ドライバーは軽量化したことによって、飛距離が伸びてきた歴史があります。
ただこれ以上重量を軽くしても、他の下の番手と比較して大差が出てきて使いにくいという声もあるようです。
そこでドライバーと他のクラブの重量比較は必要なのか考えていきます。
ドライバーの重量と飛距離を比較すると見えてくるものがある
ドライバーの重量は軽いほうが良いと言われています。
昔のドライバーと比較して飛距離が伸びたのは、軽量化したことに要因があるからです。
ヘッドやシャフトが軽量化したことで、スイングスピードが一気に上がり、結果的に強いインパクトでボールを打ち出すことができるようになったわけです。
そもそもドライバーは飛距離の狙うための道具ですから、スイングスピードが速くなって飛距離が伸びるとしたら、重量の軽いドライバーのほうが良いに決まっています。
ただし軽いドライバーを使うと、スイングの軌道が不安定になってミスショットになるかもしれません。
いくらスイングのスピードが速くなっても、フェースの芯でボールをとらえなくては飛距離アップは望めません。
飛距離で考えると重いドライバーはダメですが、方向性で考えると軽いドライバーもダメということになります。
つまりドライバーの重量は、「重すぎず、軽すぎずがちょうど良い」ため、それに見合った重さを選ぶ必要があります。
ドライバーの適正な重量は5番アイアンと比較すると分かる
ドライバーの重量を選ぶとき、重さの基準を決めておくと迷わずに決めることができるかもしれません。
そもそもドライバーを握って重いと感じるようでは重すぎるわけですし、スイングして頼りなさを感じるようなら軽すぎるわけです。
問題はその境目が明確でないため、迷いが生じることです。
つまりちょうど良い重量が分からないから、選びきれないでいるわけです。
ドライバーの重量は、5番アイアンと比較する方法があります。
絶対的な重量差ではありませんが、ドライバーと5番アイアンの重量差をおよそ100グラムにすると、ドライバーとアイアンセットが統一した重さになると言われています。
一般的にはアイアンの交換頻度に比べて、ドライバーは短期間で新しいものに乗り換えますから、アイアンに合わせると良いわけです。
5番アイアンの重さが430グラムであればドライバーは330グラムという計算です。
ちなみにこの重さは昔のドライバーとアイアンの重量であり、現在だと5番アイアン400グラムでドライバー300グラムといったほうがイメージしやすいかもしれません。
ドライバーの重量を比較して心配しなくも独立させれば良い?
ドライバーの重量が300グラムだとして、比較となる5番アイアンが400グラムであれば、ドライバーからピッチングウェッジまで統一した重量差になっているはずです。
現在のドライバーは軽量化が進み、270グラムのような超軽量のタイプも作られています。
おそらく技術的にはもっと軽量化したドライバーも作れるのでしょうが、すでにアイアンとの重量差は限界値まできているので、それ以上の軽量化はマイナスになる可能性が高くなります。
ただ飛距離の観点で考えると、さらに軽量化して釣竿を振るようにドライバーをスイングできれば、今以上の飛距離を得られるかもしれません。
それには「アイアンは重たいほうが良い」というイメージが消えないと、重量を比較したときに不適合になってしまいます。
一方でドライバーを独立したクラブとしたら、重量差は気にならないかもしれません。
例えばパターは独立したクラブですから、それが重くても長くても、他のクラブに影響を与えることはありません。
重量フローで他クラブと比較しないドライバーのあり方
ドライバーの重量を今よりも軽くすれば、飛距離アップすることは歴史が教えてくれています。
プロゴルファーやトップアスリートであれば、現行の重量でも十分に飛距離を確保することはできるでしょう。
しかしながら普段から特別に運動らしきものはせず、これまでのスポーツ経験といっても特段の結果を残したこともないゴルファーは大勢います。
いわゆる一般ゴルファーが、超軽量のドライバーを使って飛距離をアップしたとしても、コース設定で困らせるほどの飛距離アップすることもないでしょうから、重量を軽減したドライバーを作ると今以上の飛距離は期待できます。
一方他のクラブとの重量比較では、重量フローから外れることを心配する声はあるはずです。
ただパターやウェッジの中には、重量フローから外れて使い勝手を優先している選択の仕方も行われています。
つまりそこから、重量フローによる歪みはドライバーも克服ができることが想像できるわけです。
重量フローで他のクラブとドライバーを比較すと「餅」になる
ゴルフクラブの重量フローは、ドライバーから9番アイアンまで、もしくはピッチングウェッジまでの長さと重さをグラフに落とし込んで、右肩下がりの線上から外れないように管理するためのものです。
もっとも良いのは各クラブのポイントが線上にあることですが、現実的にはそのような揃え方はできません。
そこで線から極端に逸脱しない程度であれば、重量誤差として許容範囲としています。
つまり重量フローは絶対的な数値があっても、実質は実現不可能な「絵に描いた餅」なのです。
それに近づける努力をするだけで、重量比較をした意味はあるとも取れることになります。
そもそも重量フローの概念はいつからあって、なぜ注目されるようになったのか、確かなことは分かっていません。
ただ「統一された重量配分」をされたクラブで揃えたほうが良いというだけのことなのです。
逆に重量フローから逸脱すると、どのくらいのデメリットがあるか、それについての証明はされていないようです。
ドライバーの重量を比較する対象はスイングの中にある
ドライバーの重量を比較するときは、「重すぎず、軽すぎずがちょうど良い」と言われます。
この「ちょうど良い」にかかる言葉は、スイングのリズムです。
ゴルフは上手くなるほどスイングが固まるわけですが、それは一定の軌道を同じリズムでスイングをしているからできることです。
先人は「ゴルフスイングは1つ」と言ったものですが、同じリズムでスイングをすることが、1番ミスのない打ち方であると伝えたものです。
それぞれのクラブがバラバラな重さであったり、シャフトの硬さであったりすると、スイングのリズムを狂わせます。
このリズムとは、コックをリリースするときのタイミングのことです。
インパクトの直前でリリースすることで、それまでしなりで曲がっていたシャフトは、逆にたわむように曲がってヘッドは先行するほどの強いインパクトが実現できます。
重すぎたり軽すぎたりすると、ヘッドが不安定になり正しいインパクトができません。
しかしドライバーはパターと同じく「単体のクラブ」とするのであれば、5番アイアンと同じスイングリズム、つまりリリースのタイミングを取る必要はなくなるわけです。
このことからドライバーの重量を比較する対象は、コックをリリースするタイミングなのかもしれません。
ドライバーは重量比較せず独立したクラブとして扱う
ドライバーと捕獲のクラブの重量を比較して揃えるのは、いまや当たり前のことになってきています。
重量フローの大切さを語る声がある一方で、その根拠や実態には疑問の声もあるようです。
ドライバーをパターと同じように、重量フローにとらわれない、単体のクラブとして扱ってみても面白いかもしれません。