘッドを選ぶ際は、自分がどのようにストロークしたいかをイメージしてからパターヘッドを選びましょう。

では、パターヘッドの種類を紹介します。

●ピン型(ブレードタイプ)

プロゴルファーにも人気のパターヘッドで、昔から根強い人気があります。

操作性が高く、ストロークタイプも選びませんが、直線的にストロークしたい人にはあまり向きません。

●マレット型

かまぼこ型をしたパターヘッドです。

ピン型に比べ、ある程度直線的にストロークしたい人に向いています。

●ネオマレット型

マレット型よりもさらに大きいパターヘッドをしたタイプです。

より直線的にストロークしたい人、またパターヘッドに任せてストロークしたいゴルファーに向いています。

初心者は、直線的なイメージが強いため、ネオマレット型がおすすめです。

●L字型

上級者向けのモデルです。

アイアン同様にネックがヘッドの端にあるタイプで、繊細なコントロールが求められます。

パターのネックの種類と選び方

次に、パターのネックの選び方について話します。

細かな特性はありますが、初心者ゴルファーは、ストロークしたときの感覚を大切にしてください。

まずは、ネックの種類を説明します。

●クランクネック

迷ったら、クランクネックと言われるほど定番と言って良いネック形状です。

かぎ型とも言われ、シャフトとフェース面にオフセットができます。

ボールを体の正面(中心)で構えるゴルファーに向いています。

●ベンドネック

シャフトのネックがぐにゃっと曲がったタイプの形状です。

クランクネックに比べ、オフセットが浅い傾向にあります。

ボールを多少、左寄りに置いて構えたいゴルファーに向いています。

●センターシャフト

パターヘッドの中心にシャフトが取り付けられている形状です。

ボールとシャフトを一直線で構えやすいタイプです。

3つのネック種類を紹介しました。

パターヘッドとネック形状の組み合わせは多数あるため、実際に試打してみて、イメージとに合ったものを選んでください。

例えばシャフトが同じ34インチでもネック形状によって異なることがあります。

その辺りは、メーカーの測定方法で違うので実際に構えてみて確認してください。

パターのシャフトは何インチ?

先ほど少し話に出ましたが、シャフトの長さについてここから考えます。

シャフトの長さの選び方には色々な考え方があります。

パターのシャフトの主流は33~35インチです。

ネック形状によって誤差は出ますが、基本はこの長さの間に収まると思ってください。

尚、たまにプロゴルファーがものすごく長いパターを使っていますが、初心者は使わないほうが良いです。

一般的なものを使いましょう。

それでは、どのようにシャフトの長さを決めていけば良いのでしょうか。

まずは身長を基準にして考える場合は、160cm前後の人は33インチ、170cm前後の人は34インチ、180cm前後の人は35インチが標準と言われています。

しかし、これはあくまでも参考です。

身長に加えてアドレス時の腕の形も考慮しましょう。

アイアンと同じように、腕を伸ばして構える人は、身長通りの標準サイズで問題ありません。

対して肘を曲げて、腕で五角形を作って構えるタイプの人は、標準タイプにプラス1インチすると安心です。

このように、身長とアドレスの形を考慮して、シャフトの長さを選ぶと良いです。

シャフトの選び方に迷ったら34インチ?

シャフトの選び方に迷ったら34インチのパターを選べば失敗しないと聞きますがどうでしょうか。

身長が170cm前後の人であれば問題なさそうですが、その他のゴルファーだと少し問題がありそうな気がするはずです。

ここで、もうひとつシャフトの長さを選ぶ際に加えて考えてみましょう。

「シャフトの長さ=地面からグリップエンドの高さ」とします。

身長やアドレスの形も大切ですが、前傾角度に注目をしてみましょう。

前傾角度が浅い人ほど、手元は高く、深い人ほど手元は低くなります。

パターの場合、ボールを真上からのぞき込む形で構える人が多く、前傾が深くなる傾向があります。

また、マレットタイプのパターの場合、直線的なラインをイメージするためその傾向も強いです。

そのような観点から34インチは多くのゴルファーにフィットする長さと言えるのかもしれません。

しかし、絶対はないものです。

アドレスが固まっていない人は、肘を曲げてライ角に合わせた前傾角度で無理なく構えてください。

そして構えた際に長さが足りるかを見るようにしましょう。

長い分には、グリップエンドを余らせて持つ、シャフトカットなどリカバリの方法はあります。

32~36インチで調整ができる?最新パター

それでは、最後に自由にインチ調整ができるパターを紹介します。

今回紹介するのはPING(ピン)の『シグマ2』シリーズです。

シグマ2シリーズは、フェース面に二重のインサートを配置することで、柔らかく、しっかりとした打感を実現してくれます。

また、インサートにはTR溝を配置し、ボールコントロールをしやすいのが特徴です。

ヘッドタイプは、定番のピン型からネオマレット型まで、ネック形状も各種あります。

さらにグリップサイズも普通サイズから流行りの太いグリップを3種類から選ぶことができるのです。

これだけ選択肢があれば、幅広いアマチュアにフィットするのではないでしょうか。

今回は、2019年の全英オープンで優勝した渋野日向子プロが使用している『ANSWER』のスペックを紹介します。

《ヘッド形状》ピン型

《ヘッド重量》350g

《シャフト》標準34インチ(調整機能あり:32~36インチ 調整機能なし:31~36インチの範囲でカスタム対応)

《ネック形状》クランクネック

《ロフト角》3度

《ライ角》70度(±4度調整可)

パターは適当ではなく深く検討すべき

パターの重要性、また奥が深いことが今回の内容で伝わったでしょうか。

ドライバーやアイアンに比べ、とりあえず貰い物というよりは、中古でもしっかりと自分に合ったものを選ぶのが重要です。

パターは時間をかけて、感覚と精度を養っていく必要があるため、しっかりと選んでいきましょう。