アイアンの種類と初心者のための失敗しないクラブの選び方

ゴルフを始める人にとって、クラブ選択は非常に重要なことの一つです。

特にアイアンに関しては、ラウンドでの使用頻度も高く、基礎的な事項を練習で覚える際に影響を与えるクラブです。

そのアイアンには様々なブランドや形状などがあり、どのクラブを選択するかは非常に迷うところです。

今回はアイアンの種類と、初心者がどのように選んだら良いかの選び方をまとめていきます。

初心者にとってのアイアンの選び方の重要性

ゴルフでは、ラウンドを行う際には必ずクラブが必要です。

言うまでもなく当たり前のことではありますが、自分の実力に合ったクラブの選び方をしなければ、うまくボールを打つことはできないでしょう。

クラブにも複数の種類があり、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、パターとありますが、利用頻度が高いのは番手を使い分けるアイアンです。

しかしながらゴルフを始めたばかりの人は、自分の実力も分からないといったことから、どのクラブを選択すれば良いか迷うことが多いでしょう。

初心者は、安定したスイング軌道をまだ習得中であったり、自分のスイングのくせなどが分からないため、まず安定したスイングを身につけるための練習が必要です。

その練習を行うためにはアイアン、特に7番アイアンで基本的な打ち方を習得することが良いと言われています。

ただ同じアイアンでも、クラブメーカーによって様々な種類があります。

次項から、初心者のためのアイアンの選び方のポイントをまとめます。

アイアンを選ぶ際の4つのポイント

ゴルフクラブのうち、アイアンにも色々な種類があります。

そもそもアイアンは、クラブの「シャフト」、「ホーゼル」と呼ばれる筒状の部分と、ゴルフボールへの接触面となる薄い板状で溝のある「フェース面」とで構成されるクラブを言います。

アイアンには1番アイアンからウェッジと呼ばれる短距離用のクラブがありますが、ゴルフショップで販売されているアイアンセットは次のようなセット構成が多いでしょう。

・5I:マッシー
・6I:スペード・マッシー
・7I:マッシー・ニブリック
・8I:ピッチング・ニブリック
・9I:ニブリック
・PW:ピッチング・ウェッジ

以前は、3番アイアン、4番アイアンが含まれていることもありましたが、今はユーティリティの存在や、クラブ性能の向上によりこのようなセットになっています。

そしてアイアンの種類を区別する上で、主に次の4つのポイントがあります。

・ヘッドの形状
・シャフトの種類
・アイアンの重量
・アイアンのブランド

次項よりポイント別のアイアンの選び方をまとめます。

ゴルフクラブはヘッド形状が選び方の第一ポイントになる

アイアンの選び方で検討すべき事項としては、ヘッドの形状が考えられます。

そのアイアンのヘッドの形は次のような3種類が考えられます。

①マッスルバックアイアン

マッスルバックアイアンのフェース面積は他の2種類よりも狭くなりますが、フェースの後ろは窪みがなく肉厚な平面形状になっています。

ヘッドが小さい分、操作性は非常に優れているのが特徴です。

フェースが肉厚なため、芯で打つと打感が良く打音も良いクラブです。

ただしヘッドが小さい分、芯を外しやすくなり、飛距離がバラつきやすい欠点もあります。

②キャビティアイアン

キャビティアイアンのフェース面積は、前述のマッスルバックアイアンよりも一回り広くなっています。

フェースの裏側にくぼみがあり、その分外周が肉厚な形になっています。

これは前述のマッスルバックアイアンの欠点である芯を外すと飛距離が出なくなるという点を改善するための構造です。

ただ逆にヘッドが大きい分、操作性は落ちることになります。

③ポケットキャビティアイアン

フェースの後ろを削るだけではミスに強くするにも限界があり、フェース面裏側を下側まで大きく削り、ポケットのような構造にしたものです。

重い部分が外側や後ろ側に集中しているため、ミスにとても強く、ボールを真っ直ぐ打ちやすい構造になっています。

その代わり融通が利かず、細かい操作をするのは難しい構造です。

初心者は、ミスが多く打球も左右にぶれやすいことから、ポケットキャビティアイアンが向いていると言われます。

シャフト種類でもアイアンの選び方は変わる

アイアンの選び方で、次に検討すべき事項としてはシャフトの種類が挙げられます。

シャフトの種類は、主に次の2種類です。

①スチールシャフト

ゴルフの始まった当初、クラブは木材で作られていましたが、20世紀初頭になると木材よりも軽量化され、耐久性に優れたスチール製のシャフトのクラブが登場することになります。

