ドライバーはゴルフクラブの中で最も軽い種類です。
全体の中で軽いといってもその範囲は広く、270g~330g程度もあります。
重いものより軽いほうが振りやすくて飛ばせるのではないかと思っている人も多いかもしれません。
今回はドライバーの重さについて考えます。
ドライバーの軽い、重いとは何?
重さについて説明していきますが、ドライバーの重さとは一体どういうものなのでしょうか。
軽いドライバーと重いドライバーの定義はどうやって決めるのでしょうか。
ここでは、ドライバーのふたつの重さについて話をします。
①ドライバーの総重量
ドライバーの重さと聞くとまずは総重量が出てくるのではないでしょうか。
ヘッド、シャフト、グリップのトータルでドライバーの総重量が決まります。
ヘッドは190g~210g前後、シャフトは40g~80g前後、グリップは40g~60g前後が一般的です。
実際にドライバーは軽いと感じることはありますか。
②スイングウエイトによる感じる重さ
総重量、つまり実際の重さとは別に感じる重さがあります。
例えば300gのD0バランスのドライバーとD4バランスのドライバーではどちらが重いと感じるでしょうか。
同じ総重量でもD4バランスのドライバーのほうが、グリップを握ったとき、スイングしたときに重いと感じるはずです。
これをスイングウエイトと言い、ヘッドの効きを表します。
ヘッドが効くほど重く感じるため、その重さに耐える力が必要になります。
これは、総重量とは別なものです。
軽いヘッドと重いヘッドの違い
ここでドライバーのヘッドそのものの重さについて考えてみます。
ヘッド単体もお伝えしたように上下に差がありますが、基本的には200g前後が標準となります。
それでは、軽いヘッドと重いヘッドでどのような違いが出るのでしょうか。
●重いヘッドは飛距離が出やすい
クラブヘッドそのものの重さが飛距離に対してどう影響するかイメージしてみましょう。
例えば、壁に同じ速度でダンプカーと軽自動車がぶつかったとします。
ダンプカーのほうが衝撃は強いのが容易に想像できるでしょう。
クラブヘッドも同じで重いほうがボールへの衝撃が強く、強い打球が出るため飛距離が伸びやすくなります。
ただし、ゴルフボールとの関係上200gを超えるとその差はあまり出なくなるようです。
●クラブの全体的なバランスを考慮する
とにかく重いヘッドをつければ良いと考えるかもしれませんが、そうではありません。
全体の総重量のうちヘッドが重すぎる場合、バランスも崩れ、シャフトが耐えられないことがあります。
そのため、全体のバランス(主にシャフトの重さを中心)を考慮してヘッドを選ぶようにしましょう。
ドライバーの重さは好みが生じる
ドライバーの重さにはふたつあるとお話をしました。
総重量については、クラブの重量フローを崩さず体力を考慮して決めましょう。
ここで重さの好みついてお話するのはスイングウエイトです。
一般的には、ドライバーからウェッジまでスイングウエイトを統一すると良いと昔から言われています。
しかしドライバーに関しては、若干この考え方に変化が表れてきています。
一般的にD0~D2のスイングウエイトで男性ゴルファー用クラブは設計されているのですが、ドライバーだけはD3やD4といった重いものを選ぶのが多かったです。
どちらかというと、長さを伸ばし、ヘッドの効きをより感じられるようにと選ぶケースでした。
しかし最近では、C9やD0と基準のスイングウエイトよりも軽いものを選ぶことも増えてきています。
実際、プロゴルファーでも70g台のシャフトを入れながら、C5やC6といった軽いスイングウエイトにセッティングする選手もいるほどです。
この辺りはそれぞれの好みになりますが、どんな人に向いているのでしょうか。
スイングウエイトの軽いドライバーが向いているゴルファー
スイングウエイトが軽いドライバーについてメリットをお伝えします。
●スイングウエイトが軽いことによるメリット
・通常のスイングウエイトよりもさらに軽く感じ、振り抜きやすくなる
・総重量が多少重いクラブでもスイングしやすい
スイングウエイトを軽くする最大のメリットは、重量のあるドライバーでも振りやすくなることです。
重量のあるドライバーを使うとスイングが緩みにくくなりますし、何よりインパクトで強い衝撃を与えることができるので強い打球を打つことができます。
《スイングウエイトの軽いドライバーが向くゴルファー》
・自分のパワーに適したものより重いドライバーを使っている人
・スイングテンポが速いハードヒッター
ハードヒッターと聞くと、スイングウエイトが重いほうが向いているのではと思うかもしれません。
ただハードヒッターの場合、体の回転や腕の振り抜きが速くなります。
あまりヘッドが重すぎると振り遅れの原因にもなるため、軽めスイングウエイトのほうがヘッドの返りが合いやすいと言えるでしょう。
スイングウエイトが重いドライバーが好きなゴルファー
次はスイングウエイトが重いドライバーのメリットです。
●スイングウエイトが重いことによるメリット
・しっかりとヘッドの重さを感じ位置を意識しながら振ることができる
・ヘッドが効きやすく、シャフトのしなりを使いやすい
スイングウエイトが重いと、ヘッドスピードだけでなく、ヘッドの重みを使ってシャフトをしならせやすくなります。
そのため、ヘッドスピードがあまり速くない人でも、ヘッドを効かせることができ、強いインパクトをしやすくなります。
《スイングウエイトの重いドライバーが向いているゴルファー》
・適正より重量が軽いドライバーを使っている人
・ゆったりとしたスイングテンポでクラブにしっかりと仕事をさせたい人
パワーがある人なら、スイングウエイトが重いものを使うことは問題ありません。
スイングウエイトを重くすることで、軽いドライバーでも重さを感じやすくなる点がメリットです。
また、ヘッドの重みからシャフトのしなりを生かすためには、スイングテンポがゆったりとしている人に向いています。
軽いドライバーより重いドライバーをすすめる理由
総重量もスイングウエイトも軽いクラブの場合、軽すぎるとスイングの緩みに繋がります。
手で操作しやすくもなるため、スイングがしっかりと出来上がっている人であれば問題ないですが、そうでない場合は軽いものにしないほうが賢明です。
重いクラブのほうが遠心力が使えてヘッドスピードが速くなると思う人もいるでしょう。
しかし重すぎるクラブにしてしまった場合、ダフリや振り遅れの原因にしかなりません。
ヘッドスピード、パワーに合った適切な重さを選ぶことが重要ということです。
ドライバーの重さに迷ったらどうしたら良いかを今一度考えると、基本的には総重量もスイングウエイトも振っていて疲れない、多少重く感じるといったものをおすすめします。
その多少重く感じるといった基準をどのように判断すれば良いのでしょうか
実際に、3~4回ほど打ってみてヘッドスピードが極端に落ちない、バランスを崩さずフィニッシュ姿勢をとれる重さと考えてください。
注意点として、始めから重すぎるものを振ると力みの原因になり、適正な重さが判断できません。
ポイントは軽いものから振って、重さを上げていくようにして選びましょう。
ドライバーの重さでショットが変わる
ドライバーにある実際の重さ、感じる重さ、ヘッドの重さなど色々な重さを考える必要があります。
特にドライバーは、ライの影響を受けないティーショットで使うため、自分に合ったものを選びたいものです。
重いものをどうしても使いきれない場合のみ、軽くすることを考えるのが良いかもしれません。