スチールシャフトのアイアンは、軽量化されていることに加え、木製のクラブに比べると正確性やボールコントロールに優れていたため、一気にゴルフプレイヤーに普及していきました。

そして1990年代に入り、さらに軽量化されたスチールシャフトのクラブが登場しました。

その後さらに進化し、より正確性や操作性に優れたスチールシャフトが登場してくるのです。

スチールシャフトは鉄製であるため、スイング時のねじれが少なく正確性という点では非常に優れています。

ただしシャフトの柔軟性がなく、手入れをしなければ錆びてしまうという欠点はあります。

②カーボンシャフト

スチールシャフトが普及していた1990年代に、カーボン製のシャフトのクラブが登場しました。

新素材として開発されたカーボンですが、軽量かつ柔軟性に優れていたためゴルフクラブへの利用が考えられたのです。

しかしこのころのカーボンシャフトは重量としなりやすさは前述のスチールシャフトより優れていましたが、強度に不安があったようです。

ただ最近は、高強度高弾性カーボンシャフトがどんどん登場し、重量はさらに軽く作れるようになっています。

スチールシャフトとカーボンシャフトは、どちらもそのターゲット層を狙うべく性能的な差はなくなってきておりますが、衝撃吸収性やメンテナンス面からすると、カーボンシャフトを選んだほうが良いかもしれません。

ただコスト面では比べ物にならないほどカーボンのほうが上回っているのが現状です。

クラブの重量選びの中でアイアンはその差が大きい

アイアンの選び方としては、重量面での検討も必要です。

一般的に、パワーのあるゴルファーはクラブの重量が重いほう、非力なゴルファーは軽いほうが良いと言われています。

確かにそのような傾向は間違いではなく、パワーとクラブの重量は比例関係にはあるのですが、その一方で自分のスイングの力量も考えなければなりません。

高齢になってくると、パワーがなくなり軽量化したほうが良いということも言われますが、逆に高齢化により体が硬くなってトップが浅くなりがちですが、クラブを軽量化しすぎるとさらにトップが浅くなるケースがあるため逆効果ということが考えられます。

またクラブが軽すぎると、逆にクラブコントロールが行ないにくくなり、ボールの軌道が安定しないといった傾向もあるようです。

さらに軽さのせいで打ち急ぎになってしまうことも考えられます。

対してクラブが重くなるとヘッドスピードが上がりませんが、クラブ軌道が安定するという利点があります。

特に初心者で、スポーツ経験のないような人は、軽量モデルを選択する傾向があるかと思いますが、軽量化が逆効果になることも考えられます。

ゴルフクラブメーカーやブランドがアイアンの選び方の決め手に

アイアンには、前述までの種類の他に、多数のメーカーのブランドが存在します。

クラブの選び方としては、そうしたブランドを無視するわけにはいかないでしょう。

ゴルフクラブメーカー、ブランドには次のようなものがあります。

●キャロウェイ

アメリカのメーカーではありますが、日本市場を主要販売先としています。

そのためクラブも日本人専用設計にしてあり、価格としても手ごろな値段のものが多いです。

●ブリヂストン

日本国内の老舗メーカーで、上級者から初心者まで幅広い支持層があります。

上級者向けの「Xシリーズ」とアマチュア向けの「JGRシリーズ」があり、飛距離に関しては定評があります。

●ダンロップ

「スリクソン」は、プロや中級者以上のアマチュアの人気も高く、「ゼクシオ」はミスに強い設計、安定性に優れていることから、初心者からベテランゴルファーまで国内No.1とも言える人気を誇っています。

●テーラーメイド

親会社であったアディダスから2017年に別会社へ売却されましたが、製品は非常に洗練されたデザインが多く、女性からも支持が高いブランドになっています。

●タイトリスト

元々はゴルフボールのメーカーでしたが、「タイトリスト」のクラブを作るようになりました。

プロでは愛用者もたくさんいますが、仕様がパワーヒッター向けが多く、初心者には不向きかもしれません。

初心者はアイアンの選び方の基本だけ押さえよう

ゴルファーにとってはクラブの選択は重要な事項ですが、特に初心者にとっては最初のアイアンの選び方が重要になってきます。

特にスイングを固めるためには、7番アイアンでのスイング練習は非常に重要だからです。

自分の実力に見合ったクラブの選択ができれば良いのですが、それも難しければメーカーの特徴やデザインも踏まえて絞り込みましょう